高周波弾性波デバイス(SAW・BAW)の基礎と高性能化および最新動向
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | S&T出版株式会社 |
キーワード | 電子デバイス・部品 通信工学 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | 【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。 |
SAWの研究の黎明期から現在に至るまで、
SAWの開発・実用化・製造に取り組んできた講師が解説!
弾性体や圧電体の基本的な考え方・理論、BAWやSAWの原理、BAWやSAWの種類や励振方法、それらに適した材料、それらを応用したFBARやSAW共振子、ラダーフィルタへの原理・構成方法、実用化成功の秘訣、今後のFBARやSAWの技術の動向などについて解説します
セミナー講師
門田 道雄 氏
東北大学 大学院工学研究科 ロボティクス専攻 シニアリサーチフェロー
セミナー受講料
51,000円 (Eメール案内登録価格:1名44,000円,2名51,000円,3名73,000円)
※資料付(印刷資料)
※Eメール案内を希望されない方は、「51,000円×ご参加人数」の受講料です。
※Eメール案内(無料)を希望される方は、通常1名様51,000円から
★1名で申込の場合、44,000円
★2名同時申込の場合は、2名様で51,000円(2人目無料)
★3名同時申込の場合は、3名様で73,000円
★4名以上同時申込の場合は、3名様受講料+3名様を超える人数×20,000円
※2名様以上の同時申込は同一法人内に限ります。
※2名様以上ご参加は人数分の参加申込が必要です。
ご参加者のご連絡なく2名様以上のご参加はできません。
受講について
<Webセミナーのご説明>
本セミナーはZoomウェビナーを使用したWebセミナーです。
※ZoomをインストールすることなくWebブラウザ(Google Chrome推奨)での参加も可能です。
<禁止事項>
セミナー当日にZoomで共有・公開される資料、講演内容の静止画、動画、音声のコピー・複製・記録媒体への保存を禁止いたします。
セミナー趣旨
圧電薄膜バルク波共振子(FBAR)や弾性表面波(SAW)は小形、軽量、周波数無調整、高信頼性、高周波化対応可能等の特徴を持つ。SAWの民生用への応用はテレビの映像中間周波数(VIF)用フィルタが最初で、その後SAWデバイスは自動車電話、コードレス電話、ペジャ用などへの応用を経て、今や携帯電話、スマートフォンに欠かせない重要な部品となっている。一方。FBARは携帯電話の普及により採用され、当時、SAWの比べて急峻な特性を持つため、急峻な特性が要求されるbandを中心に採用されるようになった。近年のスマートフォンの普及により、両デバイスは、それぞれ特徴を生かしたBandに使用されている。また近年の周波数の混雑対策として、SAWでも急峻な特性が得られるようになってきている。今後、急峻な特性と良好な温度特性をもつフィルタ特性に加え、キャリアアグリゲーションシステムの普及により、広い周波数範囲でスプリアスのないフィルタや第5世代用あるいは次の世代用高周波フィルタが要求されるなど、ますますFBARやSAWフィルタへの期待が高くなっている。
講演者は、村田製作所入社後、圧電セラミックを用いたエネルギー閉じ込め型バルク波共振子・フィラタ(BAW)の開発やSAWフィルタの開発を担当。テレビ・映像中間周波数用SAWフィルタの開発後には、その実用化のため11年間、製造現場に従事して、世界で唯一その実用化に成功した。その後、異動した開発部門では、横波型SAWの端面反射を利用した超小型ETC用フィルタ(今でもシェア100%)及びTV用補助トラップ共振子、高密度電極と水晶を用いた温度特性良好で超小型な携帯電話用IFフィルタ、平坦化SiO2膜/高密度電極/圧電基板構造の温度特性(いわゆるTCSAW)の良好な小型なスマートフォン用SAWデュプレクサ(このデュプレクサはその後同業にもクロスライセンスされ、世界の同業でも数多く生産されている)等、世界初の数多くの各種弾性表面波デバイスの開発と実用化に成功。