トヨタ生産方式を構成する3つの体系とは

 20世紀初頭、米国ではT型フォードに代表される大量生産の時代が幕を開け、「流れ分業方式」が進展しました。一方、日本ではトヨタ自動車が、昭和30年代、未だ、日本経済や自動車産業が急成長する前の不安定な時期、過剰在庫や資金繰り等課題を抱える中、元町工場の大野耐一氏が中心になって「トヨタ生産方式」を具体化しました。これは、大量生産の単純発想を転換して、「売れるものだけを短納期でムダなく生産する仕組み」であり、ものづくりを本質から構築するオリジナルなシステムと言えます。

 トヨタ生産方式は、主に次の3つの体系から構成されます。

 

 1.ものの流し方の仕組み :ジャスト・イン・タイム生産

① ラインタクトは必要数から決める

② 後工程が引き取る

③ 流れ生産の実施

④ 工程間はかんばんと運搬で対応する

⑤ 平準化生産が前提条件となる

 

2.設備や工程をマネジメントする仕組み: 自働化

 ①品質は工程で造り込む。不良ゼロ。

 ②異常が発生したら機械が自ら停止する

 ③機械と人を分離して最大効率を目指す。

 ④段取り改善、段取時間短縮

 

3.作業のムダをとる仕組み: トヨタのIE、自主改善活動、人を育てる

「5つのナゼを繰り返す」に代表されるよう...

に、作業や工程のムダを徹底的に把握分析して、改善を進めます。

 

 

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