化粧品の海外規制動向の把握 ―各国規制の体系から届け出情報のガイダンス―
開催日 | 12:30 ~ 16:30 |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 化粧品・医薬部外品技術 医薬品・医療機器等規制 海外事業進出 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
化粧品規制の国際的なハーモニゼーションおよび各国における違いや改訂状況を把握!関連情報取得のための検索手順も併せて示します!
セミナー講師
K2ラーニング 代表 久保田 克彦 氏
■ご経歴1998年:ドイツの化学メーカーBASFドイツ本社で、樹脂ポリマー事業部のプロダクトマネジメント2001年:BASFアジア地域事業部(香港)で、パーソナルケア事業部の統括としてアジア各国のビジネスマネジメントとマーケティング (日本企業とのグローバル共同開発プロジェクト)2008年:日本に帰国後、BASFジャパンコーティング事業部の本部長としてビジネスマネジメント2015年:BASF 退職後、個人事務所 K2ラーニングを設立(主に業務委託アドバイザー活動)■ご専門・得意な分野マーケティング戦略の立案と実行:製品開発から販売までのビジネスマネジメントプロセスグローバル共同開発契約の締結と実行:グローバル企業と日本企業の協業ノウハウ・化粧品リーディングメーカーとの新規化粧品原料の共同開発・無機化学メーカーとの新規無機化粧品原料の開発と共同マーケティング提携■本テーマ関連のご活動JETRO:海外展開支援専門家事業のアドバイザー 2016年―2022年・化粧品企業の海外展開支援の一環で化粧品規制のガイダンスサポート業務・海外開拓支援事業の化粧品展示会COSMOPROF香港に参加企業へのサポートとセミナー講演・JETROと埼玉県合同の化粧品海外展開セミナー講演ハンズオン支援(業務委託契約)・横浜市の中小企業海外市場開拓支援事業でのアドバイザー :ベンチャー企業が開発した新規化粧品原料のアジア進出を支援(中国:化学品、化粧品規制な)2017―2018年年・中堅化粧品企業と海外化粧品規制対策の顧問契約 :化粧品の海外ビジネス展開のための化粧品規制のガイダンス支援と届け出書類の作成サポート 2018―2023年・海外新興企業(フランス・ドイツ)と日本市場ビジネス開拓支援アドバイザー契約2022年―2024年■関連領域のコンピテンス化粧品メーカーの海外ビジネス開拓サポート(ベンチャー企業から中堅メーカー)海外化粧品規制の把握と対策:・化粧品規制の国際ハーモニゼーション動向の把握:ICCR(化粧品規制協力国際会議)・世界主要地域の化粧品規制の把握:USA, EU, 中国, ASEAN, 韓国, 台湾など・各国の化粧品の届け出、登録プロセスの把握と対策(提出情報PIFや化粧品GMP準拠の対策)・各国規制に対応した処方(配合規制条件)と原料(ネガティブ・ポジティブリスト)の把握と対策・日本の化粧品規制準拠から海外規制対応への転換プロセスをガイダンス
セミナー受講料
1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。(開催1週前~前日までには送付致します)※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
- 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです→環境の確認についてこちらからご確認ください
セミナー趣旨
■前置き 政府機関(JETRO)で化粧品の海外展開のアドバイザー(始めはマーケティング支援)をしていた折、海外の化粧品規制が解らなくて困っているとの問い合わせを多くいただき、専門外ではありましたが、自学して行きついたのは各国の化粧品監督機関の規制サイトでした。 情報を読みこみ、整理するのに時間はかかりましたが、その経験を活かして化粧品メーカーの化粧品規制対策のアドバイザーを務めることができました。 化粧品メーカーのチームと協業した経験をもとに、セミナーを進められればと思っています。■セミナーポイント 化粧品規制の国際的なハーモニゼーションは進展しているものの、未だ各国で規制の違いは存在しています。 また消費者保護の観点から化粧品の安全性追求を目的として、各国の規制は随時改訂されています。 化粧品製品の開発では、最新の規制を理解するとともに将来の方向性を把握することが重要と考えます。 海外の化粧品規制の体系的な理解から始まり、各国の規制内容を把握するための検索手順と重要ポイントをお示しします。 最後に届け出書類の作成準備へのアドバイスをお示しします。
受講対象・レベル
・化粧品登録・届け出業務の担当者(品質管理担当者や薬事業務担当者:日本及び海外の化粧品申請書類の作成)・化粧品処方設計者:原料の選択から処方設計の担当者 他・輸出先の代理店・販売店との交渉担当者・化粧品ブランド・マーケティング担当者:(世界ブランドのコンセプト要件)
習得できる知識
・国際的な化粧品規制のハーモニゼーション推移と各国の規制枠組みがわかる・各国の規制監督機関サイトから自学ができる(最新の規制内容を知る手順がわかる)・化粧品原料・処方のデータベースの作成や見直し材料となる・化粧品届け出書類の作成準備ができる 他・化粧品ブランドマネジメントやマーケティング戦略の検討時に、情報提供できる・関係者(海外代理店、OEM供給先、原料メーカーなど)と規制に関連した、コミュニケーションを改善できる
セミナープログラム
