次世代創薬モダリティの本命、核酸医薬品を基礎から解説
核酸医薬品の体内動態評価・解析方法について
ドラックデリバリーシステム技術開発の現状と今後の展望について
セミナー趣旨
「次なる創薬モダリティの本命」とされる核酸医薬品の開発が国内外で急加速している。その一因として、低分子医薬品や抗体に代表されるタンパク質医薬品とは異なり、核酸医薬品の場合は標的分子が異なっても化学構造や体内動態に共通点が多いことが挙げられる。したがって、一旦医薬品として開発されれば、塩基配列だけを変えることで別の標的分子に対する医薬品を開発できることが核酸医薬品の大きな利点である。その一方で、高分子である核酸医薬品の体内動態は大きく制限され、実用化されたものは局所投与を除き、肝細胞または筋細胞を標的としたものに限られる。したがって、核酸医薬品の標的拡大には、核酸医薬品の体内動態を制御するDDS技術の開発が必須である。
本講演では、新型コロナウイルスに対するワクチンとして実用化されたメッセンジャーRNA(mRNA)医薬品との比較も含め、核酸医薬品の基本的な体内動態特性を整理し、脂質ナノ粒子やリポソーム、エクソソームなどのナノ粒子やDNAナノテクノロジーを利用したDDS技術による核酸医薬品の体内動態制御の試みについて解説する。
習得できる知識
・核酸医薬品やmRNA医薬品を含む高分子の体内動態に関する基礎知識
・核酸医薬品・mRNA医薬品の細胞取り込みおよび細胞内動態に関する基礎知識
・核酸医薬品に対するDDSに関する基礎知識
・核酸医薬品に対する最新のDDS技術
セミナープログラム
1 核酸医薬品とは
1.1 核酸医薬品の定義・種類
a) アンチセンスオリゴヌクレオチド
b) siRNA
c) マイクロRNA
d) デコイオリゴヌクレオチド
e) 核酸アプタマー
f) CpGオリゴヌクレオチド
1.2 核酸医薬品の特徴
1.3 メッセンジャーRNA医薬品との比較
2 核酸医薬品の体内動態・細胞相互作用
2.1 体内動態を規定する生体側要因
2.2 体内動態に影響を及ぼす核酸医薬品の性質
2.3 体内動態評価・解析方法
3 ドラッグデリバリーシステム(DDS)
3.1 DDSの基本概念と分類
3.2 ターゲティング(標的指向化)
a) 肝(肝細胞)
b) 固形腫瘍
c) 筋肉
d) 血中滞留化
e) 免疫細胞
4 核酸医薬品に対するDDS技術
4.1 (血中)タンパク質との相互作用の制御
4.2 リガンド修飾
4.3 脂質ナノ粒子、リポソーム、エクソソーム
4.4 DNAナノテクノロジー
4.5 核酸医薬品に対するDDS開発の展望
セミナー講師
西川 元也 先生 東京理科大学 薬学部 教授 博士(薬学)
■講師紹介
1995年1月 京都大学薬学部 助手
1999年4月 University of Pittsburgh (PA, USA), postdoctoral research fellow, (~2001年3月)
2002年8月 京都大学大学院薬学研究科 助教授(准教授)
2012年8月 文部科学省研究振興局 学術調査官(兼任、~2014年7月)
2017年4月 東京理科大学薬学部教授 現在に至る
■専門・得意分野
生物薬剤学、薬物動態学、DDS開発
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】1名36,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき25,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
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