★プラスチック開発の現場に合わせたぶっちゃけ話!
セミナー趣旨
高分子科学の入門書には、添加剤の説明はほとんど書かれていません。しかし、現実のプラスチックには必ず添加剤が使われています。この講座では、すべての添加剤を紹介します。そして、その添加剤が機能を発揮する理由を高分子の特性と併せて説明します。人間もプラスチックも同様で、複数の薬を併用するときには、十分に注意しないと、適切な効果が得られません。このように使い方についても、説明します。
受講対象・レベル
実際にプラスチックを使っている人、特に、プラスチック製品の開発業務を行っている人を対象としています。プラスチックに関しては、初歩から説明します。物理化学に関しては、大学レベルの話になります。
習得できる知識
プラスチックに使われている添加剤全般の知識が得られる。
また、高分子との作用機構を理解することにより、適切な使い方が分かる。
セミナープログラム
1.一般に使われている高分子材料の特徴
1-1. 基礎物性の説明
(1) 構造、モルフォロジー
(2) 融解、結晶化
(3) ガラス転移温度、緩和
1-2. 成形加工性とレオロジー特性
1-3. 劣化と耐久性
(1) 熱分解、光分解
(2) 加水分解、微生物分解
2.高分子に使われる添加剤の全体像
2-1. 酸化防止剤
2-2. 光安定剤
2-3. PVC用添加剤(特に可塑剤)
2-4. 酸スキャベンジャー
2-5. 滑剤
2-6. 加工助剤
2-7. アンチブロッキング剤
2-8. スリップ剤
2-9. アンチフォギング剤
2-10. 帯電防止剤
2-11. 抗菌剤
2-12. 難燃剤
2-13. 化学発泡剤
2-14. 架橋剤、分解剤
2-15. 色材
2-16. 蛍光白色剤
2-17. フィラー強化材、カップリング剤
2-18. 造核剤
3.高分子と添加剤の物理と化学
3-1. 自由体積と可塑化、粘度
3-2. 溶解度と拡散、プリード
3-3. 分解、架橋、発泡
3-4. 発色と分散、内部ヘーズと外部ヘーズ
4.添加剤と添加剤の相互作用 (拮抗作用)
キーワード:
プラスチック,ゴム,樹脂,添加剤,技術,研修,セミナー
セミナー講師
山形大学 グリーンマテリアル成形加工研究センター
産学連携教授 博士(理学) 小林 豊 氏
【専門】
ポリマーブレンド
【略歴】
1985年 出光興産入社 ポリプロピレン系ポリマーブレンドの開発に従事
2021年 同社を定年退職
同年 山形大学 産学連携教授 海洋分解性高分子の開発に従事
【著作・受賞・経歴】
(記載は任意) 【著作】
小林豊, 伊藤浩志, 第2節やわらか成形加工,第2部プロセスイノベーションの新潮流,
やわらかものづくりハンドブック ~先端ソフトマターのプロセスイノベーションとその実践~,古川英光,川上勝監修(株式会社エヌ・ティー・エス出版),pp.56-72 (2022)
小林豊, 伊藤浩志, プラスチック用添加剤の作用機構, 塗装工学, 57 (10), 364-370 (2022)
小林豊, 大槻安彦“ポリプロピレンの延伸における結晶化メカニズム”, in延伸による高分子の構造と物性制御, 鞠谷雄士監修, S&T出版, pp.217-226 (2022)
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
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2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
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