5G市場へ向けたポリイミドの誘電特性制御の考え方と方法を解説

セミナー趣旨

近年、デジタル通信の高速化が急激に進展し、高速通信用材料の開発が盛んに行われています。5G高速通信用樹脂の中では、成形性、信頼性やコストパーフォーマンスに優れたポリイミドが今後主要な樹脂となることが期待されています。5G高速通信用樹脂においては、樹脂の高周波領域での低誘電損失化が必要であり、低誘電率かつ低誘電損失樹脂が優位な材料となります。本セミナーでは、このような用途に適した高機能性ポリイミドをどのように開発していくかをポリイミドの基礎から低誘電損失化(低誘電率、低誘電正接、低吸水性、高接着性等)の分子設計と特性制御について実務に即して優しく説明します。また、低誘電損失ポリイミドの開発状況と高速通信用材料開発の課題および今後の展開についても分かりやすく解説します。

習得できる知識

1.ポリイミドの基本的合成法と特性評価法
2.ポリイミドの諸特性(耐熱性、誘電特性、吸水性、接着性(加工性))の分子設計と制御方法
3.高速(5G)通信用低誘電損失ポリイミドの開発方法
4.高速(5G)通信用低誘電損失材料の開発現状(各社の開発状況)と将来展望

セミナープログラム

1.ポリイミドの基礎
 1.1 ポリイミド開発の歴史
 1.2 ポリイミドの合成、構造と基本特性
 (1)原料(モノマー)
 (2)ポリイミドの合成法
 (3)イミド化法(熱イミド化、化学イミド化、溶液イミド化)
 1.3 各種ポリイミドの構造と特性
 (1)非熱可塑性ポリイミド
 (2)熱可塑性ポリイミド
 (3)熱硬化性ポリイミド
 (4)可溶性ポリイミド
 (5)脂環族(透明)ポリイミド

2.変性ポリイミド(MPI)の種類、構造と特性
 (1)アロイ化PI
 (2)シロキサン変性PI(SPI)
 (3)多分岐PI

3.ポリイミド系複合材料(ナノコンポジット、ナノハイブリッド)の合成、構造と特性
 3.1 複合化方法
 3.2 複合材料の構造と特性

4.ポリイミドの分子設計と機能化
 4.1 溶解性
 4.2 高耐熱化(物理的耐熱性(短期耐熱性)と化学的耐熱性(長期耐熱性))
 4.3 屈折率の制御(高屈折率化)
 4.4 低熱膨張化
 4.5 無色透明化
 (1)ポリイミドの着色機構
 (2)無色透明化の分子設計
 (3)無色透明ポリイミドの開発状況

5.通信技術の進歩と高速通信用材料開発
 5.1 樹脂の誘電特性−各種樹脂(フッ素樹脂(PTFE)、液晶樹脂(LCP)とポリイミド(PI)の比較
 5.2 高速(5G)通信および低誘電材料の開発状況と市場規模

6.低誘電損失ポリイミドの分子設計と特性制御
 6.1 低誘電率化(低誘電PI、フッ素化PI、多孔性PI)
 6.2 低誘電正接化
 6.3 低吸水率化
 6.4 高接着性
 6.5 成形・加工性の改良

7.高速(5G)通信用低誘電損失ポリイミドの開発状況

8.高速(5G)通信用材料開発の課題と今後の展開

9.参考図書


【質疑応答】

セミナー講師

FAMテクノリサーチ 代表 博士(工学) 山田 保治 氏

セミナー受講料

1名につき55,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき49,500円(税込)〕

受講について

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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

55,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   電子デバイス・部品   通信工学

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