高導電化・高機能化に関する最近の技術開発動向を分かりやすくかつ詳細に解説!
PEDOT系を中心に導電性高分子の高導電化に関連した最新の研究・開発動向を紹介!
セミナー趣旨
導電性高分子(CP)は電解コンデンサや透明帯電防止および透明導電電極として実用化され、さらに熱電変換やウェアラブルデバイス等への応用も注目を集めております。いずれの用途においても、PEDOT:PSSは有力な材料ですが、より一層高い電気伝導(σ)度が求められています。PEDOT:PSSの高導電化に関しては多くの手法が開発され、硫酸処理によりσが4,300 S/cmを超える高ものが、また、イオン液体処理により柔軟性と透明性を有する高導電化PEDOT:PSSも開発されています。さらに、ナノカーボンとの複合化により耐久性・耐熱性の優れた透明導電材料の開発も進んでいます。一方、PEDOT:PSS以外のPEDOT系では、化学重合法で5,400 S/cm、気相重合法で8,700 S/cm、oCVD法で6,200 S/cmとPEDOT:PSS系を上回る高いσを示すものも報告されています。また、CPの一種であるPBTTTでは105 S/cmを越えものも報告されています。さらに、アニオン交換ドーピングという新しいドーピング手法も開発され、高導電・高ドーピング率が達成されています。 本セミナーでは、PEDOT系を中心に、CPの高導電化・高機能化に関する最近の技術開発動向を分かりやすくかつ詳細に解説します。
【講演ポイント】
PEDOT系を中心に導電性高分子の高導電化に関連した最新の研究・開発動向を紹介し、関連した技術開発に従事する技術者に問題解決のヒントを提供する。
習得できる知識
導電性高分子の導電機構
PEDOT:PSSの高導電化
PEDOT系の高導電化
透明電極としてのPEDOTの現状と課題
導電性高分子のウェアラブルデバイスへの応用
セミナープログラム
- 導電性高分子(CP)の導電機構
- 高移動度CPの設計
- 高ドープ率CPの設計
- PEDOT:PSSの高導電化
- PEDOT:PSSの導電機構
- 化合物添加系による高導電化
- 極性溶媒添加系
- 界面活性剤添加系
- 無機酸添加系
- 有機酸添加系
- イオン液体添加系
- 物理的手法による高導電化
- ナノカーボンとの複合化による高導電化
- PEDOT:PSS以外のPEDOT系の高導電化
- 化学重合法による高導電化
- 気相重合法による高導電化
- o-CVD法による高導電化
- PEDOT系以外のCPの高導電化
- ポリアニリンの高導電化
- ポリピロールの高導電化
- 自己ドープ型CP(SDP)の高導電化
- PBTTTの高導電化
- アニオン交換ドーピングによる高導電化
- 柔軟性、透明性を持った高導電性CP
- 透明電極としての応用
- ウェアラブルデバイスへの応用
- まとめ
【質疑応答】
キーワード:導電性高分子、PEDOT:PSS、PEDOT系、PBTTT,SDP、高導電化、透明性、柔軟性、高移動度、高ドープ率、透明電極、ウェアラブルデバイス
セミナー講師
小林技術士事務所 所長 工学博士 小林 征男 氏
セミナー受講料
【1名の場合】44,000円(税込、昼食代、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
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