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QUESTION 質問No.302

PDMの最適システム構築について

設計・開発サプライチェーンマネジメント |投稿日時:
私は製造業に努めております30代前半、設計部、一般職です。
PDMなどの成果物の一元管理が世の中の常識となっていく中で、
自部門においてもシステムの導入を進めていますが、書籍等に乗っているシステム論を読んでも自部門に対するフィット感がなく、また導入効果の定義の仕方にも悩んでおります。絵に描いた餅のようになってしまう気がしてしょうがありません。

PDMシステムは全社的に進めるべきだと思いますが、最適なPDM構築の方法論があれば教えていただきたいです。どういう点にフォーカスをしてシステムの要件定義をしていくべきか、職人気質な設計者にシステムをなじませるために必要なマインドなどについて、ご助言頂けますと助かります。
よろしくお願いいたします。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

ご質問の背景がいまひとつわからないのですが、貴社では誰の発案でPDMを導入されようとしているのでしょうか?成果物の一元管理といってもどこまで必要かはその会社の製品の特長によって変わってきます。

答えになっていないかもしれませんが、こういうときのために存在するのが私たちコンサルタントです。PDMベンダ任せにするのが心配であればあわせてコンサルタントの活用をお勧めします。システム導入費用に比べればコンサル料は大したことはないと思います。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

社内の PDM/PLM システムの開発を行った後、製品開発マネジメントを中心にコンサルティングを行っている 石橋 と申します。

PDM/PLM は製品開発を行っている部門には必要不可欠な基盤ですが、PDM/PLM にかかった費用や投入した工数に見合う投資効果を得ていないというマネジャーの不満や、システムに縛られてかえって効率が落ちているという開発現場からの不満をよく聞きます。

PDM/PLM を導入しても十分な効率化ができていない、もしくは成果が出ていない組織のほとんどは、IT 化を技術者の片手間でやったり、タスクフォースや委員会を設置して兼任で進めたり、構想や設計からシステムベンダーに丸投げしたりしています。

PLM/PDM の導入を行った後、顧客や製品、部署などの変化に対応する必要が生じたとき、PDM/PLM のどの部分に変更が必要なのか、その変更がどこに影響するのかなどを自分たちで判断できずシステムベンダーに頼るしかないとしたら、どういうことが起きるでしょうか?

システムベンダーがすぐに対応してくれるとは限らず、対応してくれたとしても短期間での対応には通常よりも多額の費用が必要となるでしょう。その上、現状業務の調査からはじめることになって短期間の対応とはいえなくなり、さらに、思いもよらないところに影響があって手戻りを繰り返すようなことになり、結局稼働できるまでには長い時間かかってしまうことにもなりかねません。そして忘れてはいけないのが、システムベンダーに頼んでいるにもかかわらず、現状調査や設計、テストなどに、社員が多くの時間をとられてしまうということです。

PDM/PLM の導入などの IT 基盤構築は自分たちの主業務ではないからと、システムベンダーに頼ってしまっては、必要最小限の工数で迅速かつ的確に開発業務の変化に対応することはできません。自分たちで製品開発業務を考え、自分たちで PDM/PLM などのシステムやツールをどのように拡張したり変更したりすればいいのかを設計することが大切なのです。その上で、拡張や変更の実作業をシステムベンダーなどの外部にやってもらえばいいのです。

PLM/PDM からなる設計・製造リンクは、自社の開発に合った固有の業務基盤であると同時に、ビジネス拡大のために継続的に成長させるべきものなのです。この認識があれば、片手間にシステム導入を行ったり、システムベンダーに丸投げすることはないはずです。自社内に設計・製造リンクを構築するためのチームを設置し、自社内に自社の開発における経験を IT化するための知見・スキルを蓄積することが必要不可欠です。

今も、生産設備を開発しているメーカーで、担当者を2名アサインしていただき、自分たちで PDM/PLM を作る活動を進めており、半年で第一弾をリリースし稼働しています。自分たちに合った PDM/PLM は自分たちで考え、自分たちで構築し、自分たちで拡張することは可能なのです。

以下の連載記事が参考になると思います。ご質問などございましたらご連絡ください。

製品データ管理の導入
1. PDM/PLMの概要
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/834>
2. 「リンク」で開発を変える
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/858>
3. 部品データを活用した全体最適設計の仕組み
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/927>
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/930>
4. アセンブリ単位に CAD リンクで作る部品表
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/952>
5. 生産工程標準化による製造性設計と原価の最適化
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/977>
6. 顧客対応や業務効率化が業務の滞留を引き起こす
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/1185>
7. データ指向、IT要員育成が製品開発基盤構築のカギ
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/1243>
<https://www.monodukuri.com/gihou/article/1244>