「日本品質で世界を制す」遠藤功著

投稿日 2017/11/16

本書はローランド・ベルガー日本法人会長であり、企業戦略論で名高い著者による「日本品質」論です。

近年日本製造企業による品質問題が多いように感じますが、その原因を筆者は、(1)製品技術の高度化、(2)見えないソフトウェア比重の高まり、(3)日本の常識が通じないグローバル調達、生産の拡大などと分析し、工程の見える化、分散管理などで対策するとともに、問題が発生した際の初動対応重要性を指摘します。

また、問題を起こさないために機能品質を高めるだけでなく、物語性、稀少性、機微性といった「情緒的品質」を高めて世界に攻め込むべきと主張します。

さらには全社的品質管理TQMを、部署間の有機的な連携で