高周波・ミリ波材料の基礎・評価方法とBeyond5G/6Gに向けたアンテナ・基板材料の開発動向およびカバレッジ拡張に向けた取り組み【LIVE配信・WEBセミナー】

高周波・材料ミリ波の基礎・評価方法とBeyond5G/6Gに向けたアンテナ・基板材料の開発動向およびカバレッジ拡張に向けた取り組みについて解説!

■注目ポイント
★サブテラヘルツ帯に至るまで有機材料で最高レベルの低誘電率、誘電正接を持ちながら他材料との接着を実現する有望な基板材料である接着性フッ素樹脂を紹介!

セミナープログラム

【第1講】 フッ素系樹脂複合基板を用いたミリ波帯アンテナ・光融合デバイス
【時間】 10:30-11:45
【講師】三重大学 工学研究科 / 教授 村田 博司 氏

【講演主旨】
次世代無線(Beyond5G/6G無線) 通信システムは、2030年代の実用化が有力視されており、国内外において研究開発競争が活発化しています。Beyond5G/6G 無線では、搬送波周波数の高周波帯(ミリ波・テラヘルツ波帯)への移行とともに、空間多重通信、ビームフォーミング、端末位置推定などの新しい無線技術の導入がポイントになっています。特に、低遅延性と多数端末同時接続性の実現には、電波・光融合技術の導入が不可欠です。また、ミリ波・テラヘルツ波を用いた高性能レーダーにおいても、電波・光融合技術が注目を集めています。本講では、Beyond5G/6G無線へ向けた電波・光融合システムの動向と、低誘電率フッ素樹脂基板を用いた電波・光融合デバイスについて紹介します。大型研究プロジェクトで実施した5G無線通信・ミリ波レーダー実験についても紹介します。

【プログラム】
1.はじめに

 1-1.  Beyond-5G無線の動向 ~ミリ波・テラヘルツ波へ~
 1-2.  ミリ波・テラヘルツ波通信/レーダーと電波・光融合技術
2.電波・光融合技術
 2-1.  光ファイバ無線
 2-2.  電波と光との共通点・相違点
3.電磁界シミュレーション
 3-1.  3次元電磁解析のポイント
 3-2.  低誘電率フッ素樹脂複合基板による高性能化
4.電波・光融合機能デバイス
 4-1.  平面アンテナと光変調器の集積化
 4-2.  無線SDM信号分離デバイス
 4-3.  光SSB変調デバイス
5.むすび
【質疑応答】

【キーワード】
Beyond 5G, 6G, 空間多重通信, SDM, SSB変調, 光ファイバ無線

【講演のポイント】
講演者は、独自の着想・アイデアを用いた無線・光融合デバイスを数多く開発しています。また、これらのデバイスを中核として、複数の国プロを受託した実績があります。講演では、最新の無線・光融合技術について解説します。

【習得できる知識】
・Beyond 5G無線
・平面アンテナ
・光変調器
・光ファイバ無線


【第2講】 高速高周波用プリント基板材料の開発動向
【時間】 12:45-14:00
【講師】AGC株式会社 化学品カンパニー 機能化学品事業本部 応用商品開発部 用途開発グループ / グループリーダー 森野 正行 氏

【講演主旨】
プリント基板用の材料選択において、高周波信号の伝送損失が小さい低損失材料が注目を浴びている。その中でもフッ素系材料、特にフッ素樹脂は、比誘電率と誘電正接が小さい材料として知られている。しかし従来のフッ素樹脂はその不活性な性質により、他材料との接着・分散などの複合化が困難であり、回路基板としては一部の用途への適用に限られていた。また回路基板の電気特性、機械特性などを調整するために様々なフィラー材料が用いられるが、電気信号の高周波化が進む現在、低誘電性と機械強度を兼ね備え、さらに配合時に良好な分散性を有するフィラー材料が求められている。
このような状況下、AGCでは独自のフッ素樹脂設計技術により、接着性や分散性を有するフッ素樹脂、Fluon+TM EA-2000と低誘電シリカフィラーを開発した。これら材料を他の回路基板材料と多様な形で複合化することにより、フッ素樹脂・低誘電シリカの電気特性と他材料の機械特性を補い合った、B5G/6G周波帯に適した基板材料の実現が可能となる。
本講座では、まずB5G/6G回路基板材料の要求性能について述べた後、AGCのFluon+TM EA-2000および低誘電シリカフィラーの高周波回路基板への適用法とその性能について詳述する。

【プログラム】
1. B5G/6Gの要求機能と部品材料への期待
2. 接着性フッ素樹脂 Fluon+TM EA-2000 のご紹介
 2-1.    EA-2000の基本特性
 2-2.    B5G/6G市場への低損失材料構成、FPCへのアプリケーション例
 2-3.    リジッドPCBへのアプリケーション例
 2-4.    伝送損失評価・シミュレーション
3. 低誘電シリカフィラーのご紹介
4. 総括・今後の展望
【質疑応答】

