主に生産設備の設計、組立で、大概の要求には応えられますが、5年前から自社開発した画像処理を使った高精度位置合わせ機構が評価が高く、この技術を応用した設備注文が売り上げを底上げしています。
もう70に近いので、昨年右腕だった取締役営業部長に社長職を譲り、社外との交流を担当しながら、なにか新しい事業のタネがないものか探しています。
国内は人口減少、消費意欲の減退で見通しが悪く、好調なうちに海外進出への布石を打っておきたいものです。またどうせなら残り少ない余生で海外発展途上国に貢献したいという思いもあります。開発部の若手を、選任とはいかないまでも、数名でプロジェクトを組むことは可能ですが、活動の焦点が定まりません。途上国の発展に貢献できるなら、相応の補助金?などもありそうです。
当社のような背景で、海外進出の足掛かりを兼ねて貢献活動をするには、どこから手を付けて何に注意すべきなのか、意見を聞かせてください。
[これは事務局による架空の(しかしあっても良さそうな)質問です]
Right Answerでは無いかもしれません。
>どこから手を付けて
質問者様の投稿ネームどおり
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20150526/281609/?P=1&ST=smart
御社 意思決定者としての「どこ」は、決まっているように思えます。
>何に注意
挙げれば切りがありません。
言語・文化・宗教等の習得・慣れから始まり、当然、先方の法的シバリも出てきます。
日本では(少なくとも表面的には)ありませんが、「重厚な接待」業務も多々必要なエリアです。
この後の先生方の回答に期待いたしますが、事務的作業は請負会社もありますので、いらっしゃれば本サイトの先生、もしくは請負会社に直接ご相談することをお勧めします。具体的な手続きが進められます。
尚、世界有数のダイヤモンド産地でもあり、日本企業ではありませんが、この地に進出→工場建設→生産SKILLの伝授・向上→雇用UP→社員モチベーションUP→さらに自己SKILL UP→雇用UP という、ビジネス的にも社会貢献的にも、また、一企業内での生産性にも良い効果を生み出した例が紹介されていました。
良い意味で「努力して、勉強して、勤勉に働けば、生活が楽になる」という基本的な理屈が素直に通るため、立ちあげ初期は大変だと思いますが、将来性は高いと思います。
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途上国の産業開発と中小企業の海外展開を専門にしている中小企業診断士です。
途上国でのビジネスには様々なリスクが考えられます。治安、為替、政情不安といった一般的なリスクの他に、賄賂の要求、公的手続に時間を要する、悪徳ブローカー、ストライキ、代金回収、模倣など、挙げればキリがありません。
これらのリスクを低減する提案として、まず公的制度の活用が挙げられます。海外展示会出展費用の補助、FS調査費用の補助、海外企業を日本に招いての無料マッチングなどです。また、途上国の貢献(医療、平和構築、教育、農業等)に資する製品・サービスであれば、国際協力機構の海外展開支援制度の活用も一考の価値があります。こういった諸制度の活用で、コストやリスクを抑えつつ途上国へ進出することが可能です。制度の詳細については別途お問い合わせください。
一方で、これらの制度は魔法の杖ではないことを意識しておく必要もあります。私のこれまでの企業支援の経験から、留意点を3つ挙げます。
1.補助金は目的達成のためのツール
会社の事業目標を補助金を活用して実現するのが主筋であって、補助金があるから海外展開を検討するようではうまくいきません。貴社の「画像処理を使った高精度位置合わせ機構」でアフリカのどのようなニーズに応えていくのかを調査し、明確にしましょう。
2.会社が主体的に関与する
支援者や支援機関に依存する他人任せの海外展開はうまくいきません。トップの下にプロジェクトチームを作って、制度を理解し、会社自身が現地に足を運び、必要な書類を作成する、などそれなりの工数が必要です。
3.途上国とのWin-Winの構築
ビジネスとはいえ、現地側の限られたリソースや不十分なビジネス環境を勘案し、相手国の発展に寄与する高い意識が求められます。拡大に時間はかかりますがBtoBよりもBtoG(Government)アプローチが有効な場合もあります。
他にも多々ポイントはありますが、企業の発展の一方策として途上国への進出・貢献は有効な選択肢です。
諸制度の内容を精査いただき、貴社の発展に結びつけて頂ければと思います。
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