因子A、因子B、因子Cの和が100でないといけない場合、
どのように割り付けてたらいいのでしょうか。
補足1 投稿日時:2016/11/22 7:51
ご回答頂きありがとうございます。
L8直交表の1-3列にabcをわりつける場合を考えて
具体的な水準として
a1=50 b1=30 c1=20
a2=30 b2=70 c2=0
と決めたとしたら
1行目のabcの和は100ですが
3行目のabcの和は120になってしまいます。
abcの和は常に100となるように
しなければならない場合、直交表は使えないのでしょうか。
村島様 ご回答頂きありがとうございます。
比を因子にわりつけるとのこと承知いたしました。
ただ比(a:b:c)を因子とした場合、
各因子ごとの効果はわからないのではと懸念しております。
私なりに案を考えたので正しいか評価頂けますでしょうか。
案1
a,bの最大値の和を100以下に設定して、
c=100-a-bで決めて、
a,bの交互作用を評価出来るようにわりつける。
ただこの方法が正しいとしても、
因子が増えていった場合、
評価すべき交互作用が増え過ぎて
使える直交表が限られ評価が大変になりそうと懸念しています。
案2
a,b,cには好きな数字を入れて、
実験を実施する際には100*a/(a+b+c),100*b/(a+b+c),100*c/(a+b+c)
として実施する。
この方法は田口先生の実験計画法 第3版の5章に記載があるのですが、
なぜこれで大丈夫なのかはその本には解説がなく、
本当に正しいのか疑問です。
案3
aは好きに水準を決めて、b/(b+c)を因子とする。
案2が大丈夫ならこれでも大丈夫なのではと思ったのですが。
水準ずらし法の仲間になります。因子Aの水準をa, 因子Bの水準をb、因子Cの水準をcとすれば、
ご質問の意味は、ある水準(たとえば水準1)でa+b+c=100ということです。
具体的に、a=100なら、b=c=0です。よって、まず、何でもいいから具体水準値をa,b,cで決めます。
a=50なら、b+c=50をみたすように、b,cを決めます。b=30ならc=20です。
もっと深い意味でのご質問なら、再質問ください。より具体的に質問いただいたほうが答えやすいと思います。
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具体的な補足をありがとうございました。直交表であっても、完全に組合せ水準を入れる場合でも、補足1のように割り付けてしまうと、3行目のabcの和が120になってしまいます。これは、不適切です。又、もし、直交表をにらみながら、a+b+c=100にできたとしても、最適条件がa1=50, b2=70となれば、「使えない最適条件」になります。
これを避けるには、いろいろなやり方があります。一番単純なものは、a:b:cを考え、合計が100になるようにすることです。a:b:cを新たに因子Uとします。U=a:b:cとし、例としてU1=a:b:c=1:1:1, U2=a:b:c=3:1:2 とかにします。もっと、多水準にとりたいのなら、多水準作成法をつかえば、L8なら4水準つくれます。比率に置き換えることが重要です。a+b+cが100になることが重要だということの裏に、比率が大事だということを想定するのなら、これでいいわけです。こうして割り付ければ、たとえばU3=a:b:c=1:1:3 が最適だとなった場合に、a=20, b=20, c=60に最適水準がとれます。(合計は100です)
比率が重要ではないという場合もありますが、それならa,b,cがトータルで100にならなくてはいけない根拠もないことになります。
テクニックとしては、ほかにもありますが、まずは上記のような考えをご検討願います。
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補足説明の追加、拝見いたしました。どの案でもいいです。数理的には全て正解です。ほかにもいろいろあるといっていたのは、そういうことです。案1から案3以外にもあります。案2がわかりやすいです。私の案は、列の自由度をもっとも犠牲にせずに済みますので簡単ですが、それぞれの因子効果は不明になるのが欠点です。
どの計画案にするのかは、数理の問題ではなく、「何を知りたいのか」によって変わります。具体的な「ものづくり」の話でなければ決定できません。
どういう技術問題を扱おうとされているかで、何を選ぶかは変わります。当サイトは、数学のサイトではないので、具体的な因子名、水準名、技術テーマをあげてご説明されることを願っております。少しはお力になれるかもしれません。
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パラメータ設計でも、特に制御因子間の交互作用が複雑に絡み合うことの多い化学系を得意としている対馬と申します。
具体的な水準である
a1=50 b1=30 c1=20
a2=30 b2=70 c2=0
では、量的にはaとbが主で、cが副になっています。
こういう場合には、まずcの量を因子①とします。 cは 0~20 の範囲にありますので、水準を 0、10、20 のようにします。
次に、残りのa+bに対するaの比率(bの比率でもよい)を因子②とします。 aとbの組合せの中で、aの比率は 0.3 (a+b=100、a=30) ~ 0.625 (a+b=80、a=50)の範囲にありますので、水準を例えば 0.3、0.5、0.7 のようにします。 bはaの比率でおのずと決まりますから、制御因子は因子①と因子②の2つだけになります。
このように2つの因子にしてわりつけることで、総量を100にすることができ、しかも交互作用も解消されます。 具体的には、c=10、a+bに対するaの比率=0.3 の組合せの場合、全量が100ですから、a=27、b=63、c=10 で実験することになります。
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