特許情報からみたメタマテリアル/メタサーフェスが促す光/電子デバイス材料設計の新潮流[2024]

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開催日 10:30 ~ 16:30 
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主催者 サイエンス&テクノロジー株式会社
キーワード 通信工学   電子材料   知的財産マネジメント一般
開催エリア 全国
開催場所 オンライン配信セミナー

太陽電池 5G/6G 光インターコネクション 電力伝送 LiDAR 遮音/吸音 etc.各種分野で既存材料の限界を塗り替え始めているキーマテリアルに注目!

ここ数年は、過熱している5G・6G関連材料の開発動向について講演し、好評を博した講師による待望のセミナーです。今年は、光学系だけにとどまらず、各種分野で既存材料の限界を塗り替え、各種デバイスの材料設計の新潮流の鍵となりつつあるメタマテリアル/メタサーフェスに注目! 幅広く分野を横断しての特許検索や情報収集方法、そしてそこからの考察のコツ、さらには、後発でも勝てる特許出願戦略なども交えながら解説。 新規事業や新規開発テーマを探索をしている方にもおすすめのセミナーです。

 

日時

Live配信】2024年10月30日(水)10:30~16:30【アーカイブ(見逃し)配信】視聴期間:10/31~11/8  受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ 

セミナー講師

知財コンサルタント&アナリスト 菅田 正夫 氏 [元 キヤノン(株)]
知的財産権のリサーチ・コンサルティングやセミナー業務に従事する傍ら、「特許情報までも活用した企業活動の調査・分析」、さらには活動の幅を広げ、知財情報をベースとする連載執筆など、知財アナリストの知見を活かした業界動向分析を多分野にわたり行っている。現在では「企業活動に役立つ、知的財産に関わるコンサルティング活動」にも取り組んでいる。公的依頼公演も多数。より詳しい紹介はコチラ●過去講演セミナー例・後発でも勝つための知的財産・事業参入戦略・特許情報からみた5G材料開発戦争[2021]・特許情報からみた5G・6G材料開発戦争[2022]   オンデマンド販売中 ・特許情報からみたBeyond 5G材料開発戦争[2023]   オンデマンド販売中 

セミナー受講料

※お申込みと同時にS&T会員登録をさせていただきます(E-mail案内登録とは異なります)。

55,000円( E-mail案内登録価格52,250円 )E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料2名で 55,000円 (2名ともE-mail案内登録必須/1名あたり定価半額27,500円)

【1名分無料適用条件】※2名様ともE-mail案内登録が必須です。※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。※請求書(PDFデータ)は、代表者にE-mailで送信いたします。※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)※他の割引は併用できません。

 テレワーク応援キャンペーン(1名受講)【オンライン配信セミナー受講限定】9月1日からの1名申込み: 受講料 41,800円(E-Mail案内登録価格 39,820円 ) ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。 ※他の割引は併用できません。

受講、配布資料などについて

ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認(申込み前に必ずご確認ください)

配布資料

  • 製本テキスト(開催日の4、5日前に発送予定)※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。Zoom上ではスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。

