高品質スクリーン印刷の理論に基づく納得の管理手法【アーカイブ配信】

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主催者 (株)R&D支援センター
キーワード 生産工学   印刷技術
開催エリア 全国
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スクリーン印刷の原理やメカニズムの基礎から、最新のエレクトロニクス分野での具体的な応用例と実践方法について解説!

~実践的なプロセス適正化のための「標準」~

こちらは12/9実施WEBセミナーのアーカイブ(録画)配信です。

セミナー講師

(株)エスピーソリューション 代表取締役 佐野 康 氏

セミナー受講料

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受講について

・こちらは12/9実施WEBセミナーのアーカイブ(録画)配信です。

・配信開始日までに、セミナー資料(PDF)と動画のURLをメールでお送りします。セミナー資料の無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。

セミナー趣旨

 スクリーン印刷は、エレクトロニクスやグラフィック・加飾印刷などの多くの分野で60年以上の長きにわたり利用されてきたにも関わらず、未だに管理が困難で職人技が必要な印刷技法だと思われる事が多いようです。しかしながら私は、自身の30年の実践経験から、スクリーン印刷は、原理的に最も安定で管理可能な印刷工法であると考えています。
 孔版であるスクリーン版を利用するスクリーン印刷は、ゴム製のスキージでの摺動により、刷版画線部の開口部からインキを一定量、均一な厚みで転移できる原理です。そして、揮発性の低い比較的高粘度のインキを使用できるため、安定性や均一性が極めて高い印刷工法であると言えます。
 これまで、スクリーン印刷プロセスが管理困難だと思われてきたのは、多くの場合、適正化されていないインキやスクリーン版、スキージを使用していたための弊害です。
 スクリーン印刷には適正化のための実践的な理論と「標準」があります。印刷されるインキ、ペーストの身になってプロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が長年にわたり仮説と検証を繰り返し実用性がある考え方として確立し、多くのコンサルティングの現場で実証を行なってきたものです。この考え方は、エレクトロニクス分野のみならず、グラフィック、加飾、捺染、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷実践のためであれば、すべてに通用します。
 スクリーン印刷に対するこれまでの先入観を捨て、論理的整合性の観点からこの考え方を評価いただければ、この理論の正しさを納得していただけると思います。これまでの対策での成功の理由も失敗の理由もこの理論で説明ができるようになります。この理論を正しく実践すれば、スクリーン印刷は、これからの技術的伸び代が最も大きい有用なプロセス技術であることがご理解いただけると思います。
 印刷プロセスの適正化とは、スクリーン印刷の本来の「あるべき姿」を達成するための各種の「前提条件」を適正化することであり、適正化できていない場合は、その理由、原因を見つけ出し、「標準」に基づき適切に対策することです。「前提条件」が適正であれば、印刷品質と印刷安定性は、インキ・ペーストの有する固有の印刷性能で決定されます。
 全ての印刷工法は、先ず「刷版」の性能が向上し、それに合わせた印刷性の高いインキが開発され、それぞれの印刷品質を向上させてきました。このことはスクリーン印刷においても同様であり、「刷版」であるスクリーン版の主要素であるメッシュ材料の技術進歩により、使用できるインキの印刷性能をさらに向上させることができました。
 本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの解説し、最近、明らかになった「版離れ角度」と「版離れ力」との相関について説明します。そして、スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術の「標準」について解説し、印刷性能に影響するインキ・ペーストの揮発性、濡れ性や粘弾性特性について説明し、さらにこれまで、スクリーン印刷の大きな課題であったベタ印刷での「サドル」の解消や「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷、そして、最新のエレクトロニクス分野での具体的な応用例と実践方法について紹介します。

セミナープログラム

1.スクリーン印刷とは?
  ・スクリーン印刷は、原理を知れば最も安定な印刷工法です!
  ・版とインキを適正化すれば、手刷りで30μmラインも印刷可能な工程能力
  ・現場での適正化できない最大の要因はインキの印刷性能不足か不適正な版仕様
 1-1.各種印刷工法の種類とインキの粘度範囲
   ・各分野のスクリーン印刷でのインキの粘弾性は、適正化されているか?
 1-2.スクリーン印刷は「特殊印刷」、だから印刷安定性が高い
 1-3.現状のスクリーン印刷の多くは「技術限界」の50%以下のレベル?
   ・正しい考えでの適正化で大きな「伸びしろ」がある印刷技術です

