高分子材料の劣化防止技術、添加剤の選定とブリード・ブルーム現象の防止技術~適切に添加剤を選定・配合し、材料の高機能・高品質化を目指す~
開催日 | 12:30 ~ 16:30 |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 高分子・樹脂材料 機械材料 分析・環境化学 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
〇高分子材料や高分子加工製品の設計・開発を担当業務としている技術者はご参加ください。 〇高分子材料の性能や機能に対応する添加剤の必要性に説明。 〇また、材料開発実務で直面する添加剤選定上のポイント及び樹脂材料中の添加剤の分析手法についてもお話します。
セミナー講師
テクノリエゾン事務所 代表 今井 昭夫 氏
■ご略歴1973年~ 住友化学(株)にて合成樹脂・ゴム材料の開発研究に従事 同社 理事・石油化学品研究所長 兼 樹脂開発センター所長を経て、2011年 日本エイアンドエル(株) 代表取締役社長に就任2015年 同社退社 2015年 高分子材料関連技術指導、並びに 民間企業の研究開発運営・技術経営の 指導・支援を主体とするコンサルタント業務を行うテクノリエゾン事務所を主宰。2011年 公益社団法人 高分子学会フェロー 就任2011年~2014年 日本ゴム協会 関西ゴム技術研修所 特別課目講師2015年~2018年 甲南大学 理工学部 非常勤講師2016年~2019年 市民講座「知の市場」化学産業特論講師、2009年~ 北海道大学大学院 工学研究院 非常勤講師 継続中。2017年~ 公益社団法人 高分子学会「次世代イノベーター育成講座」講師 継続中。 ■ご専門および得意な分野・ご研究高分子合成、高分子材料の品質設計、重合生産プロセス、ポリマーアロイ、材料開発研究マネジメント、技術製品開発戦略■本テーマ関連学協会でのご活動公益社団法人 高分子学会フェロー
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。(開催1週前~前日までには送付致します)※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
- 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです→環境の確認についてこちらからご確認ください
- 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です→こちらをご確認ください
セミナー趣旨
現代社会において、高分子材料(樹脂ゴム材料)および高分子加工製品は市民生活において不可欠な工業製品となっている。高分子材料は製品加工、製品使用環境において、熱・光・せん断などのエネルギーによる酸化劣化反応を起こし易く、これを防止するために各種の添加剤も開発され、実用化されている。一方、これらの添加剤や高分子材料成分の一部は、製品の内部から外表面に移行して外観特性を悪化させたり、材料表面の接着性や離型性を低下させたりするブリードアウト・ブルーム現象を引き起こすこともある。本講では、基礎的な高分子劣化反応の機構について説明し、劣化防止添加剤処方などの実例を紹介した後、高分子材料表面への滲出によって発生するブリード・ブルーム現象の発生メカニズムと、それを防止する処方技術についても解説する。
受講対象・レベル
高分子材料や高分子加工製品の設計・開発を担当業務としている技術者
必要な予備知識
高分子材料設計に関する各種の文献や書籍。 演者の監修著書では、 *)今井昭夫(監修)「第三・第四世代ポリマーアロイの設計・制御・相容化技術」(S&T出版)(2016)**)今井昭夫(監修)「高機能高分子複合材料」(AndTech)(2019)
習得できる知識
・樹脂・ゴム材料の品質劣化反応の機構と防止策・樹脂・ゴム材料の品質劣化防止/機能向上のための添加剤の選択・ブリード/ブルーム現象の発生原因の解析方法と防止対策の考え方・劣化防止処方を適用した 高分子材料・加工商品の設計方法
セミナープログラム
1.高分子材料開発と添加剤配合処方設計 1-1.高分子材料の変質劣化 (a)酸化劣化、(b)光(酸化)劣化、(c)加水分解、 (d)酸性・塩基性物質による劣化、(e)放射線・電子線による劣化、 (f)電場による劣化、 (g)微生物による劣化 1-2.高分子材料の機能性付与 (a)難燃性付与、(b)帯電防止、(c)防曇性付与、(d)摺動性付与、 1-3.高分子材料の物性改良 (a)強度向上、(b)柔軟性付与、(c)剛性度付与、(d)耐衝撃性付与 1-4.高分子材料の成形加工性付与 (a)流動性付与、(b)潤滑性付与、(c)結晶造核性制御2.添加剤の種類と特性 2-1.酸化防止剤の化学構造と機能 フェノール系酸化防止剤、リン系安定剤、硫黄系安定剤 2-2. 紫外線吸収剤、光安定剤の化学構造と機能 2-3.可塑剤の種類と機能 2-4.難燃剤の種類と機能 2-5.帯電防止剤 2-6.滑剤 2-7.結晶核剤 2-8.防曇剤 2-9.衝撃強度向上材 2-10. 弾性率向上材 2-11. 充填剤3.添加剤選定上のポイントと樹脂材料中の添加剤の分析手法 3-1.添加剤の配合処方決定のためのポイント 3-2.樹脂材料中の添加剤の分析手法4.ブリード/ブルーム現象 4-1. 成形不良とブリード・ブルーム現象の見分け方 4-2. ブリード・ブルーム発生機構の理論:拡散と溶解度 4-3. ブリード成分の同定と解析: (1) 分離抽出、(2) 機器分析、 (3) 簡易分析5.樹脂・ゴム材料におけるブルーム・ブリード現象の制御 5-1. ブリード・ブルーム成分の種類 5-2. 樹脂・ゴム材料におけるブルーム・ブリード防止技術 5-3. ブリード・ブルーム防止技術や処方の実例紹介6.まとめ と Q&A
■講演中のキーワード高分子材料(樹脂ゴム材料)、ポリマーの劣化反応機構、ポリマー材料の劣化防止技術、添加剤の種類と機能、ブリード・ブルームの発生機構、ブリード・ブルームの防止技術