スケールアップの留意点 「不均一性」「液高さのあるリアクター」
■バイオリアクターの基本から、容器・装置・操作の設計論の基本的事項を解説し、動物細胞への適用における注意点を可能な限り平易にエッセンス・考え方に絞って講義する。動物細胞の培養で留意すべき点を理解する。
日時
【Live配信受講】 2024年12月17日(火)10:30~16:30
【アーカイブ配信受講】 2025年1月7日(火)まで受付(配信期間:1/7~1/21)
受講可能な形式:【Live配信】or【アーカイブ配信】
※Live(Zoom)配信受講者には、特典(無料)として「アーカイブ配信」の閲覧権が付与されます。
セミナー趣旨
習得できる知識
本セミナーでは、バイオリアクターの基本から、容器・装置・操作の設計論の基本的事項を解説し、動物細胞への適用における注意点を述べる。本セミナーが対象とする技術の範囲は極めて広く、一日で全てをお伝えすることは難しいが、可能な限り平易にエッセンス・考え方に絞って講義する.ユーザーの立場から、どのように装置を使いこなすかという操作の基本事項を押さえて頂き、今後より深く学んで頂くきっかけとしてご理解・ご活用頂きたい。
セミナープログラム
1-1.バイオリアクターの活躍の場 ~醸造、発酵、環境浄化からバイオ医薬品、再生医療まで~
1-2.一般的なバイオリアクターの形状
・通気撹拌型
・気泡塔型
・固定化担体,固定化細胞の活用
・センサー,制御系
1-3.バイオリアクター運転の基本プロセス および操作上の注意点
・滅菌
・培地仕込み
・洗浄方法
・他
1-4.フラスコ培養とバイオリアクターのちがい
1-5.バイオリアクターにおいて大事な操作変数と各種制御の実装
1-6.バイオリアクターの基本的取り扱い
・バイオリアクターのメンテナンス
・バイオリアクターのコンタミ対策
・起こりがちなトラブルと対処法
・他
2.バイオリアクターに関わる反応の定式化と操作設計への活用
2-1.一次反応速度式の記述法
2-2.増殖速度論、殺菌速度論
・比速度(単位細胞当たりの速度)の概念を使いこなそう
2-3.回分培養操作
・増殖連動型
・増殖非連動型
・基質/生産物による阻害と解除
2-4.流加培養操作
2-5.連続培養操作
2-6.酸素供給速度論
・酸素移動容量係数
3.スケールアップの方法論、実際
3-1.スケールアップの指標
・撹拌動力
・液循環速度
・シェアストレス
・酸素供給速度
3-2.スケールアップの設計式
・物理的なスケールアップ指標
・生物側にも配慮した物理的指標
3-3.スケールアップの留意点
・不均一性
・液高さのあるリアクター
4.動物細胞の大量培養における注意点
4-1.動物細胞培養の実際、注意点
4-2.iPS細胞培養の実際、注意点
4-3.シングルユースリアクター
5.バイオ分離精製概論
・精製コストへの認識の重要性
・バイオの分離精製に困難性が伴なう要因
・分離精製の基本,操作に関わる設計式の基本
6.将来展望
・生体内環境を模倣した培養技術
・臓器リアクターの実現にむけて
□質疑応答□
セミナー講師
略歴
2001年3月 名古屋大学大学院工学研究科生物機能工学専攻博士後期課程修了 博士(工学)
2001年4月 生物系特定産業技術研究開発推進機構(BRAIN) 博士研究員
2002年7月 株式会社豊田中央研究所 バイオ研究室 研究員
遺伝子組換え酵母を用いた乳酸製造技術の開発に従事
2007年2月 同社 先端研究センター 長森研究グループ リーダ
骨格筋の組織工学,生体模倣培養,機能評価技術の開発を統括
2011年6月 大阪大学大学院工学研究科生命先端工学専攻生物工学コース 講師
ヒトiPS細胞集塊の効率的大量培養法の研究開発に従事
複雑骨格筋組織設計を目指した基盤技術開発に着手
2016年4月 現職
複雑骨格筋組織設計を目指した基盤技術開発に従事
抗体医薬を生産するCHO細胞の効率的培養技術の開発に従事
遺伝子組換え大腸菌を用いた芳香族化合物誘導体生産技術の開発に従事
バイオオイル生産微細藻類の効率的大量培養(光バイオリアクター)の開発に従事
[主な研究・業務]
微生物や動物細胞の培養工学
動物細胞の組織工学、機能的培養技術の開発
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