ガスセンサの基礎原理から、最新の研究動向までを一日速習!
セミナー趣旨
ガスセンサは、ガス漏れ警報器として開発された重要な安全・安心技術である。その他、車内の空気環境のモニタリング、室内空気換気のためのVOC(揮発性有機化合物)モニタリング、においや悪臭の検知などにも活用されている。
今後も、健康管理のためウェアラブル端末に組み込まれることが期待されており、ガスセンサの用途・需要はさらに拡大すると考えられる。本セミナーでは、ガスセンサの基礎原理、使用される材料とその合成方法、センサ素子の作製・評価方法、応答メカニズムの解釈、さらに最新の研究動向について具体例を基に解説する。
受講対象・レベル
ガスセンサの利用や製品化に興味・関心のあるメーカーの方など
必要な予備知識
基礎的な化学と無機材料の知識 各種機器分析手法の知識
習得できる知識
・ガスセンサナノ材料の合成方法
・ガスセンサ材料の評価方法(XRD、TEM、DRIFT、BET、TPDなど)
・ガスセンサの特性評価方法(半導体式、電気化学式、評価装置の構成)
セミナープログラム
1. ガスセンサについて
1) ガスセンサの開発小史
2) ガスセンサの応用事例
3) ガスセンサの種類と用途
2. 半導体式ガスセンサ
1) 応答メカニズム
2) 各種センサ材料
3) 感度を決める因子
a) 粒径
b) 形状
c) 膜厚
d) 空孔サイズ
4) センサ材料の合成手法
5) センサ材料の評価手法(XRD、TEM、SEM、BET、DLS)
6) センサ素子の作製方法
7) センサ素子の評価方法
3. 電気化学式ガスセンサ
1) 各種センサと作動原理
a) 濃淡電池型
b) 混成電位型
c) 電流検出型
2) 各種センサ材料
3) センサ材料・素子の合成・作製手法
4) センサ素子の評価方法
4. ガスセンサ応答機構の解析手法
1) 従来型応答モデル
2) オペランド拡散反射赤外分光法
3) オペランド紫外可視吸光法
4) DFT計算
5. ガスセンサによる各種ガスの検知
1) 水素
2) 一酸化炭素
3) 二酸化炭素
4) 硫化水素
5) 窒素酸化物
6) 揮発性有機化合物(VOCs)
6. ガスセンサの最新研究動向
1) マイクロガスセンサ
2) ガスセンサアレイ
3) ウェアラブルセンサ
4) 新規ナノ材料を用いたガスセンサ
a) 2D遷移金属炭化物/窒化物(Mxenes)
b) 金属有機構造体(MOF:Metal Organic Frameworks)
c) ナノ炭素材料
d) 多元系酸化物
5) 光駆動型ガスセンサ
セミナー講師
熊本大学 大学院先端科学研究部(工学部材料応用化学科)教授 博士(工学) 木田 徹也 氏
■ご略歴
・1996年4月~1998年3月 福岡県保健環境部 技師
・2001年4月~2003年3月 産業技術総合研究所九州センター 博士研究員
・2003年4月~2006年8月 佐賀大学理工学部 助手
・2006年9月~2013年11月 九州大学総合理工学研究院 准教授(助教授)
・2010年9月~2011年9月 UC Berkeley Visiting Scholar
・2013年12月~現在 熊本大学自然科学研究科 教授
・2016年8月~2016年9月 チュラロンコーン大学化学工学科(タイ)訪問教授
・2017年4月~2017年10月 カタルーニャ化学研究所(スペイン) 訪問教授
■専門分野
無機材料化学/電気化学/ガスセンサ/量子ドット/炭素ナノ材料
■本テーマ関連学協会でのご活動
電気化学会・理事(2024~2025)、電気化学会九州支部・副支部長(2024~2025)
第15回 アジア化学センサ国際会議 The 15th Asian Conference on Chemical Sensors (ACCS 2024)実行委員
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
関連教材
もっと見る関連記事
もっと見る-
プラズモンとは?種類やよく用いられる現象、今後の展望をご紹介!
【目次】 プラズモンとは、金属中の自由電子が光と相互作用することで生じる集団的な振動のことを指します。この現象は、ナノテクノロジーや... -
マシンビジョンとは?仕組みと導入メリットや活用事例をご紹介!
【目次】 マシンビジョンは、近年の産業界において注目を集めている技術の一つです。これは、カメラやセンサーを用いて物体を認識し、分析す... -
ホール効果とは?自由電子と正孔の場合のポイント等ご紹介!
【目次】 ホール効果は、物質中の電流の流れに対して垂直な方向に電圧が発生する現象であり、半導体物理学や材料科学において重要な役割を果... -
パワーエレクトロニクスとは?近年注目されている理由や用いられる産業等をご紹介!
【目次】 パワーエレクトロニクスは、電力の変換や制御を行う技術であり、現代のエネルギーシステムにおいて欠かせない要素となっています。...