フラットパネルディスプレイ(FPD)の潮流と支える周辺技術
構成
A4判・並製・254頁・カラー
分野
固有技術 > 電気・電子技術
制作
価格
88,000円 (税抜 80,000円) 1点 在庫あり
商品説明
発行:2020年12月18日
本書の特徴
➢ ディスプレイの第一人者がFPDの最新潮流とそれを支える周辺技術に関してSID2020の注目技術を中心に紹介!
➢ SID2020 のトピックスを理解する上で必要な基礎・基本から解説!
➢ Society 5.0 および 5G とFPD の関係をわかりやすく説明!
➢ ディスプレイ以外への応用、入力センサーや X 線ディテクタなどの開発動向を紹介!
➢ 全ページカラーで掲載の豊富な写真や図によるわかりやすい解説!
= 刊行にあたって =
「FPDの潮流と支える周辺技術」と題した本書は次の章から構成される。
第1章 Society 5.0 とディスプレイデバイスの潮流
第2章 高精細・高フレームレートFPDにかかせないIGZO-TFT
第3章 OLEDの発光材料
第4章 フリーフォームディスプレイと周辺材料
第5章 新規ディスプレイと周辺部材
本書の目的は、大きく分けて以下の3点である。
(1)Society 5.0および5GとFPDの関係を理解し、応用デバイスの開発及び実用化につなげる
(2)SID2020のトピックスを理解する上での基本事項を取得し、ビジネスに生かす
(3)ディスプレイ以外への応用として入力センサーやX線ディテクタの開発動向を取得
本書が読者諸賢にいささかでも役立つなら著者の喜びとするところであり、同時に本書の内容について諸賢各位に御叱責をお願いする次第である。
鵜飼 育弘
内容紹介
第1章 Society5.0とディスプレイデバイスの潮流
1. Society5.0および第5世代移動通信システム(5G) とディスプレイデバイス
1.1 Society5.0と第5世代移動通信システム(5G)
1.2 全世界のトラフィックの予測
1.3 人間の五感とディスプレイ
1.4 光とその測定法
1.4.1 光受容器としての眼球
1.4.2 可視光の定義とその感度
1.4.3 測光量の定義と単位
1.4.4 色の3原色と表示系
(1) 色の3原色
(2) 表色系
1.5 ディスプレイデバイスの定義
1.6 著者所見
参考文献
2. SID2020 基調講演
2.1 はじめに
2.2 基調講演1
2.3 基調講演2
2.4 基調講演3
2.5 基調講演4
2.5.1 65”8K4k ゼロベゼル TFT-LCD
2.5.2 マイクロLED
2.5.3 超高リフレッシュレートTFT-LCD
2.5.4 医療用デバイス
(1) 医療用ディスプレイ
(2) X線センサー
2.6 著者所見
3.FPDと製造技術の新展開
3.1 はじめに
3.2 ディスカッション
3.3 代替応用
3.3.1 X線センサー
3.3.2 液晶アンテナ
3.3.3 ファンアウトパネルレベルのパッケージ
3.4 ミニおよびマイクロLED
3.5 Q NED
3.6 まとめ
3.7 著者所見
参考文献
4. SID2020 展示
4.1 はじめに
4.2 BOE
4.2.1 Mini LEDとDual Cell構造によるTFTLCD
4.2.2 印刷OLED
4.2.3 ローラブル、フォーダブル OLED
4.2.4 ゲーム用ディスプレイ
4.2.5 AR/VR
4.3 LD Display
4.3.1 車載用OLED
4.3.2 フォームファクタ革新ゾーン
4.3.3 VR/3D用ディスプレイ
4.4 著者所見
第2章 高精細・高フレームレートFPDに欠かせないIGZO-TFT
1. 駆動方式とTFTへの要求性能
1.1 アクティブマトリックス駆動方式
1.2 フレーム反転駆動
1.2.1 フィールドスルー現象と対策
1.2.2 フレーム反転方式
1.2.3 コモン電極
1.3 表示容量とTFT 特性
参考文献
2. 動画応答時間MPRTと「ぼやけ」
2.1 インパルス表示とホールド表示
2.2 TFT-LCDの動画ぼやけ(motion blur)
2.3 オーバードライブ駆動技術
2.4 黒挿入駆動と倍速駆動
2.5 MPRTと動画ぼやけ
参考文献
3. LTPSのオン電流と同等の高品質IGZO-TFTの開発
3.1 はじめに
3.2 IGZOおよびn-LTPSTFT製造プロセスIGZO TFT
