クリーンルームにおける清浄度計測・評価と更衣システム
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | (株)R&D支援センター |
キーワード | 生産工学 クリーン化技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【江東区】カメリアプラザ(商工情報センター) |
交通 | 【JR・東武】亀戸駅 |
~国内外の事例も踏まえながら解説いたします~
クリーンルームにおける各ポイントを実務経験豊富な3名の講師が徹底解説!
講師
●第1部:日本エアーテック(株) 研究所 兼 設計3部 所長 兼 部長 後藤 浩 氏
●第2部:元セイコーエプソン(株) クリーン化技術アドバイザー 清水 英範 氏
【専門】 クリーン化技術(現場診断、指導、教育など)
【経歴】
・1971年 諏訪精工舎(現セイコーエプソン)入社 機械式及び水晶発振式腕時計の組み立て技術習得。
・1975年 セイコークオーツ修理技能講座講師として札幌に赴任、開講。北海道の時計小売店に修理技術教育、指導。約600名
・その後諏訪の本社に帰任、時計部門から半導体部門に移り、長野県富士見に建設中の半導体工場の立ち上げに関わる。
・この半導体工場の他、山形県酒田市の東北エプソンに赴任、クリーン化に深くかかわる。
・定年退職まで8年赴任、帰任後も本社品質保証部門に籍を置き、国内、海外拠点及び取引先の指導に当たる。
・在社中、クリーン化推進業務 25年、クリーン化技術アドバイザー
〇クリーン化指導 国内拠点、海外拠点、取引様 約160件実施
〇クリーン化技術教育(入門)国内拠点 海外拠点 取引様 約150回実施, 受講者4500名超。
〇社内電子版寺子屋“クリーン化塾”開講、社内広報ネットワークを活用し、国内海外に発信。クリーン化を通じた社内、グループ会社の人財育成、ものづくり現場の体質強化に貢献
〇退職後もクリーン化セミナー講師を担当している。海外からの要請もあり。
〇中小企業向け雑誌 Big Life 21寄稿、日刊工業新聞モノづくりQ&A執筆
〇ものづくり.Comクリーン化関連記事寄稿中
著書:「日本の製造業、厳しい時代をクリーン化で生き残れ!」諷詠社(2012,11)
●第3部:日本カノマックス(株) 環境計測事業部 クリーンエアソリューションディヴィジョン
ディヴィジョンマネージャー補佐 大竹 哲哉 氏
【専門】 微粒子計測、各種流体試験&計測
【活動等】 JACA 公益社団法人 日本空気清浄協会 技術委員
受講料
R&D会員登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から
★1名様申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。
★2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無料)です。
学校関係者価格は、企業に在籍されている研究員の方には適用されません。
(まだR&D会員未登録の方は、申込みフォームの通信欄に「会員登録情報希望」と記入してください。詳しい情報を送付します。ご登録いただくと、今回から会員受講料が適用可能です。)
プログラム
【第1部】10:30~12:30
「クリーンルームの清浄度測定のポイントと評価」
【趣旨】
空気清浄に関する技術は金属精錬時に発生するヒューム除去を目的とし発展した。その後、原子力研究に関する放射能から人体への影響を防止する技術と、高性能フィルターとして開発されたHEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)により、空気清浄に関する技術は進化した。現在は半導体産業を初め、液晶、自動車、無菌製薬、再生医療等、非常に広範囲な分野で利用されている。
クリーンルームに関する規格は、1963年に米国連邦規格(Federal Standard 209)が発布され、技術進歩と伴に規格も改定し、1999年には国際標準化機構(ISO)化された。
本セミナーでは、クリーンルームに関する基礎的な技術や、ISOを含めた規格について、そしてクリーンルームの維持・管理をするための測定項目、方法などを説明する。
【習得できる知識】
1)空気清浄の基礎的な技術
2)クリーンルームに関する規格
3)クリーンルームの維持管理に必要な測定項目
1.はじめに
1)クリーンルームシステムの変遷
2)浮遊粒子について
3)清浄化の基礎技術(HEPAフィルター)
2.クリーンルームに関する規格
1)クリーンルーム規格の変遷
2)Federal StandardとISOの違い
3)ISOのクリーンルーム及び関連制御環境の規格
4)その他(JIS、IEST)
3.クリーンルームの試験・測定
