分析法バリデーション基礎講座
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | (株)R&D支援センター |
キーワード | 医薬品技術 分析・環境化学 医薬品・医療機器・化粧品等規制 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | 【WEB限定セミナー】※会社やご自宅でご受講下さい。 |
分析トラブル防止のために試験担当者の能力向上のポイントとは? ~知っておきたい統計知識から分析能パラメータ、分析方法の設定など実務のポイントを解説~
セミナー講師
(株)ミノファーゲン製薬 顧問 脇坂 盛雄 氏 ≪ご専門≫ 医薬品の品質管理/品質保証 ≪ご所属など≫ 東薬工局方委員会委員(2年間) http://inorinohinshitu.sakura.ne.jp/indexframe.html ≪ご経歴≫ 1979年4月にエーザイ(株)に入社。検査部、人材企画室、生産物流本部、 信頼性保証本部 品質保証部 統轄部長 品質保証責任者(品責)を経て 定年退職後、現職に至る。
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合49,500円、 2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、 今回の受講料から会員価格を適用いたします。)※ 会員登録とは ご登録いただきますと、セミナーや書籍などの商品をご案内させていただきます。 すべて無料で年会費・更新料・登録費は一切かかりません。 メールまたは郵送でのご案内となります。 郵送での案内をご希望の方は、備考欄に【郵送案内希望】とご記入ください。
受講について
Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順
- Zoomを使用されたことがない方は、こちらからミーティング用Zoomクライアントをダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
- セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。
- 開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。
- セミナー資料【PDFにて配布いたします】は開催前日までにお送りいたします。無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
セミナー趣旨
試験室の問題での製品回収が続出しています。そこには試験方法と試験結果に関する原理/バリデーション/承認書/データの見方の統計・確率的な視点などの知識欠如が見受けられる。秋田県の製造所でも試験室の問題があった。 小林化工での健康被害を起こしたロットでは、普段ないピークが検出されていた。ところが、分析の原理を十分把握していなかったため、判断を間違えた。また統計の基礎知識が弱かったため、データの持っている意味を理解できていなかったようである。本セミナーでは 分析バリデーションという狭い定義の内容だけでなく、試験そのものについて理解を深め、小林化工の問題点がわかる試験者になっていただきたい。 分析バリデーションは新規申請資料の試験方法設定時に必須になる。実際は申請だけでなく、日常の試験検査や品質トラブル解決のための新しい評価方法確立、洗浄バリデーションの試験方法作成、官能検査の実施など、多くの場面で重要な役割を担っている。また、分析バリデーションには統計的な知識も必要になる。 分析バリエーションに関係する規格設定の考え方についても紹介する。 医薬品開発・製造では分析そのものへの知識があって実際に意味ある試験方法ができ、問題への対応が可能となる。そのための基本から総合的に学ぶ機会としたい。その他、官能検査、標準品管理についても説明する。 ・安定性試験の予測と対応 ・官能検査は訓練/認定がバリデーション ・海外製造品で問題になる注射剤不溶性異物試験 ・匂い ・試験における標準品、試薬/試液管理 ・試験ミスによる製品回収/欠品リスクの事例 ・最近のPMDAによる試験不備による製品回収 ・試験に関係するデータインテグリティとFDAによるWarning Letter 最近PMDAによる無通告査察などに関する試験の不備/齟齬から製品回収になっており、その対策についても紹介する。 事前にご質問を送付いただけるとセミナーの中で説明させていただきます。ご遠慮なくお寄せ下さい。 品質トラブルが発生した時、分析の基本知識は必須です。QCの結果を100%信用していると大きなトラブルを招きかねません。QAの方で分析の経験がない方にも知っておいて欲しい基本的な内容を網羅しています。 分析バリデーションとそれに関連する分析のトラブルを取り上げ、分析での品質問題にきちんと対応できる学びにしています。
必要な予備知識
予備知識は不要
習得できる知識
・分析バリデーション(メソッドバリデーション)を知る・分析パラメーターを知る・分析バリデーションに必要な統計的な知識を得る・分析方法の基本を学ぶ・分析で注意すべき基本を知る・官能検査での注意事項・標準品管理・データインテグリティ
セミナープログラム
