ISPEGAMP52ndEditionの最新要件および実務への落とし込み ~大幅に見直しされた、グローバルスタンダードのCSV(コンピュータ化システムバリデーション)の全貌~
兼ねてよりご要望をいただいていた「GAMP5 2nd Edition」セミナーが遂に実現!
本講座では、以下のようなキーワードを軸にポイントを詳説いたします!リスクベースドアプローチ/カテゴリー分類/V-Model/システムライフサイクル/CSA/バリデーションや最新技術(AI/ML、ブロックチェーン等)のCSV対応等々。
セミナー趣旨
GAMP(Good Automated Manufacturing Practice)は、製薬業界で使用される自動化システムのバリデーションに関するガイダンスです。その発端は1990年代初頭、英国の製薬企業に対するFDAの査察から始まりました。この査察を契機に、コンピュータ化されたシステムのバリデーションが不十分であると判明し、業界全体での改善が求められました。英国MCA(Medicines Control Agency)もこの動きに加わり、1994年にGAMPの第1版が発行されました。
GAMPは当初から、製薬業界内での自動化システムのバリデーションに対する統一的なアプローチを提供するものでしたが、これは「ガイダンス」であり、「ガイドライン」ではないという点が特徴です。
2000年頃には、GAMPは国際製薬技術協会(ISPE)の傘下に入り、国際的な活動としての地位を確立しました。
2008年に発表された「GAMP 5」では、リスクベースのアプローチが導入され、システムのバリデーションにおいてコンプライアンスを確保しつつも、業務の効率化を図ることが強調されました。GAMP 5は、FDAによってもレビュされ、グローバルスタンダードとして広く認識されています。
さらに、コンピュータ化が進むシステムは、アジャイルなどの迅速な開発手法を使用して反復的かつ段階的に開発されており、成熟したソフトウェア開発、ライフサイクル管理、自動テスト ツールによって完全にサポートされています。
また、アプリケーションとITインフラストラクチャは、複数のクラウドサービスプロバイダーによって規制対象の顧客にサービスとして「オフプレミス」で提供されることがよくあります。
このような理由から、コンピュータ化システムのライフサイクル全体を通じてコンプライアンスを確保するために、コンピュータ化システムのバリデーションは、サプライヤーの健全な評価と包括的なサービスレベルアグリーメントの確立にますます依存しています。
これらの状況から、2022年に発刊された「GAMP 5 2nd Edition」は、技術革新や業界の進展に対応するため、内容が大幅に見直されました。この改訂では、クリティカルシンキングやアジャイル開発手法が強調され、コンピュータ化システムのバリデーションにおいて、より実務的かつ効果的なアプローチが求められています。特に、FDAのCSA(Computer Software Assurance)ドラフトガイダンスとの整合性も考慮され、システムのライフサイクル全体を通じたリスク管理が重視されています。
また、GAMP 5 2nd Editionでは、新たにAI/MLやブロックチェーンなどの最新技術に対応した付録が追加され、時代の変化に即した内容が反映されています。これにより、製薬業界におけるコンピュータ化システムのバリデーションが、より柔軟で効率的なものとなることが期待されています。
GAMP 5 2nd Editionは、今後も製薬業界において、コンプライアンスと業務効率化を両立させるための重要なガイダンスとしての役割を果たしていくでしょう。
本セミナーでは、GAMP 5 2nd Editionの全貌を分かりやすく解説し、具体的な実務への落とし込み方法について説明いたします。
必要な予備知識
■本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・GAMP 5 2nd Edition
・FDA 21 CFR Part 11
・FDA CSA Draft Guidance
・PIC/S GMP Annex 11
・ICH Q9: Quality Risk Management
習得できる知識
・CSVにおけるリスクベースアプローチとクリティカルシンキング
・コンピュータ化システムのバリデーションにおける実務的なアプローチ
・最新技術(AI/ML、ブロックチェーンなど)に対応したバリデーションの実施方法
・FDA CSAガイダンスとの整合性に基づくコンプライアンス戦略
セミナープログラム
1. はじめに
・患者やユーザ(消費者)にフォーカスする
・品質とは
・品質の良いとは?
・品質の良いシステム(ソフトウェア)とは?
・ソフトウェアの品質保証(ソフトウェアのバリデーション)とは
・Fitness for purpose(適格性)
・バリデーションとベリフィケーションの違い
・CSV実施に必要なスキルとは
・コンピュータ化システムの変遷と品質保証
・参照すべき最新の日米欧のCSV、ER/ESに関する規制要件
2. コンピュータ化システムとは
・コンピュータ化システム導入の原則 ~PIC/S GMP ANNEX 11~
・コンピュータ化システムとは
・GMPにおけるコンピュータ化システム
・コンピュータ化システムの種類と特徴
・構造設備のCSVの目的
・ITアプリケーションのCSV
3. GAMPとは
・GAMP(Good Automated Manufacturing Practice)って何?
