■本セミナーの主題および状況
日本は金属の1次資源に乏しい国ですが、都市鉱山と呼ばれる2次資源は豊富であり、このリサイクルと希少金属の個別分離が重要です。本講座では金属資源について簡単に紹介した後、講師が取り組んできた大環状化合物、三脚状分子、2級アミド、バイオマス廃棄物由来の吸着剤などさまざまな分離剤開発について、有価金属回収や有害元素除去の結果を交えながら紹介します。
■注目ポイント
★金属資源に関する動向、溶媒抽出やイオン交換に関する基礎知識とデータ処理法が学習できる。
★特殊な構造を有する分離剤の扱い方や金属分離に応用する際に考え方が学習できる。
★バイオマス廃棄物の吸着剤への応用と金属吸着の考え方が学習できる。
セミナー趣旨
希少資源は先端材料の原料として欠かせない産業のビタミンと呼ばれるものです。日本は金属の1次資源に乏しい国ですが、都市鉱山と呼ばれる2次資源は豊富であり、このリサイクルと希少金属の個別分離が重要です。本講座では金属資源について簡単に紹介した後、講師が取り組んできた大環状化合物、三脚状分子、2級アミド、バイオマス廃棄物由来の吸着剤などさまざまな分離剤開発について、有価金属回収や有害元素除去の結果を交えながら紹介する。
【キーワード】
有価金属回収、有害元素除去、都市鉱山、金属分離剤、溶媒抽出、イオン交換、ホストゲスト化合物、バイオマス廃棄物
【講演のポイント】
分離プロセスに関してプロセス設計は大事ですが、分離剤の善し悪しはプロセスの効率に大きく影響します。講師らは従来の市販分離剤にはないさまざまな特異的効果を有する特殊な物質を扱うことで、多くの知見を得てきました。それを簡易な2級アミドや組成の複雑なバイオマス廃棄物に適用しています。分離剤の開発者が少なくなる中で、希有な存在として研究を推進しています。
習得できる知識
金属資源に関する動向
溶媒抽出やイオン交換に関する基礎知識とデータ処理法
特殊な構造を有する分離剤の扱い方や金属分離に応用する際に考え方
バイオマス廃棄物の吸着剤への応用と金属吸着の考え方
セミナープログラム
- 希少金属資源
- 希少金属資源のリサイクルの必要性と問題点
- 溶媒抽出技術とイオン交換技術
- 講師の研究紹介1
- 大環状化合物や三脚状分子をベースとする分離剤の開発
- 講師の研究紹介2
- 金属アニオンに対して弱い相互作用を有する2級アミドの開発
- 講師の研究紹介3
- バイオマス廃棄物由来の吸着剤の開発
セミナー講師
佐賀大学 理工学部理工学科化学部門/教授 大渡 啓介 氏
【経歴】
S61.3 大分県立大分雄城台高等学校 卒業
S61.4 佐賀大学理工学部工業化学科 入学
H 2.3 同 卒業(井上研)
H 2.4 九州大学大学院工学研究科合成化学専攻 入学
H 4.3 同 修了(中塩研・新海研)
H 4.4 佐賀大学理工学部工業化学科 助手
H11.7 博士(工学)取得 (九州大学)(高木研)
フェノール性オリゴマーを基体とする高選択性イオノホアの開発と難分離性金属イオンの
抽出相互分離
H13.4 佐賀大学理工学部機能物質化学科 助教授
H15.2 西オーストラリア大学化学科 在外研究員(H15.12まで)
ベルリン自由大学化学・生化学研究所 在外研究員(H16.2まで)
H21.1 佐賀大学理工学部機能物質化学科 教授
H22.4 佐賀大学大学院工学系研究科循環物質化学専攻 教授(改組に伴う)
H23.10 佐賀大学産学・地域連携機構知財戦略・技術移転部門 部門長併任(H29.3まで)
H25.10 佐賀大学理工学部長補佐(国際交流)(H29.3まで)H30.4 佐賀大学理工学部機能物質化学科 教授(改組、教教分離に伴う)
H30.4 佐賀大学理工学部長補佐(研究・地域貢献)
H31.4 佐賀大学理工学部理工学科化学部門 教授(改組、教教分離に伴う)
R5.5 佐賀大学キャリアセンター長(併任)
【専門内容】
分離工学(レアメタル分離)
セミナー受講料
【1名の場合】39,600円(税込、資料作成費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
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