熱伝導性コンポジットおよびTIM(サーマルインターフェイスマテリアル)技術の 最新動向と高熱伝導化に向けた放熱シートの開発事例

★2024年5月10日WEBでオンライン開講。大阪工研協会 上利氏、富士高分子工業株式会社 片石氏、ヘンケルジャパン株式会社 奥原氏の3名が熱伝導性コンポジットおよびTIM(サーマルインターフェイスマテリアル)技術の 最新動向と高熱伝導化に向けた放熱シートの開発事例について解説する講座です。

■本講座の注目ポイント
★これまでにない放熱シート(TIM)を開発するための熱伝導性コンポジットの開発とイノベーション、六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系高熱伝導シートの開発、次世代エネルギー車における液状ギャップフィラー等の適用について解説!

セミナー趣旨

■本セミナーの主題および状況
★次世代エネルギー車などに必要とされるTIM(サーマルインターフェイスマテリアル)の技術の最新動向と、それらに関わる高熱伝導化に向けた放熱シートの開発事例について講演。高熱伝導化に向けた放熱シートの開発事熱伝導性フィラー選定の考え方、TIMの製造工程、TIMの熱物性評価方法、または代表的な熱伝導性材料である二液性液状ギャップフィラーの特性と、次世代エネルギー車における適用事例を学習、習得できる!

■注目ポイント
★高熱伝導性複合高分子材料を基礎から概説した後、陥りやすい誤解を解き、発想転換することでイノベーションを起こし、これまでにない大きな熱伝導率を得た工夫例を紹介!
★放熱材(TIM)についての一般的な知識、熱物性評価方法について、フィラーの選定方法について、異方性フィラーの配向制御についての知識が習得できる!
★熱伝導性材料の機能と役割、熱伝導性材料の種類とそれぞれの特徴、二液性液状ギャップフィラーの特徴と利点、次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント材料に求められる特性の知識が習得できる!

セミナープログラム

【第1講】 高熱伝導性コンポジットの開発とイノベーション -これまでにない放熱シート(TIM)を開発するためにー

【時間】 13:00-14:15
【講師】大阪工研協会 常務理事 上利 泰幸 氏

【講演主旨】
電子機器の軽薄短小化と生産性の向上のために電子機器の放熱のニーズが著しく増大したが、そのため大きく進歩した高熱伝導性複合高分子材料を基礎から概説した後、陥りやすい誤解を解き、発想転換することでイノベーションを起こし、これまでにない大きな熱伝導率を得た工夫例を紹介する。そして、フィラー同士をしっかりと“繋ぐ”ことで高い熱伝導率を得られたことを示す。次に、放熱シートの熱伝導率に固有の影響因子(接触熱抵抗など)や評価方法、その改善方法を述べる。さらに、高熱伝導化のための残された課題について紹介する。

【プログラム】
1.    高熱伝導性高分子材料への期待と開発の歴史
2.    複合高分子材料の熱伝導率への影響因子
3.    従来から行われている高熱伝導化の工夫
4.    最近行われている高熱伝導化の改善方法
5.    放熱シートを用いる接触熱抵抗の低減
5.1    接触熱抵抗の概念と評価方法
5.2    接触熱抵抗の影響因子と改善方法
6.    さらなる高熱伝導化への残された課題と展望
【質疑応答】

【講演のポイント】
高熱伝導性コンポジットの基礎研究と開発を40年以上続けてきた草分け的存在だけでなく、多くの特許や論文を生み出し、種々の製品の実用化に成功してきた。そして、独自な視点を持ち、材料開発だけでなく成形技術、相反機能解消など、多くの課題解決を続けてきました。

【習得できる知識】
複合高分子材料(コンポジット)の高熱伝導化の基礎知識だけでなくブレイクスルーするための要点
放熱ゴムシート(TIM)の高熱伝導化のための固有の影響因子


【第2講】 六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系高熱伝導シートの開発

【時間】 14:30-15:45
【講師】富士高分子工業株式会社 開発部/副主席部員 片石 拓海 氏

【講演主旨】
放熱材 (Thermal Interface Material, 以下TIMとする) についての概要をお話する。その後、TIM開発者の視点で、熱伝導性フィラー選定の考え方、TIMの製造工程、TIMの熱物性評価方法を紹介する。また、TIMの開発事例として、六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系低比重熱伝導性シートの開発を例に、フィラー配合を決定するに至るまでの検討プロセスを (1)市場ニーズを元にした製品アイデアの立案、(2) 製造方法の検討、(3) 試作品の試作と評価。の3点に分けて紹介する。最後に本開発から得られた技術的な知見についても紹介する。

