5G/beyond5GおよびAI搭載CASE実現のための積層セラミックコンデンサ(MLCC)の小型化・大容量化・高信頼化技術と今後の展望

BaTiO3、Ni微粒子、Ca、Sn、添加物の役割、Ni内部電極、外部電極、グリーンシート技術動向
各種測定・評価法、薄膜用MLCCに求められる特性、自動車用コンデンサの要求性能 etc. 

MLCCの材料・製造プロセスから、低コスト・大容量・小型化や高温・高電圧対応などの高信頼性化など、Beyond 5G(6G) やEV用途に向けた要求特性の変化、AI搭載MLCCや最近のMLCC研究動向までを幅広く解説。 MLCC関連の材料開発者からユーザーまで お役立ていただける一講です。

 

日時

【Live配信】2024年11月27日(水)10:30~16:30
【アーカイブ(見逃し)配信】視聴期間:11/28~12/4の7日間
  受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ

セミナー趣旨

移動通信システムは, 世代を重ねる中で, 通信基盤から生活基盤へと進化してきた。  5Gは様々な業界で利用されている。生成AI(人工知能)が空前のブームである。同時にその次の技術であるBeyond 5G(6G) は, AIと一体化しサイバー空間を現実世界(フィジカル空間)との融合を目指している。これらの世界を実現するために,受動部品の代表である積層セラミックスコンデンサ-(MLCC) は小型・大容量・高性能・省電力・高信頼化が進んできた。特に, Ni内電MLCCはNi金属の低コスト化を特徴にして大容量・小型化が急激に進んだ。チップサイズは年々小型化し0201タイプ(0.2×0.1mm)の実用化も始まっている。一方,生成AI(人工知能)サーバー向けに1608タイプ(1.6x0.8mm)の100μFの大容量MLCCの量産も発表された。
自動車の将来技術 "CASE=自動運転・コネクテッド・シェアリング・電動化"に代表されるCASEがAIと連動して自動車業界全体の未来像を語る概念として話題を集めている。特にCASEの「E」の自動車のEV化が進み、高温・高電圧対応MLCCS “高信頼性” の需要が急増している。
当講座ではNi内電MLCCの ”材料から始まって,これらの高積層技術,高信頼性技術”と更に将来展望まで幅広く、且つ詳細に解説を行なう。