2.「ペーストプロセス理論」の考え方の基本
 2-1.印刷条件のほとんどは、適正化可能な「前提条件」
 2-2.スクリーン印刷では、先ず、「版離れ」の遅れを無くす事が最重要

3.「コンタクト印刷」とは通常スクリーン印刷とは全く異なる印刷工法
 3-1.「コンタクト印刷」の「時差版離れ」は、型抜き工法の「版剥がし」
 3-2.≪新技術≫メタルマスクでの「同期版離れ」コンタクト印刷工法
 3-3.メタルマスクでの低粘度インキの定量塗布技術

4.スクリーン印刷の4つのカニズムの理解
 4-1.「ローリング」のメカニズム
 4-2.「充てん・掻き取り」のメカニズム
 4-3.「版離れ」のメカニズム
 4-4.「レベリング」のメカニズム

5.≪新技術≫「版離れ角度」維持による版離れ遅れ不具合の解消方法
 5-1.印刷後半部での版離れ遅れ悪化の原因は「版離れ角度」の漸減だった
 5-2.従来ピールオフ動作では、実質クリアランス量の増加による不具合発生
 5-3.等クリアランス+「版離れ角度維持」動作で、「版離れ力」を1.5倍に向上

6.スクリーン印刷装置とスキージの重要性
 6-1.印刷機の種類とスクリーン版
   ・フラットベッド、曲面(シリンダー)、ロータリー印刷機
   ・フラットベッドと曲面印刷機は同一仕様のスクリーン版を使用
   ・ロータリー印刷機用の円筒形版はテンションの無いメッシュ版
 6-2.印刷位置合わせの方法
 6-3.スキージが最も重要な印刷パラメータの要素
   ・最適なスキージの選択方法 ・斜め研磨スキージの効果
   ・スキージエッジの面取り仕上げの重要性

7.4つの印刷条件の適正化と「標準」
 7-1.4つの印刷条件と印刷品質への影響
 7-2.二通りの印圧設定方法 「押し込み」方式と「エアー圧」方式
 7-3.印刷膜厚均一性と「適正印圧」の定義
 7-4.スキージ角度、速度と「充てん力」との相関

8.スクリーンメッシュとスクリーン版
 8-1.ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩
 8-2.スクリーンメッシュの「弾性変形」と「塑性変形」 適正クリアランスの「標準」
 8-3.スクリーンメッシュ開口率とインキの吐出性
   ・低開口率25%メッキ処理メッシュのにじみ抑制効果
 8-4.超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」
 8-5.スクリーン製版工程の「コツ」 ポジフィルムとの密着と露光
 8-6.低環境負荷の低溶剤臭のスクリーン版の洗浄作業
 8-7.スクリーン版の高品質再製版システムの実際例

9.インキ・ペーストの印刷性能
 9-1.インキの分散安定性、溶剤揮発性および濡れ性の影響
 9-2.連続印刷中のインキの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化
 9-3.インキの粘性と弾性の理解
   ・ベタ印刷でのメッシュ起因の気泡発生のメカニズムと対策

10.≪新技術≫「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷
 10-1.なぜ、スクリーン印刷でグラデーション印刷が困難と思われていたか?
 10-2.「トーンジャンプ」が発生する原因
 10-3.原理的に「トーンジャンプ」が発生しない網点仕様と製版技術

11.≪新技術≫ベタ印刷での「サドル」解消方法
 11-1.印刷膜厚決定メカニズムの違い 細線、中間ライン ベタパターン
 11-2.スクリーン印刷の宿命とされていたベタパーンでの「サドル」現象
 11-3.ベタ印刷での「サドル」不具合の解消方法

12.高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
 12-1.印刷均一性を阻害する要因とその対策
 12-2.印刷寸法精度を損なう要因とその対策
 12-3.スクリーン印刷におけるその他の不具合対策
    ・乾燥のメカニズムとその重要性
    ・IR(遠赤外線)乾燥
    ・静電気とインキの糸引き対策

13.スクリーン印刷8つの適用工法と高品質スクリーン印刷の応用例
   ・べた、ファイン、ドット、スルーホール、ビア埋め、落とし込み、積層印刷、転写印刷
   ・プリンテッドエレクトロニクス 銀ナノハイブリッドインキ 等

スクリーン印刷、インキ、ペースト、メッシュ、マスク、スキージ、版離れ、トーンジャンプ