セミナー趣旨

 メタマテリアルは電磁波の分野で、V. G. Veselagoが1967年に負の屈折率をもつ物質を予言したことに始まります。D. R. SmithとL. B. Pendryが、2002年にGHzの周波数域で負の屈折率をもつ3次元の実物を製作したことで、メタマテリアルの研究がスタートしました。メタサーフェスは、光の波長よりも十分小さな構造体を 2次元的に配列したもので、 2011年にHarvard大 Capassoらが初めて実証に成功した、比較的新しい技術です。そのため、3次元のものをメタマテリアル、2次元のものをメタサーフェスと称するだけでなく、メタマテリアルがメタサーフェスを包括する上位概念として扱われることもあります。メタサーフェスで、光の伝搬方向を制御できることが示されことで、レンズ(メタレンズ)などの光学素子が実現されただけでなく、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーを製造しているファンドリーであれば、製造可能とされています。そして、メタレンズのユニバーサルな構造設計に対しては、光学解析ツールの提供をビジネス化する動きもあります。電磁波(光波と電波)は波動現象であり、波動の伝搬速度、周波数や波長が関係します。波長以下のサイズをもつ微細構造を多数並べることで、波長よりも大きな物体を製作すると、観測される波動現象には、微細構造から決まる空間平均的な物性が自然界にない特性をもつようにできます(例えば、負の屈折率)。電磁波は縦波と横波をもつベクトル波であり、音波は縦波のみをもつスカラー波ですが、いずれも波動現象であるため,電磁波で考案されたメタマテリアル/メタサーフェスに関する取り組みのいくつかは音波でも可能になります。 電磁波では、5G/6G周波数帯域(ミリ波・テラヘルツ波)において、メタサーフェスを用いた反射板/駆動型反射板や屈折板が実現されています。光学メタサーフェスを用いることで、垂直に入射された光を偏波成分毎に分離して検出できることが実証され、将来のデータセンターやBeyond 5Gにおいて求められる、光インターコネクション(高密度テラビット級光配線や光送受信器)の安価な実現への道筋が示されています。さらには、医療機器向けIoT(Internet of Things)に用いられる、電力伝送までが実現されています。 光波では、メタサーフェスによる太陽電池の効率向上を契機に、超薄型高精細有機ELディスプレイ(OLED)が実現されており、今後のAR/VR用ディスプレイとして期待されています。光学メタサーフェス搭載で、薄型化・小型化を実現したLiDARに関するCES2024 での発表には、関わった企業すべてが参集しています。光学メタサーフェスでは、当初は金属を利用する表面プラズモニクスとの関係から、金属ナノロッドが用いられたが、金属による損失が問題となっていました。しかしながら、金属を用いるメタサーフェスよる損失の問題は、波長に応じた高屈折率誘電体(n>2)を用いることで解消を図っています。 音波においては、メタマテリアルを用いた、自動車やエアコンの消音/遮音がすでに実現されています。障害物の超音波透過を実現する「超音波メタマテリアル」も考案されており、音波におけるメタサーフェスへの取り組みも始まっています。 均一温度環境下でも、メタマテリアルが熱輻射を吸収して、局所的に発生する熱を利用した熱電変換(環境発電)が可能であり、この熱電変換を利用すれば密閉空間内に置かれた物体を冷却できる(非放射冷却)との学術的報告もあります。 メタマテリアル/メタサーフェスにおける、無反射をめざす学術的研究分野では、下記の取り組みがなされており、今後の発展が期待できます。・ホイヘンスの原理に基づくホイヘンスメタサーフェス:設計要件が厳しい・ブリュースター現象を用いた単層非表面構造のメタマテリアル(ブリュースターメタ薄膜とも称される):設計は容易になるが、作製は複雑化

 本セミナーでは「知財戦略や戦略的特許出願、さらには特許情報の読み解き方」を踏まえ「実用化をめざしたメタマテリアル/メタサーフェス」に関する取り組みの俯瞰を試みます。

前もって「ご質問事項」「リクエスト」などをお送りいただければ、可能な範囲で「配布資料」に反映させていただきます。ご参加者の方々とのディスカッションを交えながら、解説と事例紹介を進めることで、セミナーをより実践的なものにしたいと考えております。

セミナープログラム

1.はじめに1.1 企業活動の根幹 ~企業に課せられた課題は?1.2 貴社:どちらで事業参入? ~事業開発では時間軸に注目!  参考)既存企業のInnovation:知の深化*知の探索1.3 企業経営における意思決定 ~知財情報:未来予測の洞察に活用1.4 企業活動と知的財産 ~知的財産の位置づけ1.5 企業における特許の役割 ~ビジネス発想で時空を超える!1.6 知的財産権:「技術進化の方向性」までも支配可能!  参考)特許権:条件付き無償開放の「罠」1.7 Patent:企業におけるInventionの源泉 ~特許=課題×解決手段  視点)特許出願:知的財産への投資 ~特許1件=100万円  視点)戦略的外国特許出願とは? ~どの国/地域から?  視点)特許訴訟と弁護士費用1.8 事業開発をめざす企業戦略:立案の基本指針1.9 社会課題解決*ルール形成/活用:新たな市場形成へ  視点)欧州グリーンディール(2019年12月):欧州成長戦略  視点)社会課題解決をビジネスに!1.10 脱炭素・SDGs:欧州が仕掛けるゲームチェンジと新たな錬金術1.11 欧州EV化政策の目的は?  参考)「非市場戦略」への取り組み  視点)具体的な今/目の前のFocus vs. 抽象化された大局

