◆ 製造業の品質改善事例、対策の進め方
多品種少量生産工場において、生産技術者、品質管理自術者と呼ばれる人材が必要性を増しています。その主な業務は、次の3点です。
① 新製品の立ち上げ
② 治工具・設備・金型の生産準備
③ 品質改善活動の推進
1. 中小企業の差別化
中小企業が、多品種少量ロットの生産形態に対応できることは、差別化につながります。現場の小回り性、機動力を持って、柔軟性高く顧客に対応することが求められます。
製造業はかつての系列も薄くなり、いかに専門機能型企業を活用するかにかかっている製造技術は、容易にキャッチアップできない技術力がなければ直ぐに陳腐化の運命にあります。
個別対応は手間がかかる分、利益率も高くなりやすいという特徴もありますが熟練者が力づくでも仕事を回しているというのが今の現状です。その結果、個人的な頑張りで仕事をしがちとなり、徐々に品種が増えてくるとそうしたやり方のみで行き詰まります。
2. 求められる「プロ人材」
それには、組織的に仕事をする仕組みをつくることが課題ですが、まず必要なのは、問題解決型技術者「プロ人材」の育成です。経営トップは、人材育成に重点を置かなければなりませんが、同時に中堅技術者は、自力で課題解決を図る、「プロ人材」としての自覚が必要です。
【プロ人材に求められる能力】
① 問題を深く掘り下げる思考力
② 解決施策を紐解く能力
③ 自らの力で、共同の力で解決していく能力
④ 改善した施策システムを定着させる指導力
今まで、管理層がその役割を担っていましたが、中小企業においては部課長でも、プレーイング・マネージャーとして現場にだ無くてはならない企業も多いのです。
作業者意識が抜けきらない場合、「権限がないので・・」「ルールがはっきりしないので・・」「そんな時間がないので・・」という受け身の姿勢、考えがあって、問題が...
あっても、そのままに放置している場合がほとんどです。
これでは、工場の改善は進まず、難しい問題ばかリが残ってしまいます。係長、主任であっても積極的に他部門の担当者とコミュニケーションを図り難しい問題も手を付けて解決に向けた動きを取ってほしいものです。