技術士第二次試験対策:業務内容詳細で書く事とは(その1)

更新日

投稿日

技術士

 

1.内容が明確に伝わる文を書く

【特集】技術士第二次試験対策:技術士第二次試験に関する記事まとめページはこちら!口頭試験や論文対策などのポイントについての記事を紹介しています。

 

令和4年度の技術士第二次試験の受験申込受付期間は同年4月1日(金)~4月18日(月)です。

受験生は、申込書の一つとして「業務内容の詳細」を提出します。そのため、提出期日までに業務内容の詳細を書いてそれを提出する必要があります。そこで、今回の記事は、「業務内容の詳細の中で書く文」をテーマにした内容です。業務内容の詳細を書くときに注意する文の解説です。文の書き方に注意することで、自分が担当した業務の内容を試験官に明確に伝えることができます。

 

弊社:ジェイタプコでは、技術文書の書き方のセミナーなどで、「内容が明確に伝わる文の書き方」として、以下の6つの書き方を解説しています。

  1. 具体的な文を書く
  2. 意味が明確な文を書く
  3. 能動態の文を書く
  4. 短い文を書く
  5. 肯定文を書く
  6. 文法を守って文を書く

この中から、業務内容の詳細を書くときに特に注意する文の書き方を3つ選び3回に分けて解説します。3つの書き方とは、具体的な文を書く、能動態の文を書く、短い文を書くです。今回は、「具体的な文を書く」について解説します。

 

技術士第二次試験に関する記事まとめページはこちら⇒【特集】技術士第二次試験対策
口頭試験や論文対策などのポイントについての記事を紹介しています。

こちらの記事も読まれています⇒「業務内容の詳細」の書き方のポイント(技術士第二次試験対策を例に)

 

2.具体的な文を書く

これは、文を読んだときその内容が頭の中に浮かんでくるような具体的な文を書くことです。以下の文を読み比べてください。

 

Ⅰ:解決策として画期的なシステムを提案し実施した。
Ⅱ:解決策としてAI(人口知能)を取り入れたシステムを提案し実施した。

 

Ⅰの文を読んでも内容が頭の中に浮かんできません。「画期的なシステム」が何を意味するのかがわからないからです。このため、文の内容が明確に伝わりません。これをⅡの文のように、「AI(人口知能)を取り入れたシステム」と具体的に書くことで文の内容が頭の中に浮かんできます。頭の中に浮かんでくることでこの文の内容が明確に伝わります。

 

具体的な数字を入れて文を書くことも具体的な文を書くことです。これは、「定量的な文を書く」と言い換えることができます。

 

Ⅲ:今回の提案で、提案前に比べて橋梁の維持管理費を大幅に削減することができた。
Ⅳ:今回の提案で、提案前に比べて橋梁の維持管理費を約3割削減することができた。

 

Ⅲの文では、「大幅に削減することができた」と書いてあるため削減の規模が頭の中に浮かんできません。これをⅣの文のように「約3割削減することができた」と具体的に書くことでこの文の内容が頭の中に浮かんできます。

 

Ⅱや...

技術士

 

1.内容が明確に伝わる文を書く

【特集】技術士第二次試験対策:技術士第二次試験に関する記事まとめページはこちら!口頭試験や論文対策などのポイントについての記事を紹介しています。

 

令和4年度の技術士第二次試験の受験申込受付期間は同年4月1日(金)~4月18日(月)です。

受験生は、申込書の一つとして「業務内容の詳細」を提出します。そのため、提出期日までに業務内容の詳細を書いてそれを提出する必要があります。そこで、今回の記事は、「業務内容の詳細の中で書く文」をテーマにした内容です。業務内容の詳細を書くときに注意する文の解説です。文の書き方に注意することで、自分が担当した業務の内容を試験官に明確に伝えることができます。

 

弊社:ジェイタプコでは、技術文書の書き方のセミナーなどで、「内容が明確に伝わる文の書き方」として、以下の6つの書き方を解説しています。

  1. 具体的な文を書く
  2. 意味が明確な文を書く
  3. 能動態の文を書く
  4. 短い文を書く
  5. 肯定文を書く
  6. 文法を守って文を書く

この中から、業務内容の詳細を書くときに特に注意する文の書き方を3つ選び3回に分けて解説します。3つの書き方とは、具体的な文を書く、能動態の文を書く、短い文を書くです。今回は、「具体的な文を書く」について解説します。

 

技術士第二次試験に関する記事まとめページはこちら⇒【特集】技術士第二次試験対策
口頭試験や論文対策などのポイントについての記事を紹介しています。

こちらの記事も読まれています⇒「業務内容の詳細」の書き方のポイント(技術士第二次試験対策を例に)