1.分析バリデーションは何故必要か 1)バリデーションされていないと何が起きるか 2)分析方法は手段 ・何を分析したいのか ・どこまで分析したいのか 2.分析バリデーションのいろいろ 1)新規分析法作成時のメソッドバリデーション 2)試験方法移管時のサイトバリデーション 3)代替試験法設定のバリデーション 4)洗浄バリデーションの試験方法のバリデーション 5)機器のキャリブレーション 6)機器の適格性評価(DQ、IQ、OQ、PQ) 7)トレーサビリィティ 8)官能検査のバリデーションとは ・注射剤の不溶性異物試験 3.知っておきたい統計の知識 1)統計確率の重要性 ・競馬と宝くじ、どちらが儲かるか ・ナイチンゲールは統計学者だった ・ゴルゴ13は弾の品質保証を行っていた など 2)バラツキの概念 (正規分布/ニ項分布/ポアソン分布)と分析バラツキの要因 ・データを見るとは規格適合だけでなく、そのデータの発生確率を知ること 3)統計学の基本定理(中心極限定理と大数の法則) 4)基本統計量(平均値と分散、標準偏差/不偏標準偏差) 5)工程能力指数 6)95%信頼区間 7)相関係数と回帰式 8)F検定&t検定 9)分散分析 10)抜取り試験/OC曲線 4.分析能パラメータ(Validation Characteristics) 1)真度(Accuracy/Trueness) 2)精度(Precision) 3)特異性(Specificity) 4)検出限界(Detection limit) 5)定量限界(Quantitation limit) 6)直線性(Linearity) 7)範囲(Range) 8)頑健性(Robustness) 9)規格値とバラツキの関係 10)公定書への適用(Qualification)について 11)日本薬局方の規格値設定で考慮すべきこと 12)製造所は分析バリデーションレポートを 研開または製販からもらい、試験法を知る 13)分析法バリデーション関連の 2つのGLがステップ4到達、ICHプラハ会合で 5.分析方法の基本を知る 1)滴定 2)比色反応 3)誘導体の作成 4)分離分析 ・GC ・HPLC 検出器(UVなど) 5)結晶径の違いを知る ・TG ・DSC ・X線回折 6)異物の同定 ・FTIR(顕微鏡IR) ・X線マイクロアナライザー ・ラマン分光 6.標準品の設定と管理 1)国の標準品とのトレーサビリティ 2)二次標準品設定 3)製剤の標準品は99.0%以上の活用 4)標品の管理(類縁物質) 5)標準品の変更管理での品質トラブル事例 6)日局標準品の純度補正値がより厳しく 7)日局標準品の使用期限設定について 7.分析バリデーションとサンプリングの関係 1)“原則品質部門がサンプリングする“の意味 (GMP逐条解説&事例集から) 2)QCは評価する部門、分析バリデーションはツールの検証 3)サンプリングとは、製造方法、均質性、ロット構成を把握して行う 4)承認書や日局にn数が規定されていない理由 5)サンプリング試料の粉砕や縮分時の注意点 8.分析方法の設定事例 1)UV法をHPLC法へ 2)糖の滴定をHPLCへ 3)分析の自動化 4)特殊な分析方法の開発 9.分析方法の失敗事例 1)標準品の評価が分析方法で異なる 2)古い試験方法の対応 ・製造販売承認書の機器廃棄 ・OOSを起こしやすい製剤 ・OOSを起こしやすい試験 10.OOS発生時のラボエラー調査 1)標準品変更時のOOS 2)ラボエラーに気付かず製品回収 3)PMDAによる試験不備による製品回収 4)日医工のOOSの判断不備への当局の指摘 5)規格限界値付近のデータの意味とその対応 6)欧米のOOSガイドライン ・FDAの最新のOOSガイドライン紹介(和訳) 11.代替試験方法使用時の注意事項 1)製造段階の管理値との関係(OOT設定) 2)経年での評価 3)最近のPMDAによる代替試験に関する製品回収 4)代替試験法は原則禁止 2022年GMP事例集より 5)試験方法の軽微変更と一部変更申請の記述 12.日本薬局方(JP)変更時並びに新規収載時の対応 1)JP変更時の対応 2)新規収載申請時の注意点 13.分析バラツキと規格設定の考え方 1)含量試験 2)類縁、不純物 3)溶出試験 14.安定性試験の経年低下防止 1)回帰式での予測 2)過量仕込み対応 15.FDAの査察/Warning Letterとデータインテグリティ(DI) 1)FDAの査察 2)Warning Letter 3)欧米のデータインテグリティガイドライン紹介 ・PIC/SDIガイダンス ・FDAガイダンス 16.PMDAの無通告査察で 指摘される前にQCの試験法などについて確認したいこと 1)試験の齟齬による回収 2)齟齬確認のポイント 17.小林化工の事例から学ぶ 1)普段ないピークへの正しい対応できず 2)OOSの対応不備 3)承認書の試験方法と正しい試験方法の違い 4)判定値の統計的意味 ・含量の値 ・溶出試験の値 ・該当ロットは含量低下&逆に溶出試験の高い値の矛盾について 5)習慣性医薬品の管理 18.QCで防ぎたい品質トラブル 1)溶出試験の統計確率のリスクの考え方 2)主薬の結晶形の影響 3)主薬の物性の溶出試験への影響 4)類縁物質が注射剤の不溶性異物に影響 19. 試験者の教育訓練と認定 1)認定制度 2)試験方法のノウハウ集(研修資料) 20.試験の不正を防ぐために 1)承認書の試験方法を知る 2)原理を知る 3)分析装置を知る 4)OOS/OOTを理解する 5)不正が出来ない仕組み構築 6)不正をしない意志 7)DIの視点での不正防止 21.人が創る品質/FDAのQuality Culture
■本テーマ関連法規・ガイドラインなど ・ICH2Q分析バリデーション (平成7年7月20日薬審第755号審査課長通知&平成9年10月28日医薬審第338号一部改正)
■講演中のキーワード ・ICH2Q ・分析バリデーション(メソッドバリデーション) ・分析パラメーター ・代替試験法 ・試験者の認定制度 ・標準品の管理