~インキ、ペーストの身になって考える「ペーストプロセス理論」の理解と実践~
・エレクトロニクス分野から加飾、工業印刷まで全てに適用できる、通用する高品質スクリーン印刷の理論と「標準」及び論理的実践方法 ・ノウハウの固まりと思われているスクリーン印刷にも有効な理論があり「標準」がある ・講師が実践と検証を繰り返し、実用性がある考え方として確立した「ペーストプロセス理論」とは ・高品質スクリーン印刷のほとんどの条件は適正化できる前提条件であり、「標準」化できる ・スクリーン印刷が過小評価されてきた理由である多くの思い込みと間違った常識を正します スクリーン印刷印刷の技術・プロセス・材料・アプリケーションに携わる方々はぜひ!
日時
2024年11月15日(金)23:59まで申込み受付中/※映像時間:約4時間30分収録日時:2024年3月25日視聴期間:主催者でお申込み受付後、10営業日(期間中は何度でも視聴可)
セミナー講師
(株)エスピーソリューション 代表取締役 佐野 康 氏
セミナー受講料
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55,000円( E-mail案内登録価格52,250円 )E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料2名で 55,000円 (2名ともE-mail案内登録必須/1名あたり定価半額27,500円)
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セミナー趣旨
スクリーン印刷は、その原理とメカニズムを正しく理解すれば、実は、最も安定した印刷工法です。なぜなら、スクリーン印刷は、版の上をゴム製のスキージが摺動し、版開口部からインキを押し出す原理だからです。この原理により、他の印刷工法にくらべ、厚いインキ塗膜を高い膜厚均一性で印刷する事が出来る大きな長所を有しています。これまで多くの方が、スクリーン印刷が「管理困難」であると思い込んでいたのは、じつは、多くの場合、スキージやインキ、スクリーン版の適正化が不十分だったからです。スクリーン印刷にも実践的な理論があります。インキ、ペーストの身になって印刷プロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が二十数年間のコンサル現場において、実践と検証を繰り返し実用性がある考え方として確立したものです。この考えは、エレクトロニクス分野のみならず、グラフィック、加飾、捺染、商業、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷プロセス実践のためであれば、すべてに通用できます。スクリーン印刷に対するこれまでの数々の先入観を一旦忘れ、論理的整合性の観点から検証いただければ、この理論の正しさが理解していただけると思います。これまでの対策での成功の理由も失敗の理由も明確に説明ができるようになります。この理論を正しく実践することで、スクリーン印刷の経験が少ない方でも、高品質印刷プロセスを構築することが可能です。かえって、未経験者の方が、先入観にとらわれずに短時間に目的を達成することが多いように思われます。印刷プロセスの適正化とは、先ず、スクリーン印刷本来の「あるべき姿」を達成するための多くの「前提条件」を適正化することです。適正化できていない場合は、その理由、原因を見つけ出し、根本原因から対策することです。「前提条件」が適正であれば、最終的にはインキ・ペーストの有する固有の印刷性能で印刷品質と印刷安定性が決定されます。そして、インキ・ペースト材料技術者は、適正化された「前提条件」に合わせ、機能を維持しながら、インキの印刷性能である「粘弾性」の見極めや適正化に注力できるようになります。本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの説明、そして、最近見いだされた「版離れ角度」と「版離れ力」の相関について解説します。次に、スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術とその「標準」、さらに、インキ・ペーストの印刷性能に影響する分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性を分りやすく解説します。また、加飾印刷関連での「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷と、新技術であるベタパターンでの「サドル」無し印刷技術についても紹介します。
習得できる知識
スクリーン印刷のほとんどの条件は適正化できる前提条件である。これまでスクリーン印刷が管理困難だと思われてきた大きな原因は、多くの思い込みと対症療法的な対策による間違った常識ためである。スクリーン印刷にも有効な理論があり「標準」がある。版離れは、スクリーン版の反発力だけでなく「版離れ角度」が大きく影響する。実質のクリアランスを変えないで「版離れ角度」の制御で、版離れ力を1.5倍に向上できるようになる。インキ・ペーストの印刷性能を細分化して正しく理解することが重要。低・中粘度インキの印刷性能向上には、メッシュの開口率を小さくすることが有効。トーンジャンプ」起きない「グラデーション」のスクリーン印刷技術の有効性。「サドル」の無いベタ印刷の実践方法。スクリーン印刷の8つの適用工法