2.材料技術視点からみたメタマテリアル/メタサーフェス2.1 2次元構造メタサーフェスなら、リソグラフィ技術が使える2.2 比誘電率および非透磁率を制御するための構造2.3 メタサーフェスで用いられる位相遅延原理  ~高屈折率誘電体なら金属よりも低損失に!2.4 ホイヘンスメタサーフェス:ホイヘンスの原理2.5 ブリュースターメタ薄膜:ブリュースター現象2.6 微細な周期構造の作製方法 2.6.1 DUV(Deep Ultraviolet)リソグラフィ    ~Meta MaterialsとST Microelectronics 2.6.2 ナノインプリント・リソグラフィ     ~Meta Materials:UV露光RML(Rolling Mask Lithography)    ~TOPPANとEVG 2.6.3 電子ビーム・リソグラフィー ~Character Projectionを採用

3.公開情報:業界/企業/技術開発動向の入手・把握3.1 業界情報の収集 ~日経系新聞、日経BP、企業公開情報、・・・3.2 無料公開情報の活用 ~政府資料、調査会社報告書概要/目次、・・・3.3 企業HPの活用 ~沿革、求人情報(注力事業分野、開発拠点)、・・・3.4 競合に関わる企業情報 ~有価証券報告書、Form 10-K、・・・3.5 有価証券報告書 ~項目一覧  参考)非上場企業のビジネス情報3.6 Form 10-K(SEC:Securities and Exchange Commission)  参考)米国:Form 10-K vs. 日本:有価証券報告書  事例)Form 10-K:記載情報3.7 OSINT(Open-Source Intelligence) ~過去・現在・未来?

4.メタマテリアル/メタサーフェスへの取り組み:特許情報検索  ~業界/企業/技術開発の動向把握4.1 利用可能な特許分類 ~FI/IPC、Fターム、CPC(日本:FIで対応)  参考)欧州/米国特許検索 ~CPCも活用できるが・・・4.2 特許情報検索 ~技術用語の選択  参考)特許情報を「技術用語」で検索:どう取り組む?4.3 業界動向を知る ~出願人/現在の権利者から知る4.4 企業動向を知る ~出願人*要求特性(*特許分類)  参考)古株:出願人名で絞る vs. 新顔:要求特性で探索4.5 特許情報の検索指針 ~技術用語=注目材料*用途*特徴*課題  参考)特許明細書:効率的な読み解き方4.6 技術情報 vs. 特許情報  ~事業開発をめざす企業:「技術の詳細を伏せた先行公表」を実施4.7 企業の新たな動きを察知するには?  ~「出願件数の少ない最新動向特許」にどう取り組む?

5.先行特許への戦略的対抗策は?5.1 先行特許への対抗策:「枠組みの取り方」がポイント5.2 後発でも勝てる特許出願戦略とは?  事例)後発でも、先行に勝てる!5.3 「先行企業特許網の傘下」に食い込め!:指針  事例)ベストモードをクレーム化5.4 特許情報の更なる有効活用 ~新規事業企画のヒントにも!  事例)「企業の技術開発史」を知る~審査官引用/被引用ツリーに注目

6.技術者視点からみた特許出願戦略の要諦6.1 新規性と進歩性:主張方法は?6.2 進歩性:「非容易想到」と理解すべき!6.3 「新たな課題」に相当するか/否か?:判定法6.4 素材企業のもつべき知的財産戦略  視点)Business Opportunity ~Material Prices are Tumbling   視点)ビジネス発想特許で、事業を守る6.5 「攻めと守り」を意識した特許制度の有効活用  視点)「早期審査請求」の活用 ~早期事業化時の対応策6.6 事業を支えるのは「改良発明」  事例)特許を参入障壁に活用!6.7 材料系企業は「国内優先権制度」を有効活用すべき!  視点)「国内優先権制度」の活用  事例)社内連携活動で、「強い特許」を創出6.8 「攻めと守り」を分割出願で実現  事例)「企業が重要視している技術」を知る6.9 米国特許制度:継続性特許出願には要注意! ~分割・継続・一部継続6.10 米国特許制度 ~仮出願:メリットvs. デメリット

