チームの『3つの状態変化』

 

 

今回は 『チームの状態変化』について おはなしします。状態変化 = 変態、この言葉、物質の状態が変わるときに 『変態』と言い表しております。以下では、変態と表記します。

 

1.チームがまとまらないと、リーダーが辛い

何かの課題にチームで取り組む場合、 まとまったチームだと 課題解決まで効率的に進み、 効果的な改善アイデアもでてきます。しかし、 挫折しやすいチームは、 ディスカッションや行動も低迷し、 非効率な時間が過ぎるばかりで、 本当に辛いです。

 

2.自分でやった方が早い!

その通りです。私もそう思います。自分でやっちゃった方が 早いと思い始めたりもします。しかし、ちょっと待ってください。1人で思考したり 行動をすることで、 能力の限界がすぐにやってきてしまいます。とはいってもどうすればよいのか・・・・・

 

3.チームの『3つの変態』 とは

様々なチームを観察していると、明らかに 3つの状態に分かれることに気付きます。

 

その3つとは

この3つの状態が現れてきます。チームワークを意識させるには、この『3つの変態』です。チームの状態をリーダーが 意図的に変化させることで、チームワークを高めることができるのです!

 

(1)言葉少ない【個人型】

この状態は、交わされる言葉が少なく

という状態です。一人でじっくり考えたり、 作業をすることで 「個々の納得感が得られる。」というメリットがありますが、 チームとしての成果があまり良くないという結果を引き出しやすい 状態です。

 

(2)役割重視の【近接型】

この状態のチームは、 個人型と比較すると会話が増えてきます。しかし、 その会話の内容にチョットした偏りが発生しやすい状態です。その偏りとは 『役割を決めてそれぞれに分担する。』といった内容です。

 

いちど、役割を決めてしまうと

といった状態になり、 個人型より効率はよいものの、 情報交換の回数が少なく、 誰かがミスをしていても 『我関せず』といった感じで時間がたってしまいます。

 

(3)みんなでやろう【チーム型】

このタイプは、 3つの状態の中で会話が 最も多く現れます。仲良く活発な対話が行われ、 行動自体も一緒に行うようになります。しかし一見、 人間関係のよい状態と感じるのですが、 作業の結果はあまりよくありません。それは、 業務分担など、 効率性を考えたりすることが 不得意な状態だからです。

 

4.心理学の実験でも証明されている。 チームの『3つの変態』

国内の中学生を対象に 『個人で考えた後に、他の人の考えを聴く。』といった訓練を受けた人と、 その訓練を受けていない人の成績や発想力を比較測定した実験があります。

 

この実験は

というテーマを 確認するために行われた 実験です。あなたは、どちらが 良い結果をもたらしたと思いますか?

 

5.チームの『3つの変態』 に状態を変化させる

これについては、簡単におはなしすると 3つの状態になるよう リーダーがアドバイスをするようにします。

 

一定時間、 個人で思考/行動させる。

【例】まずは、 各個人で考えてやってみよう。

 

一定時間、 役割を決めさせる。

【例】それぞれの考えたことを伝えて、 役割を決めてみよう。

 

一定時間、 個々が考え行動した内容を雑談させる。

【例】それぞれの考えや行動の結果 (途中結果も含め)を伝え合い、 チームとしてどのようにこの後行動するのかを決めてみよう。

 

6.実験の結果は 予想通り!

【個人型】→【近接型】→【チーム型】で、個...

人思考と共同思考の訓練を受けた中学生 と 訓練を受けていない中学生 を比較すると、 前者の個人思考と共同思考の訓練を受けた中学生の方が
  • 成績が良かった
  • 発想豊かに モノゴトを考える様になった

という結果が得られています。

 

7.あなたのアドバイスで チームを『変態』させる

あなたのアドバイスで、 チームの状態を3つに変化させることで、 自然とチームワークが形成され始めます。課題の大きさや問題の重要性にもよりますが、 【個人型】→ 【近接型】→ 【チーム型】を複数回 繰り返しながら、ゴールを目指すようにしましょう。

 

次回に続きます。

◆関連解説『人的資源マネジメントとは』
 

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