~基礎知識/候補化合物の選定と評価/見逃しがちな経済条件/ランニングロイヤルティの考え方/収益性評価の評価項目/創薬モダリティのライセンス~

ライセンスフィーの相場観や主要経済条件以外の隠れた経済条件とは?
創薬モダリティのライセンスの課題やその解決方法、プロジェクト価値の重要性について具体的な評価モデルを使って解説! 

※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
 

日時

2024年12月11日(水) 10:00~16:00
2024年12月12日(木) 10:00~16:00

セミナー趣旨

 本セミナーは配属されてまだ日の浅い医薬ライセンス担当者や医薬ライセンス関連業務担当者に医薬ライセンス業務に関するオリエンテーションを提供することを目的としています。また比較的ベテランのライセンス担当者の方々には、日頃見聞きしている医薬ライセンスの常識を少し深堀して考察することで、医薬ライセンスへの理解を深めてもらうことを期待しています。
 一般的にライセンス業務は提携先の選択と経済条件を決めるためのネゴシエーションだと思われがちですが、日常業務としては開発化合物や創薬基盤技術の評価のウェイトが大きく、また関連部門の協力を得るための調整にも多くの時間を割いています。そこで本セミナーではまず医薬ライセンス担当部門の日常業務全般について概説します。
 次に原則的なライセンスフィー設定方法とその考え方について概説します。ライセンスフィーの設定方法を議論する機会はほとんどないためにライセンスフィーの設定はブラックボックスだと感じているライセンス担当者が多いと思います。実際ライセンサー/ライセンシー双方のその時々の社内事情によるところが大きく、標準的な設定方法はないと言っても過言ではありませんが、ここでは医薬ライセンスの歴史を振り返りながらライセンスフィーの設定方法について概説したいと思います。さらにライセンスフィーの相場観や主要経済条件以外の隠れた経済条件についても触れたいと思います。
 最後に最近盛んになっている創薬モダリティのオープンイノベーションを取り上げます。近年創薬モダリティの基礎研究が急速に進み医療への実用化段階に入っています。これに伴って医療市場が急拡大することが予想される一方、創薬モダリティに必要な創薬基盤技術がこれまでの基盤技術とは全く異なり研究開発に膨大な費用がかかるために、創薬モダリティは医薬品産業に革命的な変化をもたらすことが予想されています。医薬品産業はこれまでにも相転移ともいえる大きな医療市場の変化を経験してきましたが、その都度、対応の適・不適により製薬企業の業績に大きな差が出ました。この経験から製薬企業は創薬モダリティへの対応を急いでいますが、創薬モダリティの基盤技術や開発初期化合物の評価は極めて難しいばかりでなく、創薬研究開発について立場の異なる公的研究機関とのライセンスが多いために新たな課題も浮上しています。公的研究機関は世界の最先端研究をリードする使命や教育機関として幅広い視野を持たなければならないという製薬企業にはない使命を負っています。そのために提携にあたっては製薬企業側の理解と積極的な支援が欠かせません。しかし創薬モダリティの研究開発には膨大な費用がかかるだけでなくライセンスフィーも高騰しているために、プロジェクト毎に収益性評価を行う製品戦略では対応できなくなっています。その結果、製薬企業は中長期事業戦略として創薬モダリティのライセンスを取り扱うようになってきました。そこでここでは具体的な評価モデルを使って創薬モダリティのライセンスの課題やその解決方法、プロジェクト価値の重要性について考察したいと思います。

