〜データ連携基盤カテナ-X稼働の影響と合成燃料をめぐる今後の方向性〜
開催日:2023年 6月30日(金)
セミナー趣旨
新しいテクノロジーの風が、ドイツ自動車業界に吹きつつある。メルセデスベンツやBMWなどドイツの自動車メーカー、IT企業は2021年3月、部品メーカー、ディーラーなど様々な企業が参加する欧州規模のデジタル・ネットワーク「カテナ-X」の創設を発表した。独仏政府が2019年に発表した欧州独自のクラウド「ガイアX」を基礎にして、各社の機微な業務データの保護を保証しつつ、製品・部品供給に関するビジネス・パートナー間のデータ共有やサプライチェーンの強靭化を目指す。大手企業に比べてデジタル化が遅れている中小企業を能動的に巻き込むことや、電池に使う希少資源の効率的な活用などが狙いだ。
3月28日にEUエネルギー閣僚理事会が、ドイツに譲歩して「2035年以降内燃機関の新車の販売を禁止する」という方針を変え、合成燃料を使う車について例外を認めたことは、世界中の自動車業界関係者を驚かせた。この決定は、ドイツのBEV戦略や同国政府のモビリティー転換にどのような影響を及ぼすのか。
33年間にわたりドイツに住み、欧州経済について記事や本を執筆している元NHKワシントン特派員が、現地から自動車業界の動向について報告する。
セミナープログラム
1.ドイツの自動車業界・製造業界はカテナ-Xで何を目指すのか
2.二酸化炭素の削減により激化する戦略的鉱産資源の争奪戦
3.ドイツのBEV普及に関する動向
4.EUの合成燃料をめぐる決定をどう読むか
5.電力・ガス料金高騰と米国IRAのために、ドイツ製造業空洞化の懸念
6.新外交戦略で中国依存の削減を求めるドイツ政府と自動車業界が対立
7.ウクライナ戦争の今後の見通し
セミナー講師
在独ジャーナリスト
熊谷 徹(くまがい とおる) 氏
元NHKワシントン特派員。1990年以降はフリージャーナリストとしてドイツを拠点に、政治、経済、社会に関する記事を発表。主な連載媒体は日経ビジネス電子版、新潮社フォーサイト、毎日新聞出版エコノミスト、日刊工業新聞、日経ESG、電気新聞など。著書に「メルケルはなぜ転向したのか」(日経BP)、「偽りの帝国・VW排ガス不正事件の闇」(文藝春秋)、「日本の製造業はIoT先進国ドイツに学べ」(洋泉社)、「ドイツ人はなぜ、年収アップと環境対策を両立できるのか」、「ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか」(青春出版社)、「パンデミックが露わにした国のかたち」(NHK新書)など多数。「ドイツは過去とどう向き合ってきたか」(高文研)で2007年度平和・協同ジャーナリズム奨励賞受賞。
セミナー受講料
1名につき 33,700円(税込)
同一のお申込フォームよりお申込の場合、2人目以降 27,500円(税込)
受講について
収録時間 1時間39分 テキストデータ(PDF形式)つき
■セミナーオンデマンドについて
<1>お申込み後2営業日以内に、ご登録いただいたメールアドレスへ
Vimeoの視聴用URL・PASSと資料(PDFデータ)をお送り致します。
<2>動画は視聴案内日より2週間、何度でもご都合の良い時間にご視聴頂けます。
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