アクリレートモノマー・オリゴマーの種類、特徴、重合と新しい分子設計の考え方
★目的の物性を出すための“モノマー/開始剤/重合法”の選び方から 構造制御や分子量コントロールまで! 1日じっくり学び、理解を深めます!
セミナー趣旨
日々進歩するアクリレートの合成と重合について、基礎を中心に応用までを解りやすく紹介する。 特に、日常直面する様々な問題の化学的根拠と課題克服の手法について基本に立ち返って考える。 また、高性能・高機能化の手法、リビングラジカル重合、立体特異性重合などの新しい分子設計の手法、考え方、さらに最近の話題、問題点、SDGs志向材料等についても、高い内容を平易な表現で具体的に述べる。
習得できる知識
・アクリレートモノマー・オリゴマーの合成と重合の基礎 ・高性能・高機能化、SDGsのための考え方と手法
・最近の分子量・立体構造のコントロール法 ・実際に直面する課題の問題点の発見とその克服
セミナープログラム
第1部 アクリレートモノマー・オリゴマーの種類、特徴、合成
1.分類、構造、分子特性
1.1 モノマーの種類
1.2 モノマーの分子特性
1.3 アクリレートとメタクリレートの比較
1.4 モノマーの合成(エステル化)
1.5 オリゴマー・プレポリマーの種類と特性
1.6 オリゴマーの合成
2.SDGsを支える新しい機能性アクリレート
2.1 様々な生物由来アクリレート・オリゴマー
2.2 キャプトディティブ置換アクリレート
2.3 キャプトディティブ効果の高分子科学への応用
第2部 重合
1. 重合の種類と特徴
1.1 重合の種類
1.2 ラジカル重合の素反応と速度
1.3 ラジカル重合とイオン重合の比較
1.4 重合速度と分子量の経時変化
2.素反応(1)
2.1 開始反応の種類 2.2 熱開始剤 2.3 光開始剤
2.4 開始剤の選び方と問題点
~反応条件、過酸化物とアゾ開始剤の選択法~
3.素反応(2)-特徴、問題点と対策
3.1 成長反応~イレギュラーな成長~
3.2 天井温度~重合率の限界~
3.3 停止反応
3.4 連鎖移動反応~機能性物質の生成~
4.共重合-構造と反応性、問題点
4.1 モノマー反応性比~共重合体組成の決まり方~
4.2 工業化の課題と克服
4.3 Q値とe値~簡単な求め方~
第3部 工業化における課題
1.禁止剤の影響~酸素、メトキノン、安定ラジカル~
2.ポリマーの着色、耐光性、分解性
2.1 着色とその防止法
2.2 光分解性
2.3 生分解性
第4部 リビングラジカル重合
1.リビング重合の基本原理、種類と選択
1.1 リビングポリマーの特徴
1.2 リビング重合の要件
2.分子量制御の具体例と課題
2.1 NMP(ニトロキシル介在重合)
2.2 ATRP(原子移動ラジカル重合)
2.3 RAFT(可逆的付加-開裂連鎖移動重合)
2.4 RTCP、RCMP(ヨウ素移動重合)
2.5 TERP(テルル介在ラジカル重合)
3.新しいリビングラジカル重合と応用
第5部 高分子立体構造の制御
1.立体化学の基礎
2.様々な構造制御法
2.1 物理的な構造制御の方法
2.2 化学的な構造制御の方法
3.新しい構造制御法
3.1 CCRP法~唯一完全な構造制御法~
3.2 立体構造と分子量の同時連続制御
第6部 高分子の機能・性能
1.TgとTmを向上させる分子構造
2.接着と封止性能の向上
3.光学特性、ガス透過性
【質疑応答】
セミナー講師
徳島大学 名誉教授 工学博士 田中 均 氏
【略歴】
1977年 大阪市立大学大学院 工学研究科修了。工学博士
2014年 徳島大学 定年退職。名誉教授
高分子化学、特にラジカル重合の研究に40年余り携わり、現在ではごく少数となったラジカル重合基礎研究者の一人である。キャプトデイティブという新しい概念の導入によって様々なタイプの高性能・高機能高分子材料を開発したほか、ラジカル重合の立体構造制御を実現するなど従来のラジカル重合の概念を大きく変え、その成果は国際的にも高く評価されている。
セミナー受講料
1名につき 55,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕
受講について
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