1. インプットの工夫とは
1.1 ノートに書き出す
インプットの工夫とは、アウトプットがしやすいように学んだことを頭の中にインプットすることです。つまり、メリハリを付けて学んだことを頭の中にインプットすることです。このようにインプットすることで学んだことを解答としてすぐに頭の中から取り出すことができます。
メリハリを付けて学んだことを頭の中にインプットする方法とは、教材として読んだもの中で「ここが重要だ」と判断した内容や解答を考えるうえで参考になる内容を自分の言葉で要約してノートに書き出すことです。
例えば、以下の例では赤字の箇所がこれらに該当する内容です。なお、黒い文字の箇所は重要と判断した内容をノートに書き出したものです。
要約ノートの例
このように自分の言葉で要約したものを頭の中に入れておけばこれを頭の中から取り出すことですぐに解答を書くことができます。ただし、自分の言葉で要約することが重要です。教材の中に書いてある内容をそのまま書いたのでは「教材の内容をコピーしただけ」と判断されるかもしれません。
また、一文で要約を考える(上の例での赤字の文)とアウトプットの更なる時間短縮になります。一文で考えておけば解答としてそのままそれが使えるからです。
この方法は、解答の材料を頭の中の引き出しに収納するイメージです。問題に対する解答を考えるとき、頭の中の引き出しに入った材料から合格点が取れるものを探し出しそれを使って解答を書くイメージです。したがって、この引き出しの数が多ければ多いほど筆記試験(記述式試験)の合格に近づきます。
1.2 メリハリなくインプットする場合
学んだことをメリハリなく頭の中にインプットすると、教材として読んだものを頭の中で整理したうえで解答を考える必要があります。これに時間がかかると「所定の時間内でアウトプットする」という条件に抵触する可能性があります。
1.3 蛍光ペンや赤鉛筆を使う
教材として読んだもの中で「ここが重要だ」と判断した内容や解答を考えるうえで参考になる内容を要約してノートなどに書き出すことが、これらを引き出しの中に最も確実に収納できる方法です。要約を考える作業をする、それを手でノートに書き出す作業をするからです。読むだけの勉強に比べてこれらを確実に頭の中にインプットすることができます。
しかし、勉強時間が十分に確保できずこの方法ができない場合もあると思います。このようなときには、これらの箇所に蛍光ペンや赤鉛筆などでマーキングする方法でも構いません。重要なことは、メリハリを付けて学んだことを頭の中にインプットすることです。
ただ、この方法の場合には、マーキングした箇所を思い出しそれを整理したうえで解答を考え書き出す必要があります。この作業を確実に行う場合には「日常業務の中で“文に変換する力”を鍛える注1)」の資料を参考にしてください。
注1):「技術士第二次試験対策:日常業務の中で“文に変換する力”を鍛える」の記事を参考のこと
2. アウトプットのレベルアップ
アウトプットをレベルアップして所定の時間内でアウトプットするための方法については、「論文を時間内で書くために必要なこと(試験時間との闘いを制するために)注2)」を参考にしてください。