下水中の病原体を調べることで感染症の流行情報を得る下水疫学調査 ~病原微生物の検出技術からウィズコロナ時代の活用まで~

41,800 円(税込)

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開催日 13:00 ~ 17:00 
主催者 株式会社 情報機構
キーワード 医薬品技術   分析・環境化学   バイオ技術一般
開催エリア 全国
開催場所 お好きな場所で受講が可能

「下水疫学ってなに?」という方も是非この機会にご参加ください!下水を調べたらどんなことが分かるのか?病原微生物の検出技術とは?国内外の動向は?

セミナー講師

 山梨大学 国際流域環境研究センター 教授    原本 英司 氏

■ご経歴2002年3月 東京大学工学部都市工学科 卒業2004年3月 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 修士課程 修了2007年3月 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 博士課程 修了2007年4月 日本学術振興会特別研究員(PD)(国立保健医療科学院水道工学部)2008年9月 山梨大学大学院医学工学総合研究部 助教2014年10月 山梨大学大学院総合研究部 助教(配置換)2015年1月 山梨大学大学院総合研究部 准教授2020年3月 山梨大学大学院総合研究部 教授【学位】博士(工学)(東京大学、2007年3月)【主なご受賞歴】2013年10月 平成25年度日本水道協会会長表彰(有効賞) 2015年5月 第20回山梨科学アカデミー奨励賞2015年6月 平成26年度土木学会論文賞2024年4月 令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)2024年5月 クラリベイト・アナリティクス・ジャパン 第5回ジャパンリサーチフロントアワード■ご専門および得意な分野・ご研究【ご専門分野】衛生工学、環境工学、下水疫学、環境微生物学【主なご研究テーマ】・ 下水疫学調査を活用した新型コロナウイルスおよび他の病原微生物による感染症の流行モニタリングシステムの構築・ 水環境中および水処理工程における病原微生物の挙動解析・ 微生物遺伝子マーカーの検出に基づく水環境中の糞便汚染源解析技術の開発■本テーマ関連学協会でのご活動・ 日本水環境学会 水中の健康関連微生物研究委員会 委員(2008年~現在)・幹事長(2020年~現在)・ 日本水環境学会 COVID-19タスクフォース 幹事(2020~2021年)・ 日本水環境学会 第53回年会実行委員会 幹事長(2017~2019年)・ 土木学会 環境工学委員会 第51回環境工学研究フォーラム実行委員会 幹事長(2014年)・ 土木学会 環境工学委員会 委員兼幹事(2013~2019年)・ 環境省 中央環境審議会 水環境部会 生活環境項目環境基準専門委員会 専門委員(2018~2021年)・ 国際水協会(IWA) 専門家委員会 Health Related Water Microbiology 運営幹事(2019年~現在)・ 環境省 大腸菌群数の排水基準の見直しに係る検討会 委員(2022~2024年)

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 配布資料は、印刷物を郵送で1部送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。お申込みは4営業日前までを推奨します。それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
  • 資料未達の場合などを除き、資料の再配布はご対応できかねますのでご了承ください。
  • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
  • Zoomを使用したオンラインセミナーです→環境の確認についてこちらからご確認ください
  • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です→こちらをご確認ください

セミナー趣旨

  下水処理場の流入水中の病原微生物を測定することで、処理区域内における感染症の流行状況を把握する「下水疫学調査」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的なパンデミック下で急速な技術開発と社会実装が進んでいる。昨年5月にCOVID-19の感染症法での分類が5類となり、本格的なウィズコロナ時代を迎える中で、COVID-19以外の感染症にも下水疫学調査を活用していくことの重要性が高まってきている。本セミナーでは、下水疫学調査の基盤となっている水環境中の健康関連微生物に関する基礎知識を含め、下水疫学調査の意義や特徴、様々な微生物検出技術、国内のみならず海外での実施事例等について紹介する。