 

2.具体的な文を書く

これは、文を読んだときその内容が頭の中に浮かんでくるような具体的な文を書くことです。以下の文を読み比べてください。

 

Ⅰ:解決策として画期的なシステムを提案し実施した。
Ⅱ:解決策としてAI(人口知能)を取り入れたシステムを提案し実施した。

 

Ⅰの文を読んでも内容が頭の中に浮かんできません。「画期的なシステム」が何を意味するのかがわからないからです。このため、文の内容が明確に伝わりません。これをⅡの文のように、「AI(人口知能)を取り入れたシステム」と具体的に書くことで文の内容が頭の中に浮かんできます。頭の中に浮かんでくることでこの文の内容が明確に伝わります。

 

具体的な数字を入れて文を書くことも具体的な文を書くことです。これは、「定量的な文を書く」と言い換えることができます。

 

Ⅲ:今回の提案で、提案前に比べて橋梁の維持管理費を大幅に削減することができた。
Ⅳ:今回の提案で、提案前に比べて橋梁の維持管理費を約3割削減することができた。

 

Ⅲの文では、「大幅に削減することができた」と書いてあるため削減の規模が頭の中に浮かんできません。これをⅣの文のように「約3割削減することができた」と具体的に書くことでこの文の内容が頭の中に浮かんできます。

 

ⅡやⅣのように具体的な文を書くことで、自分が担当した業務の内容を試験官に明確に伝えることができます。ⅠやⅢの文では業務の内容が試験官に明確に伝わりません。業務内容の詳細の提出が試験の始まりと考え、自分が担当した業務の内容を試験官に明確に伝えるようにしてください。

 

次回に続きます。

注):前回掲載した「インプットの受験勉強とアウトプットの受験勉強」の最後に「次回は時間内で答案を書く方法を書く」と書きましたが、このテーマは「業務内容の詳細の中で書く文」の終了後に掲載します。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

森谷 仁

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!


「人的資源マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
中国工場の実状を知る、日本人駐在員について 中国工場の品質改善(その14)

  【第2章 中国工場の実状を知る】 【日本人駐在員について】  前回のその13に続いて解説します。 (2)総経理・工場長として駐在...

  【第2章 中国工場の実状を知る】 【日本人駐在員について】  前回のその13に続いて解説します。 (2)総経理・工場長として駐在...


技術士第二次試験対策:「絶対に合格する!」という強い気持ちを持つ

1. 技術士試験の合格に必要なこと  「わかりやすい答案の書き方(技術士第二次試験対策を例に)」というテーマの記事の中で以下のことを書きました。 ...

1. 技術士試験の合格に必要なこと  「わかりやすい答案の書き方(技術士第二次試験対策を例に)」というテーマの記事の中で以下のことを書きました。 ...


新しいプロセス導入の進め方

【目次】  新しいプロセスの有効性は分かるものの、なかなか現場に浸透しない、というお話をよく耳にします。これは多くの組織が共通で抱え...

【目次】  新しいプロセスの有効性は分かるものの、なかなか現場に浸透しない、というお話をよく耳にします。これは多くの組織が共通で抱え...


「人的資源マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
海外進出先での従業員ロイヤリティを考える-7人のフィリピン料理人の事例

 アジア各国に工場を進出し、従業員はなんとか集めたものの早期退職者が相次ぎ、操業を継続するのに苦労している企業が数多く存在します。現地工場で従業員の退職率...

 アジア各国に工場を進出し、従業員はなんとか集めたものの早期退職者が相次ぎ、操業を継続するのに苦労している企業が数多く存在します。現地工場で従業員の退職率...


オフィス業務のヒューマンエラー、事例と対策

   オフィス業務・間接業務でのヒューマンエラーはモノや機械の取り扱いミスの代わりに「情報の受け取り、加工、保管、配付」に関わる場合がほとんど...

   オフィス業務・間接業務でのヒューマンエラーはモノや機械の取り扱いミスの代わりに「情報の受け取り、加工、保管、配付」に関わる場合がほとんど...


外部中途採用での成功率を上げるには

 年功序列・終身雇用制度が崩れ、外部から優れた人材を確保することが当たり前の今日、社員育成に誇りをもっていた老舗の財閥企業でさえ、定期的に外部採用を行い自...

 年功序列・終身雇用制度が崩れ、外部から優れた人材を確保することが当たり前の今日、社員育成に誇りをもっていた老舗の財閥企業でさえ、定期的に外部採用を行い自...