セミナープログラム
はじめに ・スクリーン印刷の用語解説 ・スクリーン印刷に関して、間違った理解をしていませんか?1.スクリーン印刷とは? ・スクリーン印刷は、原理を知れば最も安定な印刷工法です! ・版とインキを適正化すれば、手刷りで30μmラインも印刷可能な工程能力 ・適正化できない最大の要因は、インキの印刷性能不足か不適正な版仕様 1-1.各種印刷工法の種類とインキの粘度範囲 ・各分野のスクリーン印刷でのインキの粘弾性は、適正化か? 1-2.スクリーン印刷は「特殊印刷」、だから印刷安定性が高い 1-3.現在のスクリーン印刷の多くは「技術限界」の50%以下のレベルを許容? ・正しい考えでの適正化で、大きな「伸びしろ」がある印刷技術2.「ペーストプロセス理論」の考え方の基本 2-1.印刷条件のほとんどは、予め適正化できる「前提条件」 2-2.スクリーン印刷では、先ず、「版離れ」の遅れを無くす事が最重要3.「コンタクト印刷」とは通常スクリーン印刷とは全く異なる印刷工法 3-1.「コンタクト印刷」の「時差版離れ」は、型抜きの「版剥がし」 3-2.≪新技術≫メタルマスクでの「同期版離れ」コンタクト印刷工法 3-3.≪新技術≫メタルマスクでの低粘度インキの定量塗布技術4.スクリーン印刷の4つのカニズムの理解 4-1.「ローリング」のメカニズム 4-2.「充てん・掻き取り」のメカニズム 4-3.「版離れ」のメカニズム 4-4.「レベリング」のメカニズム5.≪新技術≫「版離れ角度」制御による等クリアランス版離れ改善機構 5-1.印刷後半部での版離れ遅れ増加の原因は「版離れ角度」の漸減だった 5-2.従来ピールオフ動作では、実質クリアランス量の増加による不具合発生 5-3.等クリアランス+「版離れ角度維持」動作で、「版離れ力」1.5倍6.スクリーン印刷装置とスキージの重要性 6-1.印刷機の種類とスクリーン版 ・フラットベッド、曲面(シリンダー)、ロータリー印刷機 ・フラットベッドと曲面印刷機は同一仕様のスクリーン版を使用 ・ロータリー印刷機用の円筒形版はテンションの無いリジット版 6-2.印刷位置合わせの方法 6-3.スキージが最も重要な印刷パラメータの要素 ・最適なスキージの選択方法 ・斜め研磨スキージの効果 ・スキージエッジの面取り仕上げの重要性7.4つの印刷条件の適正化と「標準」 7-1.4つの印刷条件と印刷品質への影響 7-2.二通りの印圧設定方法 「押し込み」方式と「エアー圧」方式 7-3.印刷膜厚均一性と「適正印圧」の定義 7-4.スキージ角度、速度と「充てん力」との相関8.スクリーンメッシュとスクリーン版 8-1.ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩 8-2.スクリーンメッシュの「弾性変形」と「塑性変形」 8-3.スクリーンメッシュ開口率とインキの吐出性 ・低開口率25%メッキ処理メッシュのにじみ抑制効果 8-4.超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」 8-5.スクリーン製版工程の「コツ」 ポジフィルムとの密着と露光時間 8-6.低環境負荷の低溶剤臭のスクリーン版の洗浄作業 8-7.超高強度スクリーン版のコスト低減を実現する「高品質再生製版」の提案9.インキ・ペーストの印刷性能の理解 9-1.インキの分散安定性 9-2. 連続印刷中のインキの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化 9-3.インキと基板との濡れ性の影響 9-4.インキの粘性と弾性の理解 ・ベタ印刷でのメッシュ起因の気泡発生のメカニズムと対策10.≪新技術≫「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷 10-1.なぜ、スクリーン印刷でグラデーション印刷が困難と思われていたか? 10-2.「トーンジャンプ」を起こさない最適な網点形状 10-3.原理的に「トーンジャンプ」が発生しない網点仕様と製版技術11.≪新技術≫ベタ印刷での「サドル」解消方法 11-1.細線、中間ライン幅、ベタパターンでの印刷膜厚決定メカニズムの違い 11-2.スクリーン印刷の宿命とされていたベタパーンでの「サドル」現象 11-3.ベタ印刷での「サドル」不具合の解消方法12.高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法 12-1.印刷均一性を阻害する要因とその対策 12-2.印刷寸法精度を損なう要因とその対策 12-3.スクリーン印刷におけるその他の不具合対策 ・乾燥のメカニズムとその重要性 ・IR(遠赤外線)乾燥 ・静電気とインキの糸引き対策13.スクリーン印刷8つの適用工法と高品質スクリーン印刷の応用例 ・べた、ファイン、ドット、スルーホール、ビア埋め、落とし込み、積層印刷、 転写印刷・プリンテッドエレクトロニクス 銀ナノハイブリッドインキ 等