1.「書いたものが評価される」という試験
「論文を書くこと」に関する記事をこれまで数多く掲載しました。これは、技術士第二次試験は筆記試験(記述式試験)でありこの試験の特徴が「書いたものが評価される」ということだからです。これに対して口頭試験は「話したことが評価される」試験です。
解答を考えるための技術や知識を学ぶ受験勉強は重要です。問題を読んでも解答がわからなければ不合格だからです。しかし、「書いたものが評価される」という記述式試験の特徴を考えると「論文を書くことを学ぶ」ということも重要です。これが、受験対策として「論文を書くことを学ぶ」を重視している理由です。
2.「論文を書くことを学ぶ」という受験勉強も必要
受験勉強の中で「論文を書くことを学ぶ」という勉強の優先順位は低いのではないでしょうか。あるいは「論文を書くことを学ぶ」ということは受験勉強の対象外になっているのかもしれません。これは「受験勉強=解答を考えるための技術や知識を学ぶこと」という意識が強いからだと思います。
過去に「頭の中に解答があるがそれを正確に答案用紙に書くことができなかった」という受験生の話を聞いたことがあります。「頭の中にあることを正確に書く」ということは簡単な作業ではありません。
「書いたものが評価される」という記述式試験の特徴を考えると「論文を書くことを学ぶ」という受験勉強も必要です。
3. 論文を書くことを学ぶための方法
どのような方法で論文を書くことを学んでも構いません。受験対策本の中で論文の書き方を解説しているものがあります。また、受験対策に関連したウェブサイトでも論文の書き方を解説しているものがあります。これらの解説を読んで論文を書くことを学ぶ方法があります。
これまでに掲載した「論文を書くこと」に関する記事は「日常業務の中で論文を書くことを学ぶ」という考え方に基づく内容です注1)。「技術文書を書くこと=論文を書くこと」だからです。つまり、技術文書も論文も、書くことを考え、それを頭の中で文に変換し、変換したものを具体的な文として書くからです。
「日常業務の中で論文を書くことを学ぶ、日常業務以外の時間(例えば、帰宅後、土日祝)に解答を考えるための技術や知識を学ぶ」と考えれば一日一日を有効に使った受験勉強ができます注2)。
「日常業務の中で論文を書くことを学ぶ」という考え方に基づき論文を書くことを学ぶ場合には、2023年に掲載した技術士第二次試験対策に関する一連の記事を参照してください。
注1):「技術士第二次試験対策:『日常業務の中で受験勉強をする』という考え方」の記事を参照のこと
注2):「技術士第二次試験対策:...