「思考 日本企業再生のためのビジネス認識論」 井関利明/山田眞次郎 著

投稿日 2014/03/04

本書はソーシャルマーケティング、ライフスタイルからワインまで守備範囲の広い文科系の慶応大学名誉教授井関氏と、工学の世界から起業支援に進んだ山田氏が、MONOの会議室で400時間に渡って議論した100万字を文字起こしして分類し、最終的に18万字420ページに集約して完成したものです。

ここでは戦後のビジネスパラダイムを以下の3つに分類しています。
(1)一方通行の技術革新パラダイム
(2)I&C革命で可能となった作り手と受け手の双方向パラダイム
(3)SNSを使った多対多の協働パラダイム

日本はすでに第2のカーブで世界の先頭集団から周回遅れとされましたが、今からでも第3の波を捕える努力をすべきと結論付けています。さらにそのための方策として「物語」性を評価軸にするという提言が、私の最近の思考法とも同期して興味深く読み進むことができました。