数年後の中期製品計画を策定する製品企画部署が機能していないので、何とかしたい、社内で、営業担当と技術担当が顧客の要求品質と製品特性の二元表である品質表を作成させました。と言う事例から、今回は要求品質と製品特性を展開する「品質表(下記)」について解説を致します。
1.品質表とは
顧客要求を具体的に製品化するために、
- 製品コンセプトを具体化します。
- 具体化したコンセプトを技術特性に変換します。
- コンセプトと技術特性の関係を明確にします。
製品企画において、顧客ニーズをうまく技術に適合するために、活用する手法です。
今回の例では、要求品質の項目が本来は顧客ニーズが入るべき「製品スペック」で表記されていました。要求品質と製品特性の二元表が同じような項目が入っていました。
顧客にヒアリングしてきた営業担当が、製品にスペックを聞いてきました。材質は「チタン」…これでは、製品計画が策定できません。さらに、要求品質が顧客要望とずれていたら、その製品計画は水の泡です。
実は、要求品質は「真の」顧客の困りごとや要望が入るべきです。
- 困りごと「製品の切れが悪い」、「製品の摩耗が早い」…
- 要望「長く使いたい」、「交換しやすいようにしたい」…
さらに先方の要望は、要求品質の精度を上げるにはどうしたらよいでしょう。とのことでした。
2.顧客の要求品質の精度を上げるためには
- 顧客接点を増やし、要求項目を聞きます。
- 顧客の現場を押さえ...
不満を聞いた上で、次に問題になるのは、
3.顧客要望の優先順位はどれか
- 顧客要望、例えば使用意向や購入意向を数字化します。
- 顧客要望の評価と使用意向の因果関係を数字化します。
さらに要望が出るのが、
- 顧客の潜在ニーズを発掘したい。
4.潜在ニーズ見つけるためには
- 顧客の知らないニーズなので、ヒアリングでは発掘できません。
- 顧客の現場を知ること、どんな使い方をしているかから見つけることです。
【参考文献】:神田範明編著、小久保雄介著『失敗しない商品企画教えます』日科技連出版、2019年