マイクロプラスチック問題の現状と関連企業の対応策及び解決策
開催日 | 13:00 ~ 16:00 |
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主催者 | 株式会社 新技術開発センター |
キーワード | 高分子・樹脂材料 汚染物質排出抑制技術 分析・環境化学 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | Zoomを利用したオンライン講座 |
マイクロプラスチックの基礎知識,本質,対処法,代替手段,環境化学をわかりやすく学ぶ!
マイクロプラスチックの課題は,生分解性プラスチックへの変更だけでは解決できません。現況から学会,企業の対応策をまとめ,解決策を模索し,進むべき道を解説します!
セミナー講師
林 誠一 氏林技術士事務所 所長技術士:化学部門
1972年 東京工業大学大学院博士課程修了(工学博士)1972年 東京工業大学工学部助教(~1982年)1973年 アメリカ オハイオ州立大学博士研究員(~1975年)1982年 日本化薬(株)入社(~2004年)1993年 技術士(化学部門)登録2004年 林技術士事務所開設 所長 現在に至る2011年 日本技術士会化学部会長(~2014年)2016年 NITE(製品評価技術基盤機構)客員調査員(~2017年)2017年 化学物質管理士登録現 日本技術士会化学部門 化学物質管理研究会 会長(一般社団法人)化学物質管理士協会 代表理事
著書これからの化学物質管理~広がりゆく化学物質管理の裾野~化学工業日報社(2020年9月発行)製造業における化学物質の環境・安全管理の手引新日本法規出版(2023年6月発行)共著
セミナー受講料
25,000円(消費税込)※テキスト代を含みます。
セミナー趣旨
プラスチックは紫外線,波などの影響で劣化,微小化し,マイクロプラスチック,ナノプラスチックと変化します。極微小化したマイクロプラスチック,ナノプラスチックは空中に浮遊したり,生物に取り込まれたり,様々な動きをすることがわかってきました。本講義では,マイクロプラスチック,ナノプラスチック問題の現状と世界各国の動向からアカデミア,企業の対応策をまとめ,解決策を模索し,進むべき方向を解説します。
受講対象・レベル
プラスチック製造企業人プラスチックを使用している企業人プラスチック処理業者環境管理,保全に携わっている企業化学物質管理責任者自治体職員マイクロプラスチックの本質と怖さを理解しようとする人と,その処理法を開発しようとする人SDGsに関心のある人
習得できる知識
知識:マイクロプラスチックの基礎知識,本質,現状,対処法,代替手段,環境化学考え方:プラスチックについてこれからなすべき考え方
セミナープログラム
1.はじめに・人類が生産したプラスチックは83億トン以上・環境中に捨てられたプラスチックはマイクロ化(微小化),ナノ化する・海に流れ出たプラスチックごみは推定年間800万トンで,それが外的要因(波や紫外線)で劣化,崩壊して微小化,陸から海に放出される時点で小さい細片状になっている問題(2017年国際環境保護連合報告書)と海底のマイクロプラスチック
2.マイクロプラスチックの定義・公式の定義はないが,多くの場合5mm以下,マイクロは10-6m,さらに微小なナノメートルサイズのプラスチックも存在する
3.マイクロプラスチックの種類・一次マイクロプラスチック(研磨剤,レジンペレット等)・二次マイクロプラスチック(大きなプラスチックが微小化)
4.マイクロプラスチックの発生源・一次マイクロプラスチックの量は年間150万トン(推定)・35% 合成繊維が洗濯などで小さく裁断されたもの・28% タイヤが摩耗したくず(タイヤのマイクロプラスチック摩耗粉塵は有毒物質,例えばPCBを吸着しやすい)これが今後の大問題・人工芝,都市塵,織物の摩耗・スラッジの使用からの農業流出,排水,処理プラントのプラスチック部品・カトラリー,歯ブラシ,カップ等の日常の家庭用品
5.マイクロプラスチックの分析・FT-IRにより成分測定・成分測定後,吸着している有毒物質の分析は,溶媒抽出し,シリカゲルカラムに通して不純物を取り除き,GC-MS分析・添加剤を測定する場合は,溶出溶媒で抽出し,GC-MS分析・起因物質に特定元素が含まれる場合は蛍光X線やSEM-EDS
6.マイクロプラスチックの問題点各国の事情・マイクロプラスチックの有害物質吸着・マイクロプラスチック中の有害添加物
7.マイクロプラスチックのリサイクルと課題・マテリアルリサイクルとサーマルリカバリー・3R(Reduce,Reuse,Recycle)・生分解性プラスチックは分解に要する時間をコントロールでき難い
8.企業の対応・化粧品業界(洗顔スクラブのマイクロプラスチック使用禁止→梅の種を粉砕し代替)等の対策・タイヤ業界(海に流れ込むタイヤ摩耗粉塵)・産業機械,電気電子メーカーにおける対応・他
9.新たな挑戦・酵素内包生分解性マイクロプラスチックの開発など・植物由来繊維
10.最後に・持続可能な環境のために(SDGs)◎ 質疑応答