AFM(原子間力顕微鏡)の基礎と適切で効果的な測定・評価法
AFMの原理から計測のポイントまで分かりやすく解説します!
セミナー趣旨
原子間力顕微鏡(AFM)はいまや材料研究にとってかかせないツールである。高分解能性と測定環境の任意性にその理由がある。さらにその原理上、画像取得の際に表面と接触して力を及ぼしあうという特徴をもつ。この特徴を積極的に利用して、医師や按摩師が指で体中を触診するのと同じようにAFM探針で試料表面のさまざまな力学物性測定を行い、マッピングすることを可能とする技術がナノ触診AFMである。
本セミナーでは、AFMの原理(フォースカーブ、コンタクトモード、タッピングモードなど)から始め、このナノ触診AFMの基礎と応用について解説する。
応用としては、ゴム・エラストマーでは、充填されるフィラーとの界面相互作用が物性を支配的に決定する。そのような界面に着目してナノ触診AFMを行うとどのような知見が得られるのかを示す。その他にもポリマーアロイ、ブレンドの界面、マクロ物性との相関についても紹介する。伸長下で応力がかかった状態にある試料の応力分布についても紹介する。さらに動的特性として、損失正接画像や粘度像などが取得できる粘弾性解析の新展開についても時間を割く予定である。
習得できる知識
・原子間力顕微鏡による力学物性計測の最新の知識を習得できる
・ナノスケール力学物性計測からマクロ物性を予測できるようになる
セミナープログラム
1 原子間力顕微鏡(AFM)の基礎
1.1 AFMの原理とフォースカーブ
1.2 タッピングモードAFMの原理
1.3 位相像とエネルギー散逸
2 ナノ触診AFMの基礎
2.1 AFM弾性計測に必要な接触理論概観
2.2 弾性率像を取得するための原理
2.3 応力分布像を取得するための方法
3 ナノ触診AFMの応用
3.1 ゴム・エラストマーへの応用
(フィラー充填、引張り試料観察)
3.2 高分子アロイ、ブレンドへの応用
(界面、マクロ物性との相関)
3.3 ブロックコポリマー、TPEへの応用
3.4 エポキシ樹脂への応用
(国家プロジェクト進捗情報など)
4 粘弾性解析への展開
4.1 周波数で変化する物性
4.2 AFMで粘弾性を解析する技術
(損失正接像や粘度像)
<質疑応答>
セミナー講師
中嶋 健 先生 東京工業大学 物質理工学院 教授 博士(工学)
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
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受講について
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