3-1.クラス分類及び清浄度測定(ISO-14644-1)
1)ISO14644-1の改定ポイント
2)清浄度クラス
3)測定ポイント
4)その他
3-2.クリーンルームの試験方法(ISO-14644-3)
1)試験項目
2)風速試験
3)リーク試験
4)その他
3-3.フォトメーターを使ったリーク試験
1)パーティクルカウンターとフォトメーターの違い
2)フォトメーターによるリーク検査
【第2部】13:15~15:15
「クリーンルームにおける更衣の注意点と更衣室構成」
【習得できる知識】
・クリーン化の重要性の認識
・更衣、および更衣室の考え方
・クリーン化のなぜを考える機会
・その他クリーン化全体から見た更衣室の位置づけや考え方。自社と比較し改善に繋げる
【趣旨】
・クリーン化はクリーンルームの有無に関係なく、現場のゴミ、異物を減少させ現場体質を強化、経営改善に繋げる活動です。
この基礎を身につけ現場を良く観察すると、お金をかけずに改善できることが沢山あることに気づきます。
・クリーン化は経営に直結することから企業の競争力と言われます。
故に昔から門外不出の技術として扱われ、他社からクリーン化技術が入手しにくいのが実情です。
・今回の講演会では、短時間ですので、更衣、および更衣室の構成等の内容にスポットを当て、関連のある内容も説明いたします。
特に、国内、海外の事例も紹介しますので、イメージが湧きやすいと思います。
・加えて、長年東南アジアや国内企業の現場指導の経験を通じ感じて来た、日本企業への危機感を伝えたいと考えています。
・ご要望があれば、各企業に出向き、セミナー、現場診断・指導やクリーン化の社員教育にも対応いたします。
・皆様の企業の現場体質改善、強化のお手伝いをさせていただき、利益の向上に貢献したいというのが、私の思いです。
ものづくり企業の多くの皆様に聴講頂きたいと思っています。
1.はじめに
2.クリーン化の見方、考え方
(1)なぜクリーン化が必要か
3.クリーン化の目的
(1)クリーン化の効果
4.クリーン化で重要なこと
(1)成功の条件
(2)なぜを考える
5.更衣室について
(1)なぜ更衣室があるのか
・一次更衣室について
・二次更衣室について
(2)なぜ防塵衣に着替えるのか
(3)防塵衣の着脱順序
・二次更衣室のゴミについて
6.取り巻く環境から攻める
(1)外からの持ち込み
(2)エアシャワーからの持ち込み
・エアシャワー内のパーティクルと待機時間
・乱流式と層流式の違い
7.クリーンルームの構造(置換、希釈)
8.クリーン化4原則について
9.ゴミの見方
10.更衣室のレイアウト
(1)社服、防塵衣の距離
(2)クリーンルームへの入室、退室経路
11.更衣室の管理
12.更衣室の注意点
・ダンパーの位置と防塵衣掛け
・ダンパーの劣化 発塵
・更衣室の中での防塵衣の扱い(素手、ハンガーなど)
・ドアの劣化、開きっぱなし
・エアシャワー内への掲示について
13.従業員教育、清掃業者への指導
14.参考:それぞれのクリーンルームについて
・化粧品
・食品
・医薬
・医療機器
・電子、精密分野(半導体、液晶表示体、水晶デバイス他) 標準等
【第3部】15:30~16:30
「モニタリング視点から見た、クリーンルーム内での作業者の粒子発生のポイントと注意点」
【趣旨】
半導体を中心とする電⼦工業や精密機械工業では、精密化・微細化・高品質化・高信頼性が要求され続けています。また、現在においては、⾷品、バイオ、製薬業界、医療業界を含めて幅広い分野で、クリーン環境化が求められています。
クリーンルーム(CR)は汚染制御が⾏われている限られた空間で、汚染物が限定されたレベル以下に管理されています。CRは通常ISOの清浄度クラスで目標とする洗浄度レベルで定義され施工されます。ところが実際の生産を行うため、生産設備が設置稼動され材料や製品が搬送されたり、また作業者の動き等によりCR内の清浄度は著しく変動します。
今回は、CR内での浮遊する微粒子の挙動の特長を解説すると共に、作業者の動きを中心として清浄度への影響を考察します。また、清浄度を評価・測定するためのパーティクルカウンターの使い方や注意点についても言及します。
【習得できる知識】
・浮遊微粒子のクリーンルーム内での挙動
・パーティクルカウンターの原理・使用方法
・クリーンルーム内の作業での注意点
1.浮遊粒子の挙動
・粒子の発生のメカニズム
・粒子の分離(慣性、重力、静電気、拡散、熱詠動)
・粒子の沈着、付着
2.クリーンルーム内での汚染要因
・発塵源
・作業員からの発塵
3.浮遊粒子の計測
・計測技術(顕微鏡、光散乱式、凝縮法等)
・光散乱式パーティクルカウンターの原理
4.クリーンルームでの粒子モニタリング
・スポット測定
・連続モニタリング
・測定での注意点(サンプリング)
5.クリーンルーム内作業での留意点とモニタリングの必要性
・歩行、作業、
・モニタリング例