7.特許情報からみた光学分野への応用7.1 特許情報からみたレンズへの応用 7.1.1 Metalenz ~Harvard大からのスピンオフ 7.1.2 MetalenzとST Microelectronics     ~ST Microelectronicsがメタレンズを民生品に初採用 7.1.3 TOPPANとEVG ~ナノインプリントを用いたメタレンズ製造 7.1.4 市光工業 ~車両用灯具にメタレンズを活用 7.1.5 日本電信電話 ~ハイパースペクトルカメラ7.2 特許情報からみた電子デバイス用光学系への応用 7.2.1 太陽光発電の効率向上 ~Stanford大とSamsung 7.2.2 超薄型高解像度OLED ~Stanford大とSamsung7.3 LiDAR ~dToF(direct Time of Flight) 7.3.1 LiDAR(Light Detection And Ranging)の原理  7.3.2  LCM(Liquid Crystal Metasurface)搭載LiDAR    視点)Lumotive  ~CES 2024:共にLiDARに取り組む企業を紹介   ・SONY:SPAD (Single Photon Avalanche Diode)をdToFビームステアリングに応用   ・Adaps:dToF深度センサーの高性能化   ・Seoul Robotics:3D監視/追跡ツール   参考)自動車用レーダ7.3.3 LiDARカバー用近赤外線低反射フイルム ~大日本印刷

8.特許情報からみた5G/6G分野への応用8.1 メタサーフェス反射板 8.1.1 NTTドコモとAGC ~Metawaveから技術導入   参考)Metawave ~LiDARに取り組む 8.1.2 積水化学 ~Meta Materialsから技術導入   参考)Meta Materials ~UVナノインプリント 8.1.3 TOPPAN(旧:凸版印刷) ~立山科学との共同特許出願 8.1.4 大日本印刷 ~意匠性をもたせる8.2 メタサーフェス吸収板 ~TOPPAN(旧:凸版印刷)8.3 メタサーフェスアンテナ 8.3.1 アンテナ小型化の実現法 ~高誘電率・低誘電正接の基板を採用 8.3.2 日本電業工作とKDDI ~動的反射制御型アンテナ 8.3.3 ジャパンディスプレとKDDI総合研究所     ~Massive MIMO(Massive Multiple-Input Multiple-Output) 8.3.4 中興通訊(ZTE)     ~Dynamic RIS(Reconfigurable Intelligent Surface) 8.3.5 京セラ     ~金属上や水の近くでも使用可能なアンテナ    ​AMC(Artificial Magnetic Conductor)に注目8.4 透明メタサーフェス屈折板 ~京セラ8.5 アンテナ用レドーム 8.5.1 旭化成 ~変性PPE  8.5.2 古河電気興業 ~低誘電発泡PP

9.特許情報からみた光インターコネクション  ~東京大と浜松ホトニクス 

10.特許情報からみた電力伝送への応用 ~エイターリンク(Stanford大での取り組みからスタート)参考)法規制緩和はBusiness Opportunity!

11.特許情報からみた音響メタマテリアル11.1 富士フイルムとダイキン ~エアコン室外機の静音化11.2 日産自動車 ~自動車特有の騒音を遮る11.3 ビクシーダストテクノロジー ~透明吸音板11.4 三菱ケミカル ~質量則を凌駕11.5 旭化成 ~遮音ニーズへの対応

12.特許情報からみた音響メタマテリアル/メタサーフェス12.1 村田製作所 ~超音波透過メタマテリアル12.2 メタサーフェスへの取り組み事例

13.特許情報からみた熱メタマテリアル13.1 放射冷却 ~日産自動車とラディクールジャパン13.2 熱電変換 ~東京農工大:環境発電と非放射冷却

14.特許情報からみたパナソニックの取り組み~アンテナ、光学レンズ

15.ソニーが取り組むオープンイノベーションプログラム~メタサーフェス・音響メタマテリアル・SPAD

16.Meta-RICコンソーシアム(東北大:2022年6月1日設立)~参加企業:10社(2024年7月1日現在)

17.まとめ ~ビジネスモデルの視点から

  □質疑応答□