★SOFCの原理、求められる材料、発電効率と耐久性の両立
★電気も水素も作れる可逆セルの開発状況と社会実装へ向けた課題に言及
セミナープログラム
<10:30〜14:30>※途中、昼休みを含む
1.SOFCの原理、セル作製プロセスと高性能化
群馬大学 佐藤 和好 氏
【本講座で学べること】
・SOFCの原理や構成部材に関する基礎知識
・原料粉末合成の基礎知識
・セル製造に必要な基礎知識
・電極特性評価の基礎知識
・高性能化のための電極設計手法
【講座概要】
固体酸化物燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell; SOFC)は高効率なエネルギー変換デバイスであり、将来的にはこれまでの定置型だけでなく、車載用電源等のモバイル用途への展開が期待されています。また、近年、SOFCのセル基本構成はそのままに、水素や一酸化炭素などを製造可能な固体酸化物電解セル(Solid Oxide Electrolysis Cell; SOEC)としての応用に注目が集まっています。これらのデバイスの高性能化ならびに高耐久化においては、原料の合成、スラリー調製、成形、焼成に至るセラミックスプロセスを理解し、これらを制御する必要があります。本セミナーでは、SOFCの基礎に始まり、原料粉末合成や微粒子のスラリー化の基礎を解説するとともに、具体的な液相法によるナノ粒子やナノコンポジット粒子の合成事例とSOFCへの適用に関する最新の研究について紹介します。
1.SOFCの基礎
1.1 SOFCの特徴と効率
1.2 SOFCの発電原理
1.3 SOFCの基本構成
1.4 電解質材料
1.5 カソード材料
1.6 アノード材料
1.7 SOFCの特性評価法
2.セルの作製プロセス
2.1 セル作製プロセスの概略
2.2 微粒子の液中分散の基礎
2.3 有機添加剤の役割と選択
3.原料粉末合成法とその特徴
3.1 ブレークダウン法とボトムアップ法
3.2 固相合成法
3.3 沈殿法
3.4 錯体重合法
3.5 噴霧熱分解法
3.6 水熱合成法
4.低温作動型SOFCの開発事例
4.1 低温作動型SOFCの開発課題
4.2 低温作動型SOFCのためのセル構造
4.3 NiO/Y0.15Zr0.85O1.93(YSZ)微粒子の微細混合・複合化によるアノード支持層の特性改善事例
4.4 共沈法を用いたNiO/YSZナノコンポジット粒子のワンポット合成とアノード特性
4.5 コロイドプロセスを用いたNiO/YSZナノコンポジット粒子の合成とアノードへの応用
4.6 Gd0.2Ce0.8O1.9(GDC)ナノ粒子分散液を用いたLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3(LSCF)/Gd0.2Ce0.8O1.9(GDC)ナノコンポジット粒子の合成とカソードへの応用
【質疑応答】
<14:20〜16:00>
2.可逆型固体酸化物形セルの開発動向と高性能化
九州大学 石原 達己 氏
【本講座で学べること】
・固体酸化物型燃料電池、電解セルの原理や特徴
・使用される材料や、必要な材料
・実験手法や今後の展望など
【講座概要】
現在、カーボンニュートラルへの強い要望から高効率に水素を合成可能な水蒸気電解や二酸化炭素の電解が注目されている。本セミナーではこのような固体酸化物電解セルでの中温電解の基礎と特徴をわかりやすく説明するとともに、現在の課題について、説明する。また酸化物型セルは、単に電解装置のみでなく、逆動作すると発電も行えることから、蓄エネデバイスとして可逆動作型セルについて紹介する。
1.はじめに
1.1 固体酸化物形セルの構成
1.2 水蒸気電解の意義
1.3 中温電解の基礎知識
2.酸化物形セルの基礎と構成材料
2.1 電解質材料
2.2 電極触媒
2.3 スタックの構造
2.4 セルの作製プロセス
3.固体酸化物セルの現状
3.1 水蒸気電解セル
3.2 CO2電解セル
3.3 CO2-H2O電解セル
4.可逆動作セル
4.1 可逆動作の意味
4.2 可逆動作セル開発の現状
4.3 課題と展望
5.課題と今後の展望
【質疑応答】
セミナー講師
1. 群馬大学 大学院理工学府 環境創生部門 准教授 博士(工学) 佐藤 和好 氏
2. 九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 教授 工学博士 石原 達己 氏
セミナー受講料
1名につき60,500円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込)〕
受講について
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