1.化粧品規制の国際的な協調(ハーモニゼーション)の推移を知ることの意味 1-1.ICCR (International Cooperation of Cosmetic Regulation):化粧品規制の国際協調組織 1-2.Meetings 優先課題を知り将来の規制基準と方向性を検索2.世界各地域の規制:各国の化粧品規制監督サイトから各規制の構成と重要項目を検索 2-1.EU: 世界の化粧品規制協調をリードするEUの化粧品規制をフォローすることのメリット ・EC European Commission (欧州委員会) / Cosmetics 規則Regulation (EC) No 1223/2009 ―化粧品原料リスト:CosIng (Cosmetic Ingredients database): Annex II, III, IV, V, VI ―リスク原料プロダクトグループの規制:Nanomaterials, Fragrance allergens, CMR ―SCCS (Scientific Committee on Consumer Safety): 安全性評価組織による安全性レポート ・届け出手順:Cosmetic products notification portal (CPNP) 2-2.USA: EUともに影響力を持つFDAの化粧品規制と改正動向(MoCRA)に注目 ・FDA U.S. Food and Drug Administration / 化粧品法Titel 21: Food And Drugs / Chapter 9: ―化粧品法の改正:MoCRA (Modernization of Cosmetics Regulation Act of 2022) ―化粧品原料の安全性評価:CIR (Cosmetic Ingredients Review) 安全性レポート、制限リスト ・届け出手順:VCRP (Voluntary Cosmetic Registration Program) の改訂 2-3.中国:ICCRに参加していない、独自の規制体系(CSAR 2021)と頻繁な改訂内容を検索 ・中国 国家薬品監督管理局 NMPA (National Medical Products Administration) ―化粧品監督管理条例 (CSAR) Cosmetic Supervision and Administration Regulation) ―化粧品の安全性技術規範2021・使用済み化粧品原料目録2021(既存原料リストと新規原料の登録) ―化粧品の適正製造基準(化粧品GMP) ・届け出手順:オンラインプラットフォーム (2021) 2-4.ASEAN:10か国が承認にしているACDの基本規制や基準を検索 ・ACD (ASEAN Cosmetic Directive): EUの規制を模倣し、2008年1月に発効 ―規制のガイドライン: Appendix: Labelling, PIF, GMP, Contamination guidelinesなど ―原料の規制リスト: Annexes II, III, IV, VI, VII ・各国の監督規制サイト:シンガポール、マレーシア、タイ 2-5.台湾:日本の規制の影響を受けながらも国際化する動向を検索 ・台湾 衛生福利部食品薬物管理署Taiwan Food and Drug Administration ―化粧品衛生安全管理法 / 施行規則 ―化粧品製品情報ファイル(PIF)・化粧品適正製造基準(cGMP)・化粧品制限成分リスト ・届け出手順:化粧品登録プラットフォーム 2-6.韓国:日本の規制の影響を受けながらも国際化する動向を検索 ・韓国 食品医薬品安全省Korea Ministry of Food and Drug Safety ―化粧品法 / 化粧品法施行令 / 化粧品法施行規則 (告示) ―化粧品の安全基準の改訂:禁止原料・制限成分リスト・化粧品の製造及び品質管理の基準(cGMP) ・届け出手順:化粧品の電子請願窓口 2-7.他国の規制監督サイトを検索:インド・ブラジル3.化粧品届け出(Notification)制度での主な届け出書類・データを検索 3-1.PIF (Product Information File) 化粧品製品情報ファイル ・EU: Regulation (EC) No 1223/2009 Chapter III Article 11 (他国のベンチマーク) ・ASEAN:ACD (ASEAN Cosmetic Directive) Appendix (EUの模倣) ・その他:中国、台湾など 3-2.パッケージとラベルに関する規制を検索 ・EU:Regulation (EC) No 1223/2009 Chapter VI Article 19 Labelling ・US FDA: Fair Packaging and Labeling Act (FPLA)、Cosmetic Labeling Guide4.安全性が危惧されている原料に対する規制の動向(EU、US FDA、REACH規制)を検索 4-1.PFAS 4-2.アレルギーリスクのある原料 (香料、Hair Dyes) 4-3.ナノマテリアル(Nanomaterial) 4-4.マイクロプラスチック (Microplastic / Microbeads)5.その他関連する重要規制を検索 5-1.IFRA (The International Fragrance Association):国際的香料業界の組織(世界24か国からメンバー参加) ・IFRA Standards: 最新の規制基準・香料原料の制限リスト 5-2.REACH 規則(化学物質)とEU化粧品規制(化粧品原料)の関連 ・ECHA (European Chemical Agency: 欧州化学機関):化学物質の安全管理(REACH規則やCLP規則)6.影響力のある化粧品業界:役に立つ情報を検索 6-1.USA (The Personal Care Products Council: PCPC):INCIネームの登録組織 6-2.EU (Cosmetics Europe: The Personal Care Association):化粧品規制ガイドライン文献 6-3.韓国:Korea Cosmetic Association (KCA):韓国メーカーの海外ビジネス展開を支援情報あとがき.化粧品の海外輸出をスムーズに進めるために準備しておきたいこと 1.規制を知る 2.化粧品のフォーミュレーションを検証する 3.配合原料の情報(SDSなど)を確認する 4.パッケージ・ラベルを検証する 5.届け出書類(ドラフト)を作成してみる<質疑応答>