FPCにおける高周波対応LCPの最新動向と低誘電率・低誘電正接化技術および応用展開
LCPの特徴から低誘電化の分子設計における考え方まで解説
開発された低誘電正接LCPの誘電特性やその用途展開などLCPの良さや魅力や、絶縁フィルム候補の液晶ポリマーのフィルム化技術について紹介!
セミナープログラム
第1部 液晶ポリマー(LCP)ベースの高速伝送用FPCの開発とその応用について(仮)
【13:00-14:15】
フレックスリンク・テクノロジー(株)(FlexLink Technology Co., Ltd.) 代表取締役社長 工学博士 (元日本メクトロン(株) 取締役・フェロー) 松本 博文 氏
【プログラム】
- 5G高周波に対応する高速LCP-FPCへの要求とその背景
- LCPの特徴(なぜLCPが高速FPCに応用されるのか)
- LCPを応用するFPC代表構造
(片面,両面,多層) - LCP-FPCのデザイン種と製造プロセス
- オールLCPと有接着剤ハイブリッド構造デザイン比較
- 銅メッキによるビアデザインの最適化構造
- 印刷ビアによる多層LCP-FPC構造と信頼性デザイン
- スパッタ工法,化学蒸着工法,分子間力接着を応用するLCP-FPC
- LCP-FPCの高周波特性
- S21によるPIとの高速性比較
- 低吸水性による高速性劣化の評価試験
- 高周波対応以外のLCPを応用するFPC技術
- 立体成型性を応用するLCP-FPCデザイン
- 伸縮構造を可能にするLCP-FPC技術
- 成形アンテナに応用するLCP-FPC技術
- 立体成型性を応用するLCP-FPCデザイン
- まとめ
【質疑応答】
第2部 フッ素材料に迫る低誘電正接を示す液晶ポリマーとその展開
【14:30-15:30】
ENEOS(株) 機能材カンパニー 機能材研究開発部 ポリマー技術グループ 鷲野 豪介 氏
【講演主旨】
安全・安定な高速通信を実現するために伝送損失を抑制することが求められる。このため、通信機器の回路部材の絶縁材料には低誘電特性、特に誘電正接が小さい材料への需要は大きい。こうした背景からこれまで幅広く使われてきたポリイミド材料に対して誘電正接が小さく優れた液晶ポリマー(LCP)に注目が高まっている。低誘電正接化へのさらなる期待を受け、当社では汎用LCPからさらにギガヘルツ帯での誘電正接を1桁低下させた低誘電正接LCPを開発してきた。講演ではLCPの特徴から始め、低誘電化の分子設計における考え方に触れつつ、開発された低誘電正接LCPの誘電特性やその用途展開について紹介し、LCPの良さや魅力を紹介する。
【キーワード】
液晶ポリマー(LCP)
低誘電材料
低誘電正接・低tanδ・低Df
【講演ポイント】
分子設計を切り口にした数百におよぶ新規LCPの実験・検討から、LCPにできることや物性の設計幅について紹介し、最新のLCPで到達できている内容(特に誘電特性)の紹介が可能。
【習得できる知識】
液晶ポリマー全般の基礎知識、絶縁材料に低誘電性が求められる背景、分子設計によって誘電正接がどの程度下げられ、その際に他の物性がどのように変化するかなど設計幅について、さらにその用途展開について把握できる。
【プログラム】
はじめに
- 液晶ポリマーの特徴
- 低誘電化の背景と誘電特性評価
- 分子設計による液晶ポリマーの低誘電率化・低誘電正接化の考え方
- 開発した低誘電正接LCP の誘電特性評価
- 誘電特性 (10 – 96GHz)
- 36GHzにおける温度依存の誘電特性評価
- 伝送特性評価
- 熱処理による更なる低誘電正接化
- 低誘電正接の用途展開の例(コンパウンド・粉体フィラー)
まとめ
【質疑応答】
第3部 液晶ポリマーの成膜と用途について
【15:45-16:35】
共同技研化学(株) 技術課 大曲 祥太 氏
【講演主旨】
5Gの実用化とともにフレキシブルプリント配線板(FPC)における絶縁フィルムの変更による低ノイズ、低消費電力および、電池寿命の増加を実現しようとしている。本テーマはその絶縁フィルム候補の液晶ポリマーのフィルム化技術について紹介します。
【キーワード】
液晶ポリマーフィルム、無配向LCPフィルム、溶液キャスト法
【講演ポイント】
弊社の溶液キャスト法によりLCPフィルムの課題の一つ配向性(縦横の強度の違い)の無いフィルムの生産が可能。
この技術を使用したFCCLは表面処理無しでも銅箔との高い密着性が得られる
【習得できる知識】
LCPの材料としての特徴に関する知識。
LCPの成膜方法に関する知識
【プログラム】
- 弊社概要
- 液晶ポリマーについて
- 求められるFPC基板材料について
- 液晶ポリマーフィルムの特性について
- 液晶ポリマーの成膜(フィルム化)技術
- 液晶ポリマーフィルム、銅箔積層体(FCCL)の開発について
- 新規技術の特性と展望について
【質疑応答】
セミナー講師
第1部 フレックスリンク・テクノロジー(株)(FlexLink Technology Co., Ltd.) 代表取締役社長 工学博士 (元日本メクトロン(株) 取締役・フェロー) 松本 博文 氏
第2部 ENEOS(株) 機能材カンパニー 機能材研究開発部 ポリマー技術グループ 鷲野 豪介 氏
第3部 共同技研化学(株) 技術課 大曲 祥太 氏
セミナー受講料
【1名の場合】44,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。