訓練の重要さ 儲かるメーカー改善の急所101項(その11)

 

1.モノづくり〈基本の基本〉

◆ 訓練の重要さ

 皆さんのなかに最近、何かのことで上達するために練習するといったことをされた方はいらっしゃいますか? 

 私の同年代(アラセブ?)の友人の中にもゴルフのスコアを上げるために(70歳になって!)新しいフォームを身に付けようと練習したり、英会話の上達のために発音練習したり、音楽の発表会に向けて楽器の練習をされている方がけっこうたくさんいらっしゃいます。

 私は心身統一合氣道という武道を習っています。頑張っているつもりですが、思うように体は動いてくれず、若い先生にしごかれながら反復練習をして、少しずつ上達をしています。理論的には分かっているのですが、頭と身体は別なので、後は練習しかありません。

 このように趣味の分野では、練習をしてうまくなるというチャレンジはよく行われています。ところが仕事になるときちんと目標を決めて、それのレベル達成を目指して練習するという光景をあまり見かけません。ある程度までできるようになったら、その後は個人の判断任せになっていることが多いように思います。

 簡単な作業はもちろんですが、もっと高度なことでも、会社内のすべての仕事は「習うより慣れろ」が必要です。仕事は頭で覚えただけではうまくいきません。理論理屈だけでは実践で使えず、身体を動かしての訓練で得られる「慣れ」があって初めて理論が生きてきます。作業は高いレベルに到達するまで徹底して訓練しましょう。

 正しい手順で行っていても、それでも不良が出ることはあります。しかし、ここで重要なことは、不良やクレームが発生した時に理由を探したり分析したりするのは後回しにして、間髪を入れずに現...

場に飛んでいくことです。そしてこれも「習うより慣れろ」であるということです。これは理論理屈では出てこない判断ですがとても重要な動きです。

 今回の言葉

*********
 習うより慣れろ。
*********

「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」
日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫 

 

◆関連解説『生産マネジメントとは』

↓ 続きを読むには・・・

新規会員登録


この記事の著者