セミナープログラム

1.移動通信システムの進化
2.CASEとは
3.生成AIとは,AI搭載CASEとは
4.自動車用の電子機器の住み分け
5.自動車用コンデンサの要求性能
6.MLCCのサイズの変遷(民生用,AI用,車載用)MLCCの温度特性による住み分け(U2J,COG)
7.コンデンサのDC電圧依存性 (Class1 vs Class2 MLCCの温度特性/DC特性/温度上昇)
8.スマートホンに搭載される電子部品の個数,自動車に搭載されるMLCCの個数
9.展望2023/ 2023村田の業績見通し, MLCCの小型化は更に進むか, AI搭載MLCC
10.MLCCの世界ランキングと市場、MLCC事情,MLCCの世界ランキングが変わる.
11.Ni-MLCCの商用化で IEEE Milestone賞を受賞
12.MLCCをLCR等価回路で考えると、低ESLコンデンサの利用,Lキャンセルトランス
13.Lキャンセルトランスで,ノイズ対策,近傍アンテナ間のノイズ対策
14.MLCC材料から見たBaTiO3+希土類+アクセプタ+固溶制御材+焼結助剤の歴史
15.COG,NP0特性のCu内電MLCC
16.MLCCの小型化、容量密度の進化、誘電体層薄層化の進化
17.MLCCの進展方向、小型化、大容量、高信頼性、自動車用コンデンサの要求性能
18.Ni-MLCCの製造プロセス、グリーンシートの技術動向
19.高信頼性MLCCに必要なこと、微小粒径、コア・シェル構造の利点
20.BaTiO3の誘電率のサイズ効果
21.小型・大容量化の課題,コアシェル構造の効用
22.薄膜用MLCCに求められる特性、水熱BaTiO3、修酸法BaTiO3
23.微少・均一BaTiO3のためのアナターゼTiO2, アナターゼTiO2の合成法
24.固相反応によるBaTiO3 の反応メカニズム
25.水蒸気固相反応法、水を介してBaTiO3の低温反応、
   水で加速する室温固相反応(BaTiO3),  Cold sintering は実用化できるか
26.粉砕と分散とは、メデイアのサイズ、メデイアの材質
27.微小ビーズ対応ミルによるナノ分散テクノロジー最前線
28.分散技術, 分散質の種類と分散系,分散機構の概要
29.MLCC分野におけるポリグリセリン誘導体の検討,MLCC用添加剤材
30.MLCCへの適用,MLCC焼結体への効果
31.BaTiO3ナノキューブの開発と適用,BTナノキューブ/グラフェン積層体のMLCC適用
32.RFプラズマ法による複合ナノ粒子合成
33.分級,MLCCの内電Ni粒子に最も重要な技術
34.Niナノ粒子の作り方(分級の役割)
35.MLCCでもう一つ重要な要素,内部電極と外部電極
26.高積層・高容量MLCCのためのNi内部電極用Ni微粒子、
37.供材の効果(Ni電極と誘電体の線膨張係数差を如何に少なくする)
38.2段焼成法のNi内部電極の効果,カバーレッジの向上
39.Ni内部電極の成形メカニズム(膜断面の観察),Ni内部電極の連続性(カバーレッジ)
   向上のメカニズム
40.熱プラズマNi微粒子の合成,粒度分布,表面不活性,
41.Ni電極への添加効果(Ni-Cr, Ni-Sn), Ni-Sn内電MLCCの特性
42.Ni電極印刷法(グラビア印刷),プラズマ法、微粒子コーテイング法
43.MLCC外部電極(高温対応)
44.セラミックスコンデンサー(MLCC)の温度特性
45.X8R規格のMLCC、(Ba,Ca,Sn)TiO3の特性評価、Caの役割、Snの役割
46.X8R規格のMLCCの他の方法、応力印加効果
47.電圧印加で容量が増加するMLCCとは,PZT薄膜のキュリー点が600℃???
   歪エンジニアリング、”Strain Engineering”
48.導電性高分子コンデンサ,フィルムコンデンサ,シリコンキャパシター
49.2022 Taiwan-Japan Passive Component Technology Symposium
50.積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の信頼性
51.BaTiO3の絶縁性
52.絶縁破壊と絶縁劣化
53.BaTiO3の絶縁性を上げるための添加物の役割
54.置換サイトの基本は絶縁性,BaTiO3のどのサイトに入る, 置換サイトの同定法
55.BaTiO3の高温電気伝導に与えるBa/Ti比,希土類効果
56.MLCCの絶縁劣化メカニズム
57.絶縁抵抗:時間,HALT結果
58.コア・シェル構造の絶縁抵抗依存性
59.Cu, Sn固溶Ni-MLCCの絶縁抵抗時間変化
60.誘電体の導電メカニズムの分類
61.薄膜,MLCCのリ―ク電流依存性
62.ショットキー電流とプールフランケル電流
63.Cu-MLCCとNi-MLCCの特性の違い
64.ショットキー電流とプールフランケル電流(MLCC)
65.劣化時のリーク電流の変化について
66.酸素欠陥評価法:熱刺激電流
67.交流インピーダンス・等価回路法による評価,MLCC, SOFCに適用
68.圧電応答顕微鏡(PFM),接触共振-圧電応答顕微鏡(CR-PFM),KFM法による表面電位測定,
69.酸素欠陥(熱刺激電流)による酸素欠陥の評価
70.MLCCの絶縁抵抗劣化に及ぼすLa添加効果
71.セラミック/内部電極界面,粒内,粒界を流れる電流,JE特性による分類
72.最近のMLCC研究動向
74.まとめ

付記)現象論的熱力学を用いたBaTiO3の特性シミユレーション

  □質疑応答□

セミナー講師

防衛大学校 名誉教授 / 大阪公立大学 客員教授 工学博士 山本 孝 氏
略歴
 1980年京都大学大学院博士課程修了
 1981年防衛大学校助手(電気工学教室)
 1984年9月カルフォルニア大学・バ-クレ-校
      ロ-レンツ・バ-クレ-研究所客員研究員
 1987年防衛大学校講師(電気工学教室)
 1988年防衛大学校助教授(電子工学科)
 1994年防衛大学校教授(電気工学科)
 1999年防衛大学校教授(通信工学科)
 2014年防衛大学校定年退職、
 2014年大阪府大客員研究員(2014年~)
 2014年防衛大学校名誉教授
 2014年大阪府大客員教授(2014年~)
 2017年同志社大学非常勤講師(2017年~2019年)
 2022年大阪公立大客員教授(2022年~)
 
専門
電子材料、通信材料、高周波材料、電波吸収体、電波シールド、強誘電体、圧電体,誘電体(MLCC) 

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