・GAMPの改定 ~GAMP 4からGAMP 5へ~
・GAMPドキュメントセット
・GAMP 5 ガイダンス 目次(Main Body)
・GAMP 5 ガイダンス 目次(Appendices)
・GAMP 5における5つのキーコンセプト
・製品とプロセスの理解(医療機器)
・サプライヤーの活用
・サプライヤーの責任
・GAMP 5 2nd Edition 改訂の目的
・GAMP 5 2nd Edition 改訂点
4. リスクベースドアプローチとは
・意図した使用に仕様を合せることは最重要
・リスクベースドアプローチ(コンプライアンス・コスト・マネジメント)
・GAMP 5における5つのキーコンセプト製品とプロセスの理解
・クリティカルシンキングとは
5. カテゴリー分類とは
・ユーザ要求にシステム(ソフトウェア)を適合させる3つの方法
・ソフトウェアカテゴリ分類とは
・Excelとソフトウェアカテゴリ分類
・ソフトウェアカテゴリとシステムの例
6. V-Modelとは
・一般的な仕様と検証のアプローチ ー Specification & Verification Approach
・ライフサイクル内開発フェーズと支援プロセス
・GAMP 4におけるV-Model(構造設備・分析機器)
・【例】特注のスニーカーにおける適格性評価
・GAMP 5におけるV-Model(ITアプリケーション)
・Non-configured Software(設定変更しないパッケージ製品:カテゴリー3)
・Configured Software(設定変更するパッケージ製品:カテゴリー4)
・Custom Software(カスタムソフトウェア:カテゴリー5)
7. システムライフサイクルとは
・システムライフサイクルフェーズとステージ(段階)
・GAMP 5における5つのキーコンセプト ライフサイクルアプローチとは
・GAMP 5における5つのキーコンセプト キーライフサイクルフェーズ
・CSV成果物の種類と属性
・CSV実施体制
・CSVの成果物
・初期リスクアセスメント
・製品とプロセスの理解
・GxP評価
・市販のパッケージソフトウェアとCSV成果物
・トレーサビリティマトリックスとは
・機能リスク評価とは
・要求テスト(PQ)とは
8. CSA概要
・CSAガイダンスドラフトの公開
・CSAが必要になった背景
・GAMP 5 2nd EditionとFDA CSAドラフトガイダンスの関係
・CSAガイダンスとリスクベースドアプローチ
・CSAガイダンス概要
・CSVからCSAへ
・CSA概要
・CSAガイダンスの要点
・非製品ソフトウェア(Non-Product Software)とは
・直接的なシステムと間接的なシステム
・CSVに対する思い込み
・CSA実施手順
・適切な記録の確立 ~保証活動および記録の例~
・業界チームの推奨事項
9. 実務への適用方法
・GAMP5 2nd Editionの要件を実務にどう反映するか
・アジャイル開発におけるCSV実施方法
・AI/MLにおけるCSV実施方法
10. 質疑応答
■講演中のキーワード
・GAMP 5 2nd Edition
・リスクベースアプローチ
・コンピュータ化システムバリデーション
・FDA CSA ガイダンス
・AI/MLバリデーション
セミナー講師
株式会社イーコンプライアンス 代表取締役 村山 浩一 氏
■ご経歴
1986年4月 日本ディジタルイクイップメント株式会社(日本DEC) ソフトウェアサービス部 入社
・GCP管理システム、症例データ管理システム企画・開発担当(現ClinicalWorks/GCP/CDM)
・改正GCP(J-GCP)に対応した標準業務手順書作成コンサルティング
・製薬業界におけるドキュメント管理システム導入コンサルティング
1999年1月 日本ディジタルイクイップメント株式会社 退社
1999年2月 日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業部 入社
・NYのTWG(The Wilkerson Group)で製薬業界に特化したコンサルタントとして研修
・製薬企業におけるプロセス リエンジニアリング担当
・Computerized System Validation(CSV)、21 CFR Part11 コンサルティング
2001年7月 IBM認定主幹コンサルタント
・アイビーエム・ビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
マネージング・コンサルタント
2004年7月 日本アイ・ビー・エム株式会社 退社
2004年8月 株式会社イーコンプライアンス設立
現在に至る
■ご専門および得意な分野・ご研究
・日米欧の医療機器規制
日本:QMS省令、GVP省令
米国:21 CFR 820 QSR(QMSR)、801、803、806
欧州:MDR、IVDR
・日米欧の医薬品規制
日本:GCP、GMP、GVP、GQP、GPSP
米国:cGMP
欧州:PIC/S GMP
・Computerized System Validation
GAMP 5、PIC/S GMP Annex 11、IEC 80002-2
FDA CSAガイダンス、コンピュータ化システム適正管理ガイドライン
・ER/ES
21 CFR Part 11、ER/ES指針
■本テーマ関連学協会でのご活動
・東京都医工連携HUB機構 医工連携セミナー
・滋賀医療機器工業会 令和3年度医療機器講習会
・臨床検査薬協会国際委員会
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
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