6、強いモノづくり
◆ 在庫に対する考え方
多くの工場で「在庫管理」にチエを絞っています。しかしその管理の中身をみてみると、在庫を切らさないように管理をしているところが圧倒的に多く、在庫削減に向けた管理やカイゼンを実行している会社は少ないようです。
在庫の理想的な手持ち量はゼロです。注文が来て納期に間に合うように作り、出荷するというのが理想だからです。
在庫はナゼ必要なのでしょうか?それはモノが必要になった瞬間にその数をタイムリーに作ったり入手することができないからです。もしそのモノが近くのコンビニで売られているのでしたら、なくなってから買いに行っても間に合いますから在庫は不要です。
もちろん、現実的には様々な理由である程度の在庫を持たないわけにはいかないでしょう。しかし「仕方がない」と考えた瞬間から在庫は膨らみ始めるのです。在庫に対する正しい考え方は「ゼロを目指し、常に減らし続ける」ことです。
本気で在庫を減らそうとするとなると、全社を挙げた総合力の結集が必要です。生産現場の努力だけでは到底達成できません。設計変更による部品点数の削減はじめ、注文の取り方、情報の流し方、材料の選定、材料の買い方、商品の売り方など全てがカイゼンの対象になります。
工場では段取り替えの短縮を実行して生産ロットサイズを縮小して、運搬も小口化するなどのカイゼンを行います。その結果、キャッシュが生れ、収益が上がります。「在庫は罪固」、管理するのではなく削減するものなのです。
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在庫と一言でまとめてしまいますが、材料在庫、工程内在庫、完成品在庫、運搬在庫、店頭在庫など様々なところに色々な形で存在します。そ...
今回の言葉
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理想的な在庫量は、ゼロである。
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「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」
日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