大学へのマーケティング 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その51)
2019-04-26
今回は新規事業のアイディアを出す上で、マーケティング対象となりえる大学へのアプローチについてご紹介します。私が学生の頃は、研究室の教授の人脈や専門学会などを使って企業とコンタクトを取り、共同開発する方法が大半でしたが、昨今は様々なところで産官学連携の活動イベントを見聞きします。
東京ビックサイトや幕張メッセのような大きな会場で開催される専門分野の展示会でも各大学が研究成果を発表していますね。また大学が産官学連携の専門組織を作り、独自イベントなどを行う例もあります。
今回の記事でご紹介する方法は、気軽に参加できて、運が良ければ研究担当者と直接、話ができるものです。その方法とは、学園祭への参加です。
具体的にターゲットとしている業界や技術が明確になっている場合は、専門学会や展示会を通して進めれば良いところですが、市場や製品価値の提供範囲をこれまでより広げて一から考える場合には、この方法では詳細すぎて時間がいくらあっても足りないということになりかねません。
広く浅く概要レベルで研究テーマを知りたい場合には、学園祭のように学部・学科を限定しないイベントが使えるのではないでしょうか?
もちろん全ての研究テーマが参加はしていませんが、研究している教授や学生と直接、会って話をするうちに閃きや気づきを得られるものです。
インターネットや展示会場のボードなどで情報を閲覧する方法もありますが、直接、会話をすることで研究テーマの内容だけでなく、どの程度の進捗なのか、またどういった戦略で研究を進めているかがリアルに実感できるというメリットがあります。
ちなみにオープンキャンパスなどのイベントもありますが、こちらは本来、高校生や保護者など受験生を対象とした大学紹介イベントですので、声を大にしてオススメはできません。この...
方法は、受験生以外が参加可能であるかを大学に事前確認した方がよいでしょう。
今回は少しイレギュラーな方法をご紹介しましたが、学園祭に限らず分野を超えて広く知見が得られそうなイベントは日々チェックして参加することをオススメします。