研究開発部門が行わなければならない3つの重要要素に基づく骨太の新規事業戦略の策定法【オンライン】
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 一般社団法人企業研究会 |
キーワード | 事業戦略 マーケティング 技術マネジメント総合 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | Zoom受講(会場での受講はございません) |
~適正な市場セグメンテーション、市場ニーズの四象限での把握、KSFの明確化~
セミナー講師
ベクター・コンサルティング(株) 浪江一公 氏
大手電機メーカー、アーサー・D・リトル(ジャパン)㈱、㈱フュージョンアンドイノベーション等を経て、現在ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 経営及び技術マネジメントに関するコンサルティングにおいて30年以上の経験を有す。元日本工業大学大学院 技術経営研究科教授。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒
著書・訳書に「プロフィット・ピラミッド超高収益を実現する14のシンプルな法則」(著書)ダイヤモンド社(韓国語及び中国語でも出版)、「エマソン 妥協なき経営」(訳書)ダイヤモンド社、その他共著・共訳、雑誌への寄稿多数近著(翻訳):「ステージゲート法 製造業のイノベーションマネジメント」(原著「Winning at New Products」ロバート・クーパー著) 英治出版 2013年
セミナー受講料
会員 44,000円(本体 40,000円) 一般 48,400円(本体 44,000円)
※会員価格適用については、企業研究会会員が対象となります。(所属先の会員登録有無がわからない場合、お申込みの際に備考欄へ「会員登録確認希望」とご記入ください。)※最少催行人数に満たない場合には、開催を中止させて頂く場合がございます。※お申込後のキャンセルは原則としてお受けしかねます。お申込者がご出席いただけない際は、代理の方のご出席をお願い申し上げます。
受講について
視聴用アカウント・セミナー資料は、原則として開催1営業日前までにメールでお送りいたします。※最新事例を用いて作成する等の理由により、資料送付が直前になる場合がございます。
セミナー趣旨
「これまでの日立のR&Dは、博士課程を出た研究者に投資して『知識』や『技術』を蓄積するものだった。今後はその優秀な人材を、知識の蓄積を超えて『事業収益』を作るところにまで投入する」。これは日立のCOO兼社長の小島啓二氏の言葉です。今、日本企業は新興国企業の台頭を受けた既存製品や事業の陳腐化の急速な進展や、社会へのインパクトの大きな新な技術の出現といった、脅威と機会に直面しています。このような環境の中で求められることが、研究・技術開発部門が今こそ新規事業創出の中核組織として、企業の中長期の成長に貢献することです。具体的には、事業化を強く意識して研究開発をすすめ、加えて早期から自らが主体的に事業戦略の構築に深く関わり、またその実行に積極的に関与することです。この新な研究開発部門の役割は、日立だけでなく、他の有力企業が積極的に推進している新な潮流です。しかしながらその他の多くの企業において、そもそも事業戦略とは何を決めることなのか、またその策定のプロセスはどのようなものなのかが明確になっておらず、そのためおざなりな事業戦略にとどまり、後の事業における収益の創出がうまく行われない例が極めて多く見られます。本セミナーにおいては、研究開発部門を主語に置き、事業戦略策定法について議論するものです。特に、事業戦略を策定する上で、キーとなる重要な3つの概念、すなわち適正な市場セグメンテーション、市場ニーズの四象限での把握、KSFの明確化をベースとした事業戦略の構築法について学んでいただきます。また、この3つの重要な概念を丁寧に議論した上で、本概念を包含するかたちで、事業環境分析および事業戦略構築をするための全体のステップを、事例を示しながら詳しく提示いたします。
受講対象・レベル
研究開発部門、研究企画、技術企画、新事業開発部門、経営企画、商品企画などの部門の方々で、 -事業戦略を策定することを求められている方、 -事業戦略構築に関心のある方
セミナープログラム
