化学物質による事故・汚染、化学物質の危険性、有害性、取扱い方
開催日 |
13:00 ~ 14:00 締めきりました |
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主催者 | 株式会社産業革新研究所 |
キーワード | 化学技術一般 安全規格 環境規格 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | WEBセミナー(自宅・社内もしくは外出先で受講可能) |
実務ですぐに使える!作業員の保護と事故を予防するという2つの側面から行う化学物質の安全な取り扱い方、事故対策、実務上の重要管理ポイントを具体的に解説します
セミナー講師
安全・品質で悩む工場長への解決策アドバイザー
鈴木 孝
※詳細下部にあります
セミナー受講料
1名につき 5,500円(消費税抜)
【このセミナーはWEBセミナーです】
スマホやタブレット、PCからカンタン参加!
Webセミナー(ウェビナー)はインターネットを用いた新形態のオンラインセミナーです。
従来型のセミナー会場のネット配信やeラーニングとは違い、説明資料の直接確認や
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距離的な問題や時間制約などでセミナー会場への参加が難しい方も
ネット環境さえあればお好きな場所から参加して頂くことが可能です。
セミナー趣旨
化学物質を扱う場合、作業員の保護と、事故を予防する安全管理が重要になります。
本講座では、近年の化学物質による事故の例を紹介し、危険物施設で起きた事故の原因を消防白書のデータからの紐付けから始まり、作業員の保護と、事故を予防するという2つの側面から行う対策等、実務上の重要管理ポイントを網羅的・具体的に解説しますので実務ですぐに使える知識を手に入れることができます。
加えて化学物質と公害、テロ、火災のつながり、閾値の理解から毒性学的評価の方法、化学物質に特化したリスクアセスからはじまりSDSの活用方法と、実作業での保護具と局排の使用方法を紹介していきます。
本講座では、「化学物質の危険性、有害性」、「化学物質の管理方法および安全な取扱い方」の基礎を習得することができます。化学物質の取り扱いでお困りの方に大変おすすめです。
習得できる知識
・化学物質の危険性、有害性
・化学物質の管理方法
・化学物質の安全な取り扱い方
セミナープログラム
1.近年の化学物質による事故・汚染(20分)
1.1 JXTGエネルギーの火災
1.2 アスクル倉庫火災
1.3 アセタゾラミド混入事件
1.4 札幌不動産仲介店舗ガス爆発事故
2.化学物質の危険性、有害性(20分)
2.1 化学物質のマイナス面
2.2 化学物質のリスク評価の考え方
2.3 消防法における危険性の分類
2.4 高圧ガス法における危険性の分類
3.化学物質の取扱い方(20分)
3.1 化学物質のリスクアセスメント
3.2 SDSの活用
3.3 PCBの危険性
3.4 保護具と局所排気装置
化学物質の人への影響評価は、人の健康へ望ましくない影響を与える可能性、すなわちリスクとして表現されます。化学物質のリスクの大きさは、化学物質の有害性の程度(ハザード)とばく露量(頻度)で決まります。人の健康への影響を評価するためには化学物質の有害性の特定をしなければなりません。化学物質の有害性の影響は、一部の発がん性の化学物質を除いて一定量暴露されるまで発生しないことがわかっており、影響を与えない最大のばく露量を閾値といい、閾値が小さい物質ほど少量で人の健康に影響を与える可能性があります。つまり有害性が強いと言うことです。しかし、正確な閾値を得ることは難しく、疫学調査や動物試験などから無毒性量(NOAEL)などが有害性の程度を表す指標として用いられます。有害性の程度を表す指標では、急性毒性ではLD50、慢性毒性では無毒性量NOAEL、無影響量NOEL、人の経口ばく露の慢性毒性では、耐容一日摂取量TDI、許容一日摂取量ADIが用いられます。これらの指標を人の健康に対する無毒性量に外挿して無毒性量を求めます。その際、試験動物と人の種差、個人の感受性の違い、NOAEL、試験期間などの不確実性を補正する係数を設定し、動物試験から求められた無毒性量などを割って人の無毒性量が算出されることが一般的です。
一方、ばく露とは人が化学物質と接触することの総称です。その経路は、呼吸による吸入ばく露、飲食物を介した経口ばく露、皮膚接触による経皮ばく露があります。ばく露経路により、化学物質の体内への吸収のされ方や懸念される有害性の種類や強さが異なってきます。環境中へ排出された化学物質は、大気、水域、土壌の環境媒体と大気、食品、飲料水のばく露媒体を経てばく露の対象に到達します。ばく露評価では化学物質のばく露媒体中の濃度を推定しなければなりません。化学物質に長時間暴露することによって生じる慢性影響を対象にするリスク評価では、人が生涯ばく露しつづけるかもしれない濃度を前提として評価します。毒性が強い化学物質を少しだけ摂取しても何ら影響はありませんが毒性が弱い化学物質を大量に摂取すれば影響が出ます。すなわち摂取量が無毒量を上回るかどうかで影響の有無が決まるということです。この量を定量的に行うことがリスク評価の考え方です。