セミナープログラム

【1】医薬ライセンス業務の概要
 1.医薬ライセンスの特殊性
  1.1 医薬品の承認認可制度
  1.2 他産業のライセンスとの違い
  1.3 パテントプール
  1.4 医薬品産業保護育成政策の終焉と製薬企業の収益構造の変化
 2.医薬ライセンスの基礎知識
  2.1 多様化する対象
  2.2 ライセンス契約(概要)
  2.3 ライセンスフィー(概要)
 3.医薬ライセンス担当部門および関係専門部門の業務
  3.1 ライセンス戦略の立案
  3.2 開発化合物や創薬基盤技術の評価(概要)
  3.3 収益性評価(概要)
  3.4 契約条件交渉
  3.5 契約締結とその後の留意点
 4.ライセンス候補化合物の選定と評価
  4.1 ポートフォリオ分析とTarget Product Profile 
  4.2 候補開発化合物や創薬基盤技術の探索
  4.3 秘密保持契約と非公開資料による評価
  4.4 デューデリジェンス
  4.5 ラインセンス可否の判断
【2】契約書
 1.契約書の内容
 2.経済条件
  2.1 主要経済条件
  2.2 見逃しがちな経済条件
  3.3 数字に表しにくい経済条件
 3.独占禁止法による制限
 4.独自に契約書を書き下ろすことの重要性
【3】ライセンスフィー
 1.基本的なマイルストンの考え方
  1.1 契約一時金
  1.2 開発マイルストン
  1.3 コマーシャルマイルストン
 2.基本的なランニングロイヤルティの考え方
  2.1 対象
  2.2 支払い期間
  2.3 設定方法
  2.4 変動ロイヤルティ
  2.5 監査の留意点
【4】収益性評価
 1.リスク調整現在価値評価法と簡易収益性評価
 2.最近重要視されている評価項目
 3.Win-Win条件
  3.1 簡易収益性評価における50:50はWin-Win条件か?
  3.2 リスクシェアとプロフィットシェアの考え方
  3.3 収益性評価の課題
 4.フランチャイズの重要性について
  4.1 開発期間短縮の経済的効果
  4.2 早期ピーク売上高達成の経済的効果
【5】創薬モダリティのライセンス
 1.医薬品市場における激変
  1.1 過去の事例
  1.2 創薬モダリティで予想される医療革命
 2.オープンイノベーション
  2.1 創薬基盤技術の研究開発における世界的な競争
  2.2 オープンイノベーションの枠組み
  2.3 活発化している医薬品産業への新規参入
  2.4 収益性評価の問題点 -事例検討-
  2.5 バスター化による収益配分の不均衡化とその調整方法
  2.6 製品戦略の限界
  2.7 公的研究機関と製薬企業の創薬研究に対する立場の違い
  2.8 プロジェクト価値の重要性
  2.9 事業戦略によるライセンス

【質疑応答】

セミナー講師

特定非営利活動法人メディッセ 理事 医学博士 志甫 理 氏

【ご専門】
 バイオテクノロジー、医薬ライセンス、医薬化合物評価
【ご経歴】
 東京大学農学部卒。武田薬品工業株式会社研究所で主に免疫学とバイオテクノロジーによる創薬研究を主管、この間合計7年間、英国オックスフォード大学、大阪大学医学部、京都大学医学部、国立遺伝学研究所等の国内外の研究機関に遊学し、免疫学や胚幹細胞を利用した創薬研究に携わる。製品戦略部では欧州製薬企業との医薬ライセンスを主管し、製品戦略やライセンス化合物評価を実践。退職後、ドラッグラグの解消を目的とする創薬ベンチャー企業を設立、また国内外の創薬ベンチャー企業の経営に参画して医薬ライセンス戦略を立案し推進。現在、製薬企業の知人と協力して医薬ライセンス戦略やその動向についてオムニチャンネルによる情報収集に努め、医薬ライセンスアドバイザーとして活動。また臨床専門医による地域医療向上のための啓発活動にも参加している。

セミナー受講料

70,400円(税込、資料付)
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  2名同時申込の場合計70,400円(2人目無料:1名あたり35,200円)で受講できます。
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受講について

資料付【PDFにて配布いたします】

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2)セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。
3)開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始
  10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加
  ください。

・セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。


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開催日時


10:00

受講料

70,400円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

医薬品技術   財務マネジメント

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