【プログラム】
1.    富士高分子工業 会社紹介
2.    放熱材(TIM)の概要
3.    TIMの構造
4.    熱伝導性フィラーの材質
5.    熱伝導性フィラーの形状
6.    熱伝導性フィラーの粒度分布
7.    フィラー配合率と熱伝導率の関係
8.    フィラーのパーコレーション
9.    TIMの製造方法
10.    TIMの熱物性評価方法
11.    弊社シリコーン系TIMの紹介
12.    TIMの利用分野  
13.    TIM低比重化のニーズについて
14.    六方晶窒化ホウ素について 
15.    六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系低比重TIMの開発事例
【質疑応答】

【キーワード】
配向制御、フィラー配合設計、熱物性測定、SEMによるフィラー配向評価、窒化ホウ素、低比重、板状フィラー

【講演のポイント】
TIM開発者の視点で、開発する際の材料選定の考え方、フィラー配合と熱伝導率の関係、TIMの製造方法、熱物性評価方法を紹介する。最後に、実際の開発事例として六方晶窒化ホウ素を用いた低比重TIMの開発を紹介する。

【習得できる知識】
放熱材(TIM)についての一般的な知識
放熱材(TIM)の熱物性評価方法についての知識
フィラーの選定方法についての知識
異方性フィラーの配向制御についての知識


【第3講】 放熱ギャップフィラーの特徴と次世代エネルギー車における熱マネジメントについて

【時間】 16:00-17:15
【講師】ヘンケルジャパン株式会社 オートモーティブコンポーネンツ事業部 アプリケーションエンジニア 奥原 昂 氏

【講演主旨】
自動車産業は今、世界的に100年に一度の変革期を迎えていると言われており、この自動車産業の変革をリードする技術として最も注目を浴びているのが「次世代エネルギー車」である。次世代エネルギー車、いわゆるEVに使用される材料の1つである熱伝導性材料は、駆動用バッテリーやパワーコンバージョン部品に無くてはならない機能性材料で、ここ数年かつてないほどの活況を呈している。そこで本講演では代表的な熱伝導性材料である二液性液状ギャップフィラーの特性と、次世代エネルギー車における適用事例を紹介する。

【プログラム】
1    次世代エネルギー車用部品の熱対策
1.1    自動車産業におけるトレンド
1.2    次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント課題
2    熱伝導性ギャップフィラーの紹介
2.1    TIM (Thermal Interface Material) の機能と役割
2.2    TIMの種類と各機能
2.3    熱伝導性ギャップフィラーの性能
2.3.1     熱伝導性ギャップフィラーの特徴および利点
2.3.2     シート材料との比較
2.3.3     1液材料との比較
3    熱伝導性ギャップフィラーの採用実績
3.1    EVバッテリーでの採用実績
3.2    パワーエレクトロニクス部品での採用実績
4    まとめ
【質疑応答】

【キーワード】
熱伝導性材料、放熱材、TIM、熱マネジメント、ギャップフィラー、次世代エネルギー車、EV

【講演ポイント】
ヘンケルは幅広い種類の熱伝導性材料(放熱材)を取り扱う他に類を見ない材料メーカーであるため、種類別の製品特性やメリット・デメリットについて精通しており、ユーザーの希望に最も合致する製品を提案することができる。本講義では先ず熱伝導性材料の選定の仕方と機能、次に自動車産業、特に次世代エネルギー車への適用が本格化している二液性液状ギャップフィラーについてその特性を説明する。

【習得できる知識】
熱伝導性材料の機能と役割
熱伝導性材料の種類(シート、1液、2液)とそれぞれの特徴
二液性液状ギャップフィラーの特徴と利点
次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント材料に求められる特性

セミナー講師

第1部  大阪工研協会  常務理事  上利 泰幸 氏
第2部  富士高分子工業株式会社  開発部/副主席部員  片石 拓海 氏
第3部  ヘンケルジャパン株式会社  オートモーティブコンポーネンツ事業部 アプリケーションエンジニア  奥原 昂 氏

セミナー受講料

【1名の場合】49,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   電子デバイス・部品

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受講料

49,500円(税込)/人

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キーワード

高分子・樹脂材料   電子デバイス・部品

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