必要な予備知識

■本テーマ関連法規・ガイドラインなど・ 日本水環境学会COVID-19タスクフォース・日本下水道新技術機構:    下水中の新型コロナウイルス遺伝子検出マニュアル(2021年3月)    https://www.jswe.or.jp/aboutus/pdf/SARS-CoV-2_RNA_Detection_Manual_for_Wastewater.pdf・ 日本水環境学会水中の健康関連微生物研究委員会・日本下水道新技術機構:    下水中の新型コロナウイルス遺伝子検出マニュアル 新技術マニュアル(2023年6月)    https://www.jswe.or.jp/aboutus/pdf/SARS-CoV-2_RNA_Detection_Manual_for_Wastewater_2.pdf

習得できる知識

・ 下水疫学調査の意義や特徴を理解・説明できる。・ 下水疫学調査で必要となる病原微生物の検出技術を理解・説明できる。・ ウィズコロナ時代における下水疫学調査の重要性について理解・説明できる。・ 下水疫学調査の基盤となっている水環境中の健康関連微生物に関する基礎的な知識を理解・説明できる。

セミナープログラム

1.水環境中の健康関連微生物に関する基礎知識    1) 健康関連微生物の分類:病原微生物と指標微生物    2) 病原微生物の基礎知識     a) 水系感染性の病原微生物の種類:細菌、原虫、ウイルス     b) 病原微生物による水系感染症事例     c) 病原微生物の検出法     d) 国内の水環境中における病原微生物の挙動:下水処理場、河川および海域での調査事例    3) 指標微生物の基礎知識     a) 国内における水の微生物基準(衛生指標)の概要     b) 水質環境基準および排水基準における衛生指標の改正     c) 新たな指標微生物の検討:大腸菌ファージ、トウガラシ微斑ウイルス等     d) 微生物起源解析:微生物遺伝子マーカーを用いた水環境中の糞便汚染源の推定    4) 海外での微生物汚染実態調査の例:ネパール・カトマンズ盆地     a) 様々な水源における微生物・糞便汚染の実態     b) 浄水・下水処理による微生物の低減効果2.下水疫学調査を活用した感染症流行モニタリングの最新知見    1) 下水疫学調査の基礎知識     a) 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)     b) 下水疫学調査の原理    2) 下水からの新型コロナウイルスの検出技術     a) 国内の検出マニュアル:日本水環境学会・日本下水道新技術機構、国立感染症研究所     b) ウイルス濃縮法:ポリエチレングリコール(PEG)沈殿法、陰電荷膜破砕型濃縮法、       限外ろ過膜法、磁気分離濃縮法(Pegcision法)、濃縮ピペット法(CP Select法)等     c) 遺伝子(RNA)抽出法:スピンカラム法     d) 逆転写リアルタイムPCR(RT-qPCR)法:2ステップRT-qPCR法、高感度1ステップ       RT-qPCR法、変異検出用1ステップRT-qPCR法等     e) プロセスコントロールを用いた精度管理    3) 新型コロナウイルスの下水疫学調査の実施事例と活用方策     a) 山梨県および他の自治体での実施事例     b) 下水データを用いた新規感染者数の予測手法の開発    4) ウィズコロナ時代の下水疫学調査の展開     a) 他の感染症への下水疫学調査の適用事例:インフルエンザ、病原細菌感染症、手足口病、       A群溶血性レンサ球菌咽頭炎等     b) アジア諸国への展開:インドネシア、ネパール、フィリピン等での実施事例     c) 下水疫学調査用のqPCRキットの開発     d) 新たな技術技術の開発:ハイスループットqPCR法、デジタルPCR法     e) 下水疫学調査の応用:空気清浄機を活用した空間中の病原微生物の可視化

■講演中のキーワード下水疫学、下水疫学調査、下水サーベイランス、新型コロナウイルス感染症、病原微生物、インフルエンザウイルス、ノロウイルス