「続・技術者の意地」長谷部光雄著

投稿日 2015/08/21

本書は品質工学の有効性を小説風に解説して好評を博した「技術者の意地」の続編です。前作では仮想メーカーの開発現場を舞台に、多くの技術屋が「あるある」風に抱える開発設計の問題をステップを追いながら解決していく物語でした。

この続作では、製造工場の中国移設を計画中の組織が日本と中国の生産現場の違いを検討する中で品質工学を学びながら、技術の本質を理解していく課程をやはり小説形式で解説していきます。

底流には市場問題を設計開発段階で未然防止する品質工学と、作業基準を守る事で問題発生を防止する品質管理の融合という重いテーマがありますが、「あるある」の例話に乗せられてすーっと理解できるところが嬉しいところです。

設計と製造の狭間で悩めるあなたにおススメの一冊です。