3.3 結果と考察
3.3.1 TFTの性能
3.3.2 TFTのバイアスストレスの信頼性
3.4 まとめ
3.5 著者の所見
参考文献
4. IGZO成膜装置
4.1 はじめに
4.2 酸化物半導体TFT
4.3 著者の所見
参考文献
第3章 OLEDの発光材料
1. 深紅近赤外OLED
1.1 はじめに
1.2 新規ドーパントを含む深赤色OLED
1.3 高効率で長寿命の近赤外線OLED
1.4 まとめ
1.5 著者の所見
参考文献
2. インクジェット印刷によるトップエミッションOLED
2.1 はじめに
2.2 OLED生産技術
2.3 IJPによるRGBボトムエミッションのデバイス性能
2.4 トップエミッションにおけるデバイス感度
2.5 JPによるRGBトップエミッションデバイス性能
2.6 議論と結論
2.7 著者の所見
参考文献
3. OLED用プロセス材料
3.1 はじめに
3.2 プラットフォームポリマー
3.3 p-ドーパント
3.4 インク形成
3.5 RGBデバイス性能
3.6 まとめ
3.7 著者の所見
参考文献
第4章 フリーフォームディスプレイと周辺材料
1. 30インチ4KローラブルOLEDディスプレイ
1.1 はじめに
1.2 背景
1.3 バックプレーン技術
1.4 OLED蒸着技術
1.5 動画品質の向上
1.6 ロールアップ機構
1.7 まとめ
1.8 著者所見
参考文献
2. ポリイミド基板を備えたカバーガラス付き超額縁液晶ディスプレイ
2.1 はじめに
2.2 シートLCDの構造
2.3 超狭額縁LCDの構造
2.3.1 超狭額縁LCDの概念
2.3.2 超狭額縁LCDの構造
(1) 偏光板
(2) 曲げコンポーネントの中立面の制御
2.3.3 超狭額縁LCDのプロトタイプ
2.4 結論
2.5 著者の所見
参考文献
3. EPDタイリング評価
3.1 はじめに
3.2 背景
3.3 電子タイルの位置
3.4 e-Tileの具体的な計算
3.4.1 観察距離
3.4.2 画素数の計算
3.5 シミュレーション画像の主観評価
3.6 e-Tileの実用的なプロトタイプ
3.7 まとめ
3.8 著者の所見
参考文献
4. 極薄ガラスの量産技術
4.1 はじめに
4.2 目的と背景
4.3 超薄板ガラスのプロセス開発
4.3.1 成形技術の開発
4.3.2 切断技術の開発
4.3.3 巻取り技術の開発
4.4 まとめ
4.5 インパクト
4.6 著者の見解
参考文献
5. 日東電工複合フィルム
5.1 はじめに
5.2 背景
5.3 超薄ガラスのポリマー強化
5.3.1 曲げ試験
5.3.2 突き刺し試験
5.4 樹脂フィルムと極薄ガラス間の破壊メカニズム
5.5 ロール・ツ・ロール(R2R)プロセスを使用した極薄ガラスと樹脂複合材料の製造
5.6 結論
5.7 著者の所見
参考文献
6. 5µm厚超薄型低位相差フィルム
6.1 はじめに
6.2 背景
6.3 実験
6.3.1 UTTFおよび機能層の準備
(1) 超薄転写フィルム(UTTF)
(2) ガスバリア層
(3) 透明導電層
6.3.2 UTTFの特性
(1) 物理特性
(2) 耐溶剤性
(3) 機械的性質
(4) OCAに対する接着性
6.4 結果と考察
6.4.1 光学フィルムとしての物性
6.4.2 熱特性
6.4.3 OCAへの接着
6.4.4 機械的特性とフレキシビリティ
6.4.5 曲げ可能なデバイスの基板としてガスバリアまたは透明導電層でコーティングされたUTTFのデモ
6.4.6 OLEDディスプレイ構成部材としてのフィルム特性
6.5 まとめ
6.6 著者の所見
参考文献
7. OLEDデバイス用高透明粘着封止フィルム
7.1 はじめに
7.2 背景
7.3 実験
7.3.1 PSAの設計と準備
7.3.2 バリア能力の測定
7.3.3 水蒸気透過試験
7.3.4 Caフィルム収縮試験(Caフィルム試験)
7.4 結果と考察
7.4.1 PSAバリア能力の評価
7.4.2 PSAの特性
7.4.3 OLED信頼性テスト
7.5 まとめ
7.6 著者の所見
参考文献
第5章 新規ディスプレイと周辺部材
1. 世界最小マイクロOLEDプロジェクター
1.1 はじめに
1.2 従来技術の課題と対策
1.3 自発光プロジェクターデバイスの設計パラメータ
