「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの イノベーションと企業家精神を読んだら」岩崎夏海著

投稿日 2016/11/23

本書は、言わずと知れた「もしドラ」の続編で、「もしイノ」と略して呼ばれるようです。

正直先日の交流会で著者の講演を聞かなければ、読み損ねていたかもしれないのですが、当社の英語名称が「Industrial Innovation Institute Inc.」である以上、このイノベーション関連書(?)を読む必然性があります。ちなみに講演会の内容は、日本国民全体の意識イノベーションを求める至極まっとうな内容でした。

前作に比べてドラッカー書からの引用が多く、解説風の記述も多いように思われました。一方野球部を題材にしているにも関わらず、小説全体の3分の2くらいまで行かないと野球をする部員は現れないという変わった構成です。

そして後半の野球試合は前作同様に荒唐無稽というべきですが、前半の一般常識をことごとくひっくり返す一連の活動は、さすが秋元康氏と共にAKB48を企画した著者だけあって予定調和を裏切り続けます。
ここまでやって初めてイノベーションであると気づかせてくれるところが本書の価値だと思いました。

革新的な新製品、あるいは業務の革新を命じられて手の付け所に困っているあなたに絶賛おススメの一冊です。