
パワーエレクトロニクスの性能を最大化! 磁気デバイスの基本・設計・開発の最前線について詳解!
■本講座の注目ポイント
★磁気デバイスはパワーエレクトロニクスを支える基幹部品のひとつですが、パワエレ回路の高付加価値化を実現する上では極めて重要な部品です。ただし、その設計となると材料・素子・そして動作する回路を包括して考える必要があり、単一の業界では難易度は高く、さらに扱う物理領域では電気・磁気・熱など複数にまたがり、技術的な難易度は高いです。本セミナーでは基本から応用まで、パワーエレクトロニクス技術者はもちろんのこと、これからパワーエレクトロニクスをはじめる技術者・研究者にも徹底的に学習頂けるように基礎から解説いたします。
セミナー趣旨
パワーエレクトロニクスは電動化される移動体分野、情報通信分野、再エネ・エネマネなどのエネルギー分野など、活用の幅が幅広く、今後も市場が増加していく。市場は急速に拡大し、技術革新のスピードも加速する中、パワエレの性能を左右する「磁気デバイス」が今、注目されています。「磁気デバイスがパワエレ回路のボトルネック…」そんな課題を抱える技術者もおられることかと存じます。本セミナーでは、パワエレ回路における磁気デバイス(インダクタ・トランス)の役割と重要性を、基礎から丁寧に解説します。設計・開発における課題を克服し、性能を最大化するための磁性材料応用・応用設計技術、実装法、シミュレーション技術を徹底解説します。
習得できる知識
・パワエレ分野における材料・素子・回路・システムの各階層の基本と最新動向
・電力変換器に用いられる回路・半導体・磁気部品(インダクタ・トランス)の基本
・パワエレ回路における先進磁気部品応用技術(高密度化・高放熱化・ノイズ抑制)
セミナープログラム
1.パワーエレクトロニクス用磁気部品の技術動向
(1)車載用パワエレ応用
(2)情報通信分野のパワエレ応用
2.パワエレ用インダクタ、トランスの基本と磁性材料
(1)パワーエレクトロニクス回路の基本(DC/DCコンバータを例として)
(2)電力変換用インダクタ・トランスの基本
(3)パワーエレクトロニクスにおける磁性材料の基本
(4)磁気回路法の基本・設計方法・実験結果
(5)半導体高周波駆動による磁気部品の小型化原理
3. 電力変換器用磁気部品の統合化による高電力密度化技術
(1)インダクタ応用技術
(2)トランス応用技術
4. 半導体の高周波化による高電力密度化とその課題・対策
(1)伝導ノイズ対策の重要性と磁気部品による効果的な対策法
(2)磁気部品の高放熱化技術
5. 磁性材料特性を内包したフロントローディング設計技術/シミュレーション技術
(1)フロントローディング設計とそこで利用するモデル構築の重要性
(2)磁性材料の直流重畳特性や温度依存性を考慮したモデリング技術(電気・磁気・熱の連携Sim)
6. まとめと今後の展開
質疑応答
【キーワード】
電気自動車、ハイブリッド自動車、移動体電動化、情報通信分野、高電力密度化、単位システム当たりでの省資源化、シミュレーション、複合物理領域、高放熱化、フロントローディング、磁性材料、磁気部品(インダクタ・トランス)
セミナー講師
名古屋大学 未来材料・システム研究所 准教授 今岡 淳 氏
略歴
2013年 3月島根大学大学院総合理工学研究科博士前期課程修了 。
2013年 5月より株式会社パワエレアカデミー(島根大学発ベンチャー企業)の立ち上げサポートとして教育関連の事業、受託評価 (ノイズ評価、回路設計、磁気部品設計)、地域振興事業などに参画 。
2014年 4月から2015年9月まで日本学術振興会特別研究員DC2着任 。
2015年 9月島根大学大学院総合理工学研究科電子機能システム工学専攻 早期修了(博士工学) 。
2015年10月から九州大学大学院システム情報科学研究院電気システム工学部門の助教に着任 。
2018年 4月から名古屋大学大学院 電気工学専攻助教に着任、現在に至る。
研究・業務
現在の研究はパワーエレクトロニクス全般(具体的には電力変換器用インダクタ・トランスの小型化・高効率化設計手法、回路技術、非線形磁性材料のモデリング、損失解析、シミュレーション技術、スイッチング電源のノイズ解析・低減、制御技術)に従事。
IEEE (IAS、PELS、IE、Magnetic Society)、電気学会、電子情報通信学会、パワーエレクトロニクス学会の各会員。
複数の企業と共同研究を実施している。
セミナー受講料
【1名の場合】45,100円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
受講料
45,100円(税込)/人
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