1.3.1 Siバックプレーン設計パラメータ(画素と回路)
1.3.2 OLED設計パラメータ(多層発光層によるマイクロキャビティ共振効
果)
1.3.3 マイクロレンズ設計パラメータ(マイクロレンズによる光発散角の制御)
1.3.4 投影レンズとMLアレイの共同設計
1.4 世界最小のM-OLEDプロジェクションデバイス
1.5 おわりに
1.6 著者の所見
参考文献
2. 超高精細マイクロOLED
2.1 はじめに
2.2 背景
2.3 CAAC-IGZO FETの特性
2.4 CAAC-IGZO FETを備えた5291-ppi OLEDディスプレイ
2.5 今後の取り組み
2.6 結論
2.7 著者の所見
参考文献
3. マイクロLED製造プロセス
3.1 はじめに
3.2 背景
3.3 V-Technologyの開発計画と現状
3.4 Micro LED
3.4.1 量産用Micro LEDの開発
3.4.2 光源としての紫外線マイクロLED
3.5 レーザーリフトオフ(LLO)
3.5.1 Partial and Selective Laser Lift Off
3.5.2 Partial and Selective Laser Lift Offの例
3.5.3 LLOの不良解析
3.6 Galvano mirror assisted Flash on the Fly.(GFOF)
3.7 Roll Transfer and Bonding Technology
3.7.1 ロールトランスファー・システム
3.7.2 Transferの結果
3.8 Bump Penetration Electric Bonding(BPEB)
3.8.1 BPEB工程
3.8.2 Bump形成とMicro LED
3.8.3 Mass Transferring and Direct Bondingの可視化
3.9 無機蛍光体による色変換層の開発:MCFC(metal coated deep fluorescent cell)
3.9.1 metal coated deep fluorescent cell:MCFC
3.9.2 蛍光材料
3.9.3 量子ドット(Quantum Dot (Q.D.))
3.9.4 色再現範囲
3.9.5 Color Conversion Layerの形成ProcessとArrayとの結合
3.9.6 LLOのAlignmentのずれによる継ぎ“むら”の発生
3.10 Micro Si Chip Backplaneの開発
3.11 著者の所見
参考文献
4. アンチグレアカバーガラスの光学特性のディスプレイモジュール構成依存性
4.1 はじめに
4.2 距離に対するギラツキ依存
4.2.1 実験
(1) ギラツキ評価手順
(2) 実験条件
(3) 結果
4.2.2 考察
(1) AGの上下のギャップ依存性
(2) ピーク距離Tair+Tglass/nglass
(3) ギラツキを減らす方法
4.3 裏面からの反射あり/なしの拡散
4.3.1 実験と結果
4.3.2 考察と議論
4.4 まとめ
参考文献
5. フレキシブルX線センサー
5.1 はじめに
5.2 FPD(Flat Panel Detector)とは
5.3 IGZO-TFTの利点
5.3.1 IGZO-TFT読み出し速度
5.3.2 IGZOのX線照射信頼性
5.4 フレキシブルX線ディテクタ
5.5 医療用
5.6 非破壊検査用
5.7 X線センサーアレイのプロトタイプ
5.8 フレキシブルX線センサーアレイとガラスX線センサーアレイの比較
5.9 フレキシブルX線センサーアレイの画質
5.10 著者の所見
5.11 東レのX線シンチレータ
5.12 富士フイルムのフレキシブルX線ディテクタ
参考文献
6. 全画面静電容量指紋センサーとタッチセンサー
6.1 はじめに
6.2 背景
6.3 全画面静電容量式指紋センサーとタッチセンサーの技術
6.3.1 全画面静電容量式指紋センサーとタッチセンサーの概念
6.3.2 全画面静電容量式指紋センサーとタッチセンサーのモジュール構造
6.3.3 全画面静電容量式指紋センサーおよびタッチセンサー用のアナログフロントエンド(AFE)技術
6.4 全画面静電容量型指紋センサーとタッチセンサーの駆動技術
6.5 結論
6.6 インパクト
6.7 著者所見
参考文献
おわりに
謝辞