1.なぜ研究開発部門が事業戦略を考えなければならないのか?研究開発部門の役割の大きな変化(三菱ケミカル、富士フイルム、旭化成、日立の例)収益を実現するにはValue Creation(価値創出)とValue Capture(事業化・ 商業化)の機能が必要Value Creation とValue Captureにおける研究開発部門の役割と問題研究開発部門に求められる新しい役割2.研究者の事業戦略の策定を阻む要因とその対処の方向性 -研究者の事業戦略の策定を阻む3つの要因 ・要因1:事業戦略策定は責任範囲外という認識 ・要因2:事業戦略策定の知識の不在 ・要因3:不確実性の存在 -3つの要因への対処法3.なぜ事業戦略なのか? -新規事業の目的:事業 vs 製品 -ビジネスを継続的に成長させるための2つの前提 ・ビジネスを継続的に成長させるには複数の製品が必要 ・複数の製品(製品群)を効率良く展開するには「範囲の経済性」の実現が必要 -「事業」とは -新規事業の目的はこのような魅力的事業を構想すること -失敗事例:花王のフロッピーディスク4.事業戦略とは? -事業戦略策定項目(大項目) -事業戦略策定項目(小項目)5. 骨太の事業戦略の策定とは? -良くある「悪い事業戦略」の例 -「悪い事業戦略」への対処としての3つの「重要要素」に基づく骨太の事業戦略5-1.重要要素1:適正な市場セグメンテーションとターゲティング -市場セグメンテーションの目的 -市場セグメンテーションの切り口 ・教科書的には・・・、しかし・・・・(シャープと鴻海の例) ・評価には市場セグメントの「戦略的重要度」を追加する -自社にとって魅力的な市場セグメントの3つの要件に基づき戦略的に考える5-2.重要要素2:市場ニーズの四象限で広く把握 -ドリルメーカーは何を売っているか? -市場ニーズとは? -中核ニーズと周辺ニーズ -周辺ニーズ充足は大きな収益と差別化を生み出す -機能的ニーズと意味的ニーズ -顧客価値拡大モデル(VACES) -中核ニーズ/中核価値 ・ミルクシェイクの中核価値は何か? -中核ニーズ・機能的ニーズ・意味的ニーズの関係 -市場ニーズの四象限での把握の重要性 -中核ニーズと自社の対象市場セグメントの関係 -市場ニーズ抽出上の重要な点 ・曖昧な表現での市場ニーズではなく、具体的な真のニーズを捉える5-3.重要要素3: KSF(Key Success Factors)の明確化 -事業戦略の中でのKSFの位置づけ -KSFの例(自動車部品メーカー) -KSFとは -KSFを事業戦略策定の中で活用する3つの項目 -KSFを考えずつまずいた事例:三菱重工のMSJ -これまでKSFが活用されてこなかった理由 -KSFの定義 -KSFの4つの特徴 -KSF抽出のプロセス(7つのステップ) -KSFをどう事業戦略構築の中で利用するか6. 事業戦略策定項目6-1. 事業の定義 -対象市場セグメント -対象市場ニーズと提供顧客価値 -提供製品・サービス群 -自社のビジネスモデル -事業目標・目的 -実現のための中核技術 -提供初回『製品』説明 -初回『製品』自社ポジショニングと競合製品・代替品6-2. 事業の魅力度6-2-1. 市場魅力度 -提供顧客価値の大きさ -市場成長性 -市場存続期間 -市場規模 ※:市場規模・成長性・存続期間予測の方法を含む -広義の競争環境の厳しさ6-2-2. 自社適合度 -自社ビジョン・全社戦略との適合度 -自社能力との適合度(KSF分析) -自社技術との適合度 -他社特許6-2-3. リスクと対応策 -リスクと対応策とは -リスク抽出と対応策策定の具体的作業6-3. 事業の実現法 -20XX年までに目指す姿(KSF分析に基づく) -技術展開策 -他社特許対処施策 -具体的施策・計画6-4. 収益計画 -テンプレート例の提示7. 事業戦略策定の方法とタイミング -良くある問題の多い事業戦略策定プロセス -良い事業戦略策定プロセス:仮説構築→検証/進化 -隣接可能性を活用する -初期にはQuick and Dirtyな案策定を重視する -仮説構築→検証/進化の効果 -事業戦略策定のタイミング8. 最後に -まとめ -事業化推進のための仮説→検証/進化のサイクルを迅速に回す※申込状況により、開催中止となる場合がございます。※講師・主催者とご同業の方のご参加はお断りする場合がございます。※録音、録画・撮影・お申込者以外のご視聴はご遠慮ください。