【キーワード】
低損失材料、フッ素樹脂、低誘電シリカ、低粗度銅箔

【講演のポイント】
• AGCの接着性フッ素樹脂はサブテラヘルツ帯に至るまで有機材料で最高レベルの低誘電率、誘電正接を持ちながら、他材料との接着を実現する有望な基板材料である。
• AGCの低誘電シリカは分散しやすく、特に中空シリカは高強度を兼ね備え、プリント基板の低誘電化と機械特性の両立に貢献する。

【習得できる知識】
・高周波信号の伝送損失を低減するための材料選択の重要性
・フッ素樹脂の比誘電率と誘電正接の特性、および従来のフッ素樹脂の接着性や分散性の課題
・AGCが開発したFluon+TM EA-2000の特性とその高周波回路基板への適用法
・AGCが開発した低誘電シリカフィラーの特性とその高周波回路基板への適用法



【第3講】 ミリ波通信モジュール用基板材料及びパッケージング技術
【時間】 14:10-15:25
【講師】株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 デバイスセンター ネットワーク技術開発部/プリンシパルリサーチャー 須藤 薫 氏

【講演主旨】
ミリ波通信用モジュールの開発において、マイクロ波帯と比べると配線やアンテナの損失が非常に大きくなるため、損失の低い基板選定、配線の短い構造(パッケージング技術)の2点が重要となる。基板選定に関して、誘電体損失は勿論であるが、表皮効果を加味した導体損失が重要となる。パッケージング技術に関して、アンテナとRF-ICの配線距離を短くして損失を低くする構造や広カバレッジが可能となる特殊なアンテナ構造を紹介する。本講演ではコスト、量産性を加味してミリ波通信用モジュールの開発に必要な技術紹介を行う。

【プログラム】
1.はじめに

2.5Gミリ波通信モジュールの技術
3.パッケージング技術
4.アンテナ技術
 4.1 広カバレッジ設計
 4.2 広帯域技術
5.材料技術
 5.1 基板材料
 5.2 導体表面粗さ
6.ミリ波評価技術
7.6Gに向けた取り組み
8.まとめ
【質疑応答】

【キーワード】
5G, B5G, 6G, ミリ波,アンテナ,パッケージング技術,モジュール

【講演のポイント】
B5G/6Gに向けたミリ波通信モジュールの実際の開発例を示しながら、技術のポイントを解説する。

【習得できる知識】
ミリ波通信モジュールに必要な基板材料の情報
ミリ波通信モジュールを実現するパッケージング工法に関する情報



【第4講】 高周波対応材料における各種電気特性評価 ~低損失・低誘電材料の開発に向けた測定技術とは~
【時間】 15:35-16:50
【講師】宇都宮大学 工学部 基盤工学科 情報電子オプティクスコース / 准教授 清水 隆志 氏

【講演主旨】
5GやBeyond5G・6G、コネクテッドカーなどに代表される次世代システムの実現に向けて、ミリ波帯が脚光を浴びています。一方で、ミリ波帯は、マイクロ波帯よりも周波数が高いため、回路材料となる導体や誘電体に起因した損失が増加し、回路実現を困難にします。このため、使用する周波数帯域において精度良く材料評価し、設計者が望む特性を有する高周波材料をいち早く提供することが重要です。本講演では、次世代高周波回路に求められる低損失・低誘電材料の開発に向けた電気特性の測定技術を中心に、高周波回路との関係や応用例などに関して紹介いたします。

【プログラム】
1.高周波化が進む次世代無線システム
2.高周波対応材料の応用先
 2.1高周波対応材料の使われ方
    2.2材料定数と高周波回路の関係
    2.3高周波回路への応用例
3.材料評価技術
    3.1材料評価技術の分類
    3.2低損失材料の評価技術
    3.3導体材料の評価技術
4.まとめ
【質疑応答】

【キーワード】
1.誘電体材料、比誘電率(Dk)、誘電正接(Df)
2.マイクロ波・ミリ波回路
3.無線技術

セミナー講師

第1部  三重大学  工学研究科 / 教授  村田 博司 氏
第2部  AGC株式会社  化学品カンパニー 機能化学品事業本部 応用商品開発部 用途開発グループ / グループリーダー  森野 正行 氏
第3部  株式会社村田製作所  技術・事業開発本部 デバイスセンター ネットワーク技術開発部
            /プリンシパルリサーチャー  須藤 薫 氏
第4部  宇都宮大学  工学部 基盤工学科 情報電子オプティクスコース / 准教授  清水 隆志 氏

セミナー受講料

【1名の場合】60,500円(税込、テキスト費用を含む)
  2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。


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開催日時


10:30

受講料

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開催場所

全国

主催者

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