熱電変換の基礎と熱電変換材料・モジュールおよび発電システムの開発動向

~有望な各種材料、材料・モジュール・発電システムの開発事例、熱電変換の課題・展望など~

熱電変換材料・モジュール・発電システムの開発・応用に向けて!
熱電変換現象、熱電変換材料に重要な物性、性能指数と変換効率、有望な各種材料、材料の製造方法、素子・モジュールの構造、モジュール製造のための接合技術、体温や自動車廃熱などによる熱電変換システムの具体例、熱電変換の課題・将来展望など、詳しく解説します。

セミナー趣旨

 熱電変換材料は、温度差を与えると電力を生成(熱電発電)し、電力を与えると冷却(ペルチェ冷却)と発熱を起こす大変ユニークな材料です。熱電変換材料を用いた熱電発電は、熱を電気エネルギーに直接変換する固体装置であるため可動部が無くメンテナンスフリーで長寿命であり、スケール効果が無く高出力密度を有する発電方法です。持続可能な社会の実現に向けて、未利用熱エネルギーを直接電力として回収でき環境にも優しくクリーンな熱電発電の活用が益々求められてきています。
 本セミナーでは、熱電変換の基礎から、熱電変換材料やそれらを用いた熱電発電モジュールとシステムについて、開発事例を交えて解説します。

受講対象・レベル

熱電変換材料や熱電発電に興味のある方や熱電発電システムの開発・活用を考えている方です。予備知識は特には必要ありませんが、例えば一般向けの書籍「環境調和型新材料シリーズ熱電変換材料」(日本セラミックス協会・日本熱電学会編・日刊工業新聞社・2005/10)などを一読されると更に理解が深まります。

習得できる知識

・熱電変換現象
・熱電変換の活用方法
・熱電変換材料・モジュールおよび発電システムの開発事例

セミナープログラム

1.熱電変換現象
 1.1 熱電変換の歴史
 1.2 真性半導体とn型及びp型半導体
 1.3 ゼーベック効果
 1.4 ペルチェ効果
 1.5 トムソン効果
 1.6 その他の熱電効果
  1.6.1 磁気熱電効果(異常ネルンスト効果)
  1.6.2 スピンゼーベック効果
  1.6.3 横方向熱電効果
 1.7 熱電変換でできること
  1.7.1 熱電対
  1.7.2 ペルチェ冷却
  1.7.3 熱電発電
 
2.熱電変換材料
 2.1 熱電変換材料に重要な物性
 2.2 性能の指標と変換効率
  2.2.1 性能指数
  2.2.2 性能指数と変換効率の関係
  2.2.3 代表的な熱電材料の性能指数
 2.3 有望な各種熱電変換材料
  2.3.1 Bi2Te3系化合物
  2.3.2 亜鉛アンチモナイド化合物
  2.3.3 (充填)スクッテルダイト化合物
  2.3.4 クラスレート化合物
  2.3.5 ホイスラー型化合物
  2.3.6 PbTe系化合物
  2.3.7 AgSbTe2-GeTe系化合物(TAGS)
  2.3.8 マグネシウムシリサイド化合物
  2.3.9 高マンガンシリサイド化合物
  2.3.10 Si-Ge系合金
 2.4 熱電変換材料の製造方法
  2.4.1 ブリッジマン法
  2.4.2 溶融+焼結法
  2.4.3 スパークプラズマ焼結法
  2.4.4 液相-固相反応法
 
3.熱電発電素子・ モジュール
 3.1 積層型熱電発電素子の構造
  3.1.1 積層型熱電素子の概念
  3.1.2 積層比の決定方法
 3.2 Π型熱電モジュールの構造
  3.2.1 両面基板型
  3.2.2 ハーフスケルトン型
  3.2.3 フルスケルトン型
  3.2.4 中間保持板付フルスケルトン型
  3.2.5 管状型
  3.2.6 多層型
  3.2.7 フレキシブル型
  3.2.8 気密ケース内Π型熱電モジュールの発電シミュレーション
  3.2.9 積層型素子によるΠ型熱電モジュールの熱電発電性能
 3.3 Π 型以外の熱電モジュールの構造
  3.3.1 積層素子による直線型熱電モジュールの熱電発電性能
  3.3.2 横方向熱電効果に基づく管状型熱電モジュール
 3.4 モジュール製造に関連する接合技術
 
4.熱電発電システム
 4.1 熱電発電システム開発の歴史
 4.2 廃熱を利用した熱電発電
 4.3 熱電発電システムの具体例
  4.3.1 カスケード型熱電発電システム
  4.3.2 宇宙での熱電発電システム
  4.3.3 体温による熱電発電システム
  4.3.4 温泉による熱電発電システム
  4.3.5 連続鋳造設備における熱電発電システム
  4.3.6 炎/沸騰水の温度差を利用した熱電発電システム
  4.3.7 カセットガスファンヒーターの熱電発電システム
  4.3.8 自動車廃熱による熱電発電システム
 4.4 車載熱電発電システムにおける発電量の試算
 
5.熱電変換の課題と将来展望
 5.1 熱電変換の課題
 5.2 廃熱利用による省エネルギー効果の試算
 5.3 熱電変換の将来展望

 □ 質疑応答 □

セミナー講師

名古屋大学 大学院工学研究科 化学システム工学専攻 准教授 博士(工学) 伊藤 孝至 氏
専門:熱電変換材料工学,粉末冶金学
名古屋大学の教員となった1985年より、粉末冶金学に関する粉末充填や粉末のキャラクタリゼーションの研究を行っていましたが、2002年からは本格的に熱電変換工学の研究に取り組み、主に300℃~600℃の温度域の廃熱から熱電発電を行うのに適した熱電変換材料の開発・高性能化とそれらを用いた熱電モジュールの開発に向けた研究について、粉末冶金技術を活用して行っています。関連学協会では、日本熱電学会評議員(2012年~現在)、排熱発電コンソーシアム会長(2015~2018年)、粉体粉末冶金協会理事(2014~現在)を務めています.
HP:https://www.material.nagoya-u.ac.jp/Itoh_Lab/

セミナー受講料

※お申込みと同時にS&T会員登録をさせていただきます(E-mail案内登録とは異なります)。

49,500円( E-mail案内登録価格46,970円 )
E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料
2名で 49,500円 (2名ともE-mail案内登録必須/1名あたり定価半額24,750円)

【1名分無料適用条件】
※2名様ともE-mail案内登録が必須です。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。
※請求書(PDFデータ)は、代表者にE-mailで送信いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。

※テレワーク応援キャンペーン(1名受講)【Live配信/WEBセミナー受講限定】
1名申込みの場合:39,600円 ( E-Mail案内登録価格 37,620円 )
※1名様でLive配信/WEBセミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
※他の割引は併用できません。

受講について

Zoom配信の受講方法・接続確認

  • 本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信となります。PCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 申込み受理の連絡メールに、視聴用URLに関する連絡事項を記載しております。
  • 事前に「Zoom」のインストール(または、ブラウザから参加)可能か、接続可能か等をご確認ください。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー中、講師へのご質問が可能です。
  • 以下のテストミーティングより接続とマイク/スピーカーの出力・入力を事前にご確認いただいたうえで、お申込みください。
    ≫ テストミーティングはこちら

配布資料

  • PDFテキスト(印刷可・編集不可)

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

電気・電子技術一般   電子デバイス・部品   省エネルギー

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

電気・電子技術一般   電子デバイス・部品   省エネルギー

関連記事

もっと見る