<次世代軽量電池の1つとして注目>リチウム-硫黄(Li-S)二次電池の基礎原理と硫黄系正極活物質の特徴・性能評価 ~市場予測・業界開発動向から各種評価試験、全固体Li-S二次電池への展望まで~

次世代電池として期待が高まるリチウム-硫黄電池について、その基本原理から市場予測、各種評価試験までを徹底解説!
軽量化・長寿命化を叶えるための設計指針、その試作例についても取り上げ、具体的にお話します 

セミナー趣旨

  硫黄系正極活物質は、高容量、メタルフリーで資源的制約が少ない、比較的低温で製造できる等の特長を有している。その硫黄系正極活物質とLi金属負極を組み合わせたリチウム‐硫黄二次電池(Li-S二次電池)は、SDGs達成のキーとなる次世代軽量電池の1つとして注目されている。本講座では、硫黄系正極活物質ならびにLi-S二次電池の基礎から応用までを概説する。また、硫黄系ポリマー正極活物質の1つである「硫黄変性ポリアクリロニトリル(SPAN)」の特徴について詳細に紹介し、Li-S二次電池の軽量化およびの長寿命化の設計指針、軽量パウチセルの試作例、ならびに全固体Li-S二次電池やポストLiイオン二次電池への適用についても説明する。

習得できる知識

・リチウム-硫黄二次電池(Li-S二次電池)の概要、市場、技術に関する知識
・硫黄系活物質および硫黄変性ポリアクリロニトリル(SPAN)に関する知識
・Li-S二次電池の軽量化・長寿命化・安全性に関する知識
・全固体Li-S二次電池に関する知識

セミナープログラム

1.リチウムイオン二次電池(LIB)とリチウム-硫黄二次電池(Li-S二次電池)
 ・LIBの構成
 ・Li-S二次電池の構成
 ・資源
2.Li-S二次電池の市場予測とメーカー開発動向
 ・Li-S二次電池のプレイヤー
 ・Li-S二次電池に関する国プロ
 ・Li-S二次電池の市場予測
3.硫黄系正極活物質の種類と特徴
 ・硫黄活物質の充放電メカニズム
 ・硫黄‐炭素複合系活物質
 ・硫黄系ポリマー活物質
 ・硫黄変性系活物質
4.硫黄変性ポリアクリロニトリル(SPAN)
 ・SPANの合成、歴史、基礎物性
 ・SPANの充放電特性
 ・SPANの膨張収縮と電極設計
5.SPAN正極を用いたLi-S(Li-SPAN)セルの性能および試験  
 ・コインセル試験
 ・Li金属負極の劣化
 ・パウチセル試験
6.軽量Li-SPANパウチセル
 ・軽量Li-SPANパウチセルの試作
 ・軽量Li-SPANパウチセルによるドローンフライトの実証
 ・超軽量Li-SPANパウチセル(700-800 Wh/kg)の開発
7.LIBおよびLi-SPANパウチセルの安全性
 ・LIBの事故例と釘刺し安全性試験
 ・Li-SPANパウチセルの釘刺し安全性試験
 ・Li金属負極と水との反応性
8.SPAN正極の全固体Li-S二次電池への適用
 ・ポリマー系固体電解質との組合せ
 ・硫化物系固体電解質との組合せ
9.SPAN正極のポストLiイオン二次電池への適用
10. まとめと今後の展望


■講演中のキーワード
リチウム-硫黄二次電池(Li-S二次電池)、硫黄系活物質、SPAN、メタルフリー、Li金属負極、軽量

セミナー講師

 株式会社ADEKA 環境材料本部 電池材料開発研究所 電池材料評価室 室長・バッテリースペシャリスト    撹上 健二 氏

■ご経歴
・2011年3月 群馬大学大学院 工学研究科 博士後期課程 修了 学位:博士(工学)
・2011年4月~2013年3月 博士研究員  
・2013年4月 (株)ADEKA入社 有機系太陽電池の材料開発に従事
・2016年 二次電池の材料開発に従事
・2019年 二次電池用材料開発のテーマリーダー
・2023年 二次電池用材料開発の室長 兼 バッテリースペシャリスト
■ご専門および得意な分野・ご研究
・リチウム‐硫黄二次電池
・リチウムイオン二次電池
・各種二次電池
・電池用導電助剤
・有機系太陽電池
・有機‐無機複合材料
■本テーマ関連学協会でのご活動
会員・委員
・公益社団法人日本化学会 正会員・法人会員
・公益社団法人電気化学会 個人会員・法人会員
・公益社団法人電気化学会 電池技術委員会 委員
・硫黄系電池事業創出研究会 幹事
・技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター(LIBTEC) 運営委員
・アドバンスト・バッテリー技術研究会 法人会員
・大阪公立大学 全固体電池実用化研究会 法人会員
<受賞>
・日本化学会 第99春季年会:優秀講演賞(産業)
・新化学技術推進協会 第8回JACI/GSCシンポジウム:GSCポスター賞
・高分子学会 第28回ポリマー材料フォーラム:優秀発表賞
・高分子学会 第30回ポリマー材料フォーラム:広報委員会パブリシティ賞
・高分子学会 第30回ポリマー材料フォーラム:優秀発表賞
・新化学技術推進協会 第22回(2022年度)グリーン・サステイナブル ケミストリー賞(GSC賞):奨励賞
・産経新聞社主催 第36回(2023年度)独創性を拓く 先端技術大賞 社会人部門:経済産業大臣賞(最優秀賞)
<著作>
・撹上健二、月刊JETI、2019年4月号(Vol. 67、No. 4)、日本出版制作センター、52-55 (2019)
・撹上健二、月刊車載テクノロジー、2019年7月号(Vol. 6、No. 10)、技術情報協会、42-44 (2019)
・Kenji Kakiage、KOBUNSHI (High Polymers, Japan)、Vol. 69、No. 12, 619 (2020)
・撹上健二 他、二次電池の材料に関する最新技術開発、技術情報協会、113-118, 217-221、332-339、499-506 (2022)
・Kenji Kakiage, KOBUNSHI (High Polymers, Japan)、Vol. 71、No. 12、609 (2022)
・撹上健二、月刊マテリアルステージ、2023年1月号(Vol. 22、No. 10)、技術情報協会、17-22 (2023)
・撹上健二 他、EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術、技術情報協会、161-170、171-175(2023)
・撹上健二 他、ポストリチウムイオン二次電池開発 ~部材開発から解析・性能診断技術まで~、
   エヌ・ティー・エス、103-114(2023)
・撹上健二他、メタルフリー硫黄系ポリマー正極材「SPAN」の開発と世界最軽量二次電池の実証、
   JACIニュースレター、No.87、p.6(2024)
・Kenji Kakiage, et al., Ultra-lightweight rechargeable battery: >750 Wh/kg lithium–sulfur pouch cell,
   In Review (https://doi.org/10.21203/rs.3.rs-3215804/v1) (2024)

セミナー受講料

1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 配布資料は、印刷物を郵送で1部送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
    お申込みは4営業日前までを推奨します。
    それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
    テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
  • 資料未達の場合などを除き、資料の再配布はご対応できかねますのでご了承ください。
  • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
  • Zoomを使用したオンラインセミナーです
    →環境の確認についてこちらからご確認ください

 


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

41,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

電気化学   電気化学

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