また近年、注目され始めた板波の1種のラム波(XBARと名を変えて呼んでいつグループもある)については、15年前にいち早く注目し、世界で初めてラム波で5 GHz以上のデバイスを実現した。その論文は2010年度のIEEE UFFC transactionの最優秀論文に選ばれており、また、近年のラム波の論文のほとんどに引用されている。東北大に異動後は、圧電薄板と水晶基板を用いた高Q、ゼロTCF,スプリアスフリーのデバイスに開発に成功している。
本講演者は、このように、BARや良質なZnO膜の開発に加え、SAWの研究の黎明期から現在に至るまで、SAWの開発・実用化・製造に取り組んできている。これらの経験を活かし、弾性体や圧電体の基本的な考え方・理論、BAWやSAWの原理、BAWやSAWの種類や励振方法、それらに適した材料、それらを応用したFBARやSAW共振子、ラダーフィルタへの原理・構成方法、実用化成功の秘訣、今後のFBARやSAWの技術の動向などについて講演する。
セミナープログラム
- 弾性体の基礎
- 音波
- 弾性体の結晶構造
- 歪と応力の関係
- 弾性定数
(スティフネス、コンプライアンス、(ポアソン比、ヤング率)) - 運動方程式
- 弾性体の縦波音速、横波音速は何に依存している、どのように求める
- 圧電体とは
- 圧電現象
- 圧電方程式(圧電定数)
- 結晶構造のおける圧電定数の違い
- 電気機械結合係数
- BAWとFBAR
- バルク波(BAW)とは
- 厚みすべり振動とは
- 厚み縦振動とは
- FBAR用材料
- 成膜方法
- BAWやFBARの厚み振動共振子の周波数は何で決まる
- 厚み振動共振子の帯域は何で決まる
- エネルギー閉じ込め振動とは
- キャビティ構造とSMRの違いは
- 共振子とラダーフィルタ
- 共振子
- ネットワークアナライザによる共振子特性の測定
- スミスチャート、動アドミタンス特性
- 共振周波数、反共振周波数とは
- 電気機械結合係数
- Qとは
- 等価回路
- 2重モードフィルタとは
- ラダーフィルタとは
- フィルタの帯域は
- 帯域は何に依存する
- 高周波化するには
- SAW
- SAWとは
- SAWとBAWの違い
- SAWの励振
- SAWの種類
- レイリー波
- 漏洩弾性波
- 縦波型漏洩弾性波
- セザワ波
- BGS波
- ラブ波
- 層状構造弾性波
- 境界波
- 板波
- 板波とBAWやSAWとの違いは
- ラム波と横波型(SH型)板波
- LiNbO3やLiTaO3薄膜を用いたデバイスの例
- SAWの解析方法
- Campbell-Joneの方法
- パワーフロー角
- SAW用材料
- セラミック(PZT等)
- 薄膜(ZnO等)
- 単結晶(LiTaO3、LiNbO3、水晶、LBO、ランガサイト等)
- SAW共振子
- SAW共振子の原理
- SAWフィルタの種類
- トランスバーサル型フィルタ
- 縦波型共振子フイルタ
- 横波型共振子フィルタ
- ラダーフィルタ
- 近年話題のSAWデバイス
- 近年要求される特性(温度特性、高Q、スプリアス等)
- 異種材料基板を組み合わせたSAWデバイス
- 異種基板を組み合わせた温度特性の良好なSAWデバイス
- 異種基板とを組み合わせた高QなSAWデバイス
- 広帯域弾性波デバイス
- 空洞型板波
- 音響多層膜構造SAWデバイス
- 高周波弾性波デバイス
- 高次モードを利用したSAWデバイス
- 空洞型板波
- 音響多層膜構造SAWデバイス
- Harmonic SAW
- 単結晶を用いたBAWデバイス
- 空洞型BAWデバイス
- LN薄板BAW
- LT薄板BAW
- 音響多層膜構造BAWデバイス
- LN音響多層膜構造
- LT音響多層膜構造
- 空洞型